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第2回「都会すぎてもいやだけど田舎すぎてもいやだ?」

今回のお題について

ビルが立ち並び電車が5分に一本走る街に住むのか、それとも都会の喧騒を離れて自然を感じられる町に住むのか。
関西〜関東の都会育ち・ゆうと、人口数千人の田舎育ち・いとぽんが、都会と田舎を切り口に、今回もゆるく雑談してゆきます。

都会に憧れる田舎人と、都会が日常な人

ゆう:いとぽんは、都会に住んだことある?
いと:学生の頃に東京に4年間住んでたくらいかな。田舎に住んでたから、都会に憧れて。渋谷が遊び場みたいな場所に住んでた。やっぱり東京に行くなら、より都心に近いところに住んでみたいと思って。
ゆう:へえ~、知らんかった初耳!!そのあと、戻ってきたん?
いと:うん、新潟に戻ってきた。就活でそれこそ都会か田舎かを真面目に考えて、ノートに書きまくったりして。
ゆう:じゃあ4年間は、大都会人だったんやね。ギャップとかあった?
いと:本当に都会はめっちゃ楽しかったな。ギャップといえば、一日にすれ違う人の量が違って、1年分田舎ですれ違う人と1日で会ってるんじゃないかと思ったよ。
ゆう:それ分かる!まったく同じような話を名古屋(地元)に帰ってきたときにした。笑  一日で、今住んでいる町の人口4000人超えたんじゃないってくらい、人とすれ違うねん。
いと:不思議な感覚だよね。まず目が慣れてないから、疲れるよね。人のよけ方もわかんない。
ゆう:そうそう、久しぶりに帰ると、人とぶつかる。
いと:優ちゃんって、生まれも都会・働いているところもずっと都会だったイメージなんだけど、どう?
ゆう:生まれたのは大阪で、12階建くらいのマンションに住んどった。そのあと、小学生くらいから名古屋市内に引っ越して。
いと:完全に都会じゃん。
ゆう:うん。笑 地下鉄の駅まで徒歩数分。そのあと大学で兵庫県に行って、わたしにとってはちょっと田舎やったけど、それでも大阪の中心街まで電車で30分かからんかったから新潟と比べたら、すべてが都会かな。大学卒業した後はまた名古屋に戻って、数年働いてから上京した職場が表参道で。家は神奈川やったけど。27年間、電車の駅まで徒歩10分圏内にしか住んだことなかったんよ。
いと:そうなんだ!ずっと都会だね。
ゆう:移動は車やなくて電車、自転車と歩き。バスも乗らんくらいの都会やったなあ。多分いとぽんと真逆ちゃうかな。
いと:そこまでいくと、私にとっては憧れだよね。私なんて、生まれたのが新潟県内の人口6000人くらいの村だったからさ。電車も一日に数えるくらいだったから、都会には憧れたよね。

環境が変わることによるカルチャーショックってすごいよね

ゆう:わたしは田舎に単身移住したけど、正直田舎に住みたい願望はまったくなかったんよな。笑
いと:都会と田舎に住みかえるのって、カルチャーショック起きるよね。自分の暮らしが割と都会的だったり田舎的だったりした時に、成人以上になった後にそのどちらかに住む場所を変えたりすると、結構くらうというか。
ゆう:そうなの。憧れて行った人やったらギャップあっても想定内かもしれんけど、わたしは田舎に憧れてたわけでもなかったから、初めて田舎に移住した時はマジできつかった。そもそも駅まで車で行くのすら想像できひんかった。
いと:そういう感覚なんだ。私の感覚だと、駅まで歩いて行けたら、そもそも田舎の中でも町中に住んでる部類。駅に行くは基本は車で送ってもらうのが普通だと思ってたよ。
ゆう:わたしは人に車で送ってもらったことなんてほとんどなかったよ。笑

余白の時間と本と出会える機会の差

ゆう:本の話題になるけど、電車の中で本読むのが好きやったんよね。中高生の頃はずっと行き帰りの電車の中で本読んでてん。大学はチャリ通やったから読書時間が一気に減ったけど、社会人になって電車通勤になったらまた本が読めるようになって。新潟に来てストレスやったのが、移動中に本が読めないこと。
いと:何かしながら移動できないもんね。田舎で本を読む時間を確保しようとしたら、暮らしの中で、帰宅後くらいしかないんだよね。あとは車でカフェに行って読むとか。
ゆう:それかお昼休みに読む。
いと:そうそう。途中の移動っていう余白時間は、何かしながら移動できないからな。都会と田舎で思ったのは、本と出会える機会も違う。田舎は機会が少ない。
ゆう:そうやんな、やっぱり都会より圧倒的に少ないよね、本屋。
いと:私が子どもの頃は、住んでいた村にも2軒本屋さんがあった。だけど、漫画専門の本屋さんは閉めちゃって、教科書販売中心の本屋さんも年々本棚が寂しくなっていっちゃって。
ゆう:それは辛いなあ。
いと:子どもが歩いて行ける範囲で本に出会える機会が少ないんだよ。あとは行くところは図書館になっちゃうんだよね。小中高とほとんどの本と出会う機会が、主に図書館。あとはTSUTAYAとか。
ゆう:系列店くらいしかないやんな。
いと:それで大学で東京に出てきて驚いたのは、駅前の本屋さんがちゃんと生きているというか。人もいるし、本がたくさんあるじゃんって。
ゆう:駅ナカの改札横の本屋レベルでめっちゃ広い本屋あるよな。本屋さんで待ち合わせとかよくしたなあ、なつかしい。

自分のいる世界と全く違った場所へ行く

ゆう:東京に行って、普段自分が歩いているところが普通にテレビに出てくる。こんな芸能人そのへんにおるんやっていうのが衝撃やった。
いと:都会って、テレビで見ていた遠くの存在が一気に近くなって、自分も何者かになれそうな、何かできそうな気がしてくるんだよね。
ゆう:それわかる。
いと:あと色んな知らない世界の入り口がいっぱいある。当たり前や縛りもそんなにないし。都会に住むんだったら、自分が方向性を決めかねているときに行くと、良い気がする。突破しやすいというか、スピードが速い。
ゆう:やっぱり、都会でも田舎でもいいんやけどさ、一回は自分の価値観と違うところにいく経験をしたほうがいいと思うんよな。田舎に来て、自分の町から出たことのない人にもたくさん会うけど、どうしても世界狭いなーって思ってしまう。
いと:自分が住んでる所と逆の環境のところに行くっていうのがいいよね。凝り固まらないと思う。
ゆう:辛いけどさ、そのギャップの体験が後々活きてくるんよね、きっと。自分の世界が当たり前じゃないって知れるって、すごく重要だと思う。

田舎のほうが応援されやすい?

いと:私は大学を卒業するときに、就活で田舎か都会か迷った時にすごく思ったのは、東京は消費しないと楽しくない街じゃないかなと。しかも、色んな人に呑まれる感じがして。社会人になったら流されてるうちにあっという間に何年も過ぎちゃいそうな気がしたな。田舎だと強制的にスローになるじゃん。そいういう意味で田舎の方が自分には合ってるなと思う。
ゆう:すごいわかる。新しいことをやろうとする、例えばお店を始めようとしたときに、都会と田舎でどちらとも苦労はあると思うけど、田舎でやった方が目立つやろしね。若い人が頑張ってるのを応援してもらえるという意味でもいいよね。
いと:田舎では新しいことをする人が少ないからこそ、応援されやすい。注目されすぎて叩かれたりもするし、めんどくさいこと言ってくる人もいるけどね。
ゆう:うん、応援してくれる人を味方につけて強いのは、田舎やんね。都会だとお店が多くて、気に入ったお店があっても「次そのお店に行くのいつ?」ってなるけど、こっちって選択肢が少ないから常連になりやすかったりするんかな。
いと:自然とリピートするようになるよね。何軒もはしごするというより、「今日はこのお店行こう!」ってめがけていく感じかな。

結局どっちがいいんだろうね

いと:もう一回くらいどこか別の場所に住みたいな。
ゆう:わたしは今、都会も田舎も両方経験してるからこそ、「都会すぎもいやだけど、田舎すぎてもいやだ」ってほんまに思うわ。そこそこの場所に住みたいってずっと思っとるかな。
だってさ、渋谷の真ん中に住めって言われたらいやちゃう?渋谷の中心か、ド田舎みたいな両極端な場所は、それがめちゃくちゃ合っている人にとってはいいんやろけどなかなか厳しいと思う。それに、ゆるい田舎が合うと言っても、その振れ幅のどの辺がいいかは人によるよね。
いと:そう思うと二拠点生活っていいよね。お金の制約がなかったら、今が田舎的な場所にいるなら都会的な場所にも拠点がほしい。一番感じるのは、ずっと同じ場所にいると頭が固定化されていくこと。
ゆう:気づかないうちにそうなっていくよな。
いと:同じ場所にい続けると、「こういう場合はこうするのが普通だよね」という当たり前が塵も積もって、消極的になるというか。全然違う場所に拠点があると頭が切り替わると思う。
ゆう:そういう意味で行くと、わたしの今の生活はちょうどよくて。2〜3ヶ月に一回、新潟から名古屋に帰ってるねんけど、リフレッシュされるし都会で運転とか雪を忘れて息抜きする時間が必要。それで一週間くらいいて、「あーもう都会はいいです」ってなったときに、新潟に戻ってくるからちょうどいい。
いと:私はコロナ禍で全然旅行にいけなくなっちゃって、調子が狂ったな。それまでな年1〜2回くらいで東京や関西圏の本屋さんを見に行って、頭がリフレッシュされてたんだけど。それがなくなった時に、考え方とか新しいものに触れなさ過ぎて保守的になってきてるなって気がした。
ゆう:わかる。わたしも好きな本屋さんが名古屋にあるんやけど、たまに行くと「わ!こんな本がでてるんだ!」とかすごく世界が広がる。今いるところでは味わえない何かがあるんよ。
いと:行動範囲が狭くなると、知らぬ間に選ぶものも狭くなる。
ゆう:浦島太郎みたいになってるなって思う。都会はコロナ禍でも結構なスピードで動いてるんよね。田舎にいると、どうしても気づかんうちに狭くなってきてるなと思うことはあるかも。
いと:移動距離とアイディアのでやすさ、柔軟さは比例してる気がする。
ゆう:距離というか、今の自分がいる範囲から出るか出ないか、かな。新しい風に触れるというか。
いと:気軽に好奇心で外に行けていたのがなくなって、初めて気づいたよな。web上で見る情報だけじゃなく、足を運んで見てみることの大事さを感じたよ。
ゆう:そうそう、本だってInstagramで書影が流れてくるのを見てるのと、店頭で出会うのは全然違うもん。
いと:本当にそれは実感としてあるね。

さて、お互いどんな本を紹介しよう?

今回もしょーもない話をうけて、お互い頭を悩ませながら選んだ本の紹介POPがコチラ。
さて、どんな本のPOPなのかは、またまた次回の記事で答え合わせをします。
みなさんもぜひ、「もしかしてあの本では?」「ゆう or いとは、この本を紹介しそうだな」と、ぜひ想像して楽しんでみてください!

ゆう→いとへ この本を紹介
いと→ゆうへ この本を紹介

ゆう : (今回は諸事情?によりPOPと本を同時に見てしまったのだけれど) この本自体は知ってたけど、おそらくこのPOPだけではわからへんかったな〜〜。そして読んだことはなかったから今回も読むの楽しみ!まさに今回のテーマなタイトルよね。

いと:ゆうちゃんのPOPを見ると、この本は実体験を綴ったエッセイなんじゃないかなという予想。『世界は如何様にも広げられるのだ』っていう言葉が気になるな。読み終わった後、希望が湧いてきそうだね!


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