Back to the late 90’s 【番外編】 第4話 1998年③
今回も【番外編】と言う事で、1998年の出来事で忘れられないのが、4月11日にMANHATTAN RECORDS WESTと言う店名で、渋谷にあるMANHATTAN RECORDSが大阪に進出してきて、アメリカ村に店舗を構えた事だ。
それまでにHIPHOPのレコードを買うのは高校生の頃から通っていたCISCO RECORDSがメインだったが、MANHATTAN RECORDSがオープンした事により、CISCOと同様に通うようになった。オープンしたMANHATTAN RECORDSは長谷川店長を筆頭に、曽我さんと田中君、そして紅一点の森岡さんが最初のスタッフだったと記憶している。長谷川店長と曽我さんは東京からの転勤で、田中君は兵庫、森岡さんは奈良出身だ。
CISCO RECORDSはレコードを購入すると1割引いてくれていたが、MANHATTAN RECORDSもよく通うようになっていったので、やがて1割引してくれるようになり、店長が長谷川さんから、第7話で登場するカワさん、そして加藤君と代替わりしても適応してくれた。確かレコード屋の割引率は、一般の顧客は定価そのまま、私のような常連で且つDJ活動している人は1割引、そしてDJでも格上とされる人気有名DJや業界人達は、2割引以上は適応されて、プロモ盤のレコードなんかも譲ってもらっていた筈だ。
そしてMANHATTAN RECORDS WESTオープン時は、【番外編】第3話で書いたCISCO RECORDS『R&Bフェア』同様にミックス・テープが配布され、そのテープがDJ KENSAWさんとDJ TANKOさんのLOW DAMAGEによるものだった。内容も豪華で、このミックス・テープ用に、関西で活動していたラッパー、それにREGGAE DEEJAYが多数参加。今は亡き名古屋HIPHOP界のレジェンド・ラッパーTOKONA-Xも参加しており、ミックス・テープに花を添えた。このミックス・テープでしか聴けない貴重な音源ばかりだ。
CISCO RECORDS大阪店は、2007年12月に、またMANHATTAN RECORDS WESTは2013年5月に、それぞれ惜しまれながら閉店してしまったが、今は無きこの2つのレコード店が、関西のHIPHOPシーン、はたまた音楽シーンに多大なる貢献をしてくれたのは、言うまでもないだろう。
つづく……
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