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「自分は論理的に物事を考えるので、感情的に判断したりしない」と思ってる人に読んで欲しい文。

久能@経営コーチです。「自分は論理的であり、物事の判断、意思決定には感情を入れたりしない」と思ってる人、いませんか?まぁ、昔の僕自身のことなんですが恥

自称論理派が失敗するとき

そういう人(だから以前の僕自身のことですね💦)は自分を含め、人というのは論理で物事を決めると思い込んでいます。だから人に何かを説明するときや、特に説得するときなど、ロジックを前面に押し出してしまいます。すると、そういう説明の仕方を「圧迫感が強い」「押し付けられている」と感じてしまう人が多い(というかそれが普通)ので、聞かされている方は心を閉ざし、聞く耳をもたなくなってしまいます。

すると、自称論理的な人(だから昔の俺ね)は、「あ、俺の説明悪かったかな?もっとロジック研ぎ澄ませないとダメね」と全力で尖ったロジックを相手にぶつけてしまいます。するともはやお相手は耳も心も完全に閉ざしてしまい、何をどう説明しても聞き入れてくれることはありません・・・。かくして自称論理派の説明や説得は失敗に終わり、
自称論理派:アイツ人の話聞かねーなー。ダメだな
普通の人 :なんか怖い・・・あの人と話したくない

となってしまうわけですね笑。残念すぎますね。。

自称論理派がセールスやマーケの仕事についたら・・・

そういう人は、例えばマーケティングやセールスの仕事についたりしても「人はロジックでモノやサービスを買う」と勘違いしてしまいがちです。勘違い?ええ、それは勘違いです。PCやスマホ、家電なんかはスペックと値段のバランスでどれ買うか決めるけどそれも感情?ええ、そうなんです。そう思っておいた方が仕事(と人生)はうまくいきます。

価格.comなどでスペックと価格を吟味して最適な意思決定をしてる(と思っている)人は、自分は論理的である、感情は置いて冷静に考えられる、と思っているでしょう。でも、家電を新しく購入する!と決めた時にすでに感情が動かされているのです。新製品のCMを見たのか、お気に入りのYoutuberがレビューしているのを見たのか、友人の家に遊びに行った時に目に入ってきたのか、そのトリガーは様々ですが、とにかく何かの刺激を受けて感情が動いて「買う気になる」。そして(どうせ買うなら合理的な判断をしよう)と思って価格.comに向かう、という心の動きをしているわけですね。

なので、売る立場になったとしてもスペックや価格の話にばかり気がいってしまい、お客さんが気持ちでいるか、買う気があるのかないのか、どの説明が刺さっているのか、などに非常に鈍感になってしまうわけですね。これでは売れるものも売れないです。

自称論理派が人をマネジメントする立場になったら・・・

ご想像にお任せしますw
というか、容易に想像がつきますよね。頭ごなしに論理を展開し、それに納得しないとますます声高に言い募ります。決して間違ったことは言っていないにしても、相手にまず話を聞こうという心構えを作ってもらわないと正しかろうが間違っていようが、聞く耳をもってくれないわけですから、強く言えば言うほどただの攻撃に聞こえてしまいます。上でも書きましたが
自称論理派:アイツ人の話聞かねーなー。ダメだな
普通の人 :なんか怖い・・・あの人と話したくない
の構造です。マネジメントがうまくいくわけない・・・

まず感情が動き→次に論理で自分を納得させる

という順番でほとんどの意思決定はなされます。脳科学や行動経済学的にもそう考えられているようです。自分が論理的だと思っている人は後半の自分を納得させるのフェーズに多くの注意が向いているのですね。前半の感情の動きが目に入ってない、感じ取れていない。前半に心の動きがあるよというファクトを無視しているだけなので、論理的であると主張することにも無理が出てくるわけです。

というわけで、俺って論理派という自覚がある人は、ご自分の心の動き、感情の動きに注意するようにしてみてください。自分で思っているよりも感情で物事を判断していることに気づくはずです。

私と同世代(いわゆる就職氷河期世代)の人には、こんな人多いんじゃないかな?当時、MBAだ、ロジカルシンキングだって言われ始めていて、社会に出たら論理を使いこなせないと通用せんで、みたいなことが言われていた時期なはずなのでー。

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