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お花屋さん地政学

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お花屋地政学(その5)

お花屋地政学(その5)

最後に、イスラムの世界とお花について触れてみたい。

まずは、モロッコ・アガディール。大西洋に面した美しい街。フランスを中心に欧州からのリゾート客も多いエリア。

そんなアガディールのお花屋さんから。

このデザイン、イスラムの世界を旅したことのある人ならきっと見たことがあるだろう。

主に婚礼用である。
イスラムの花文化の中心には婚礼がある。

実際、僕の知り合いでドバイで装花事業を営んでいる人

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お花屋地政学(その4)

お花屋地政学(その4)

続いてアジアについても触れてみたい。

昨今アジアを旅していると、おしゃれなお花屋さんが増えだしていることを感じる。

例えばこちらはベトナム・ホーチミンシティで出会ったお花屋さん。
シンプルで美しく、素敵である。

でも、

”アジア全体におしゃれ花文化が進んでいるか”

というとそうでもない。

そして、アジアを廻っていて気付いた点があった。

(そうか、おしゃれ花文化が進んでいるのは儒教の国

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お花屋地政学(その3)

お花屋地政学(その3)

そして、ヨーロッパでもう一つ、ギリシャについて触れてみる。
今年のはじめ、ギリシャの首都アテネに滞在した。

世界中でビジネスをしていると、”ギリシャ人ビジネスマン”にはよく出会う。

”どこ出身なの?”

”ギリシャだよ”

みたいに、渡り鳥のように世界中でビジネスをしている方がとても多く感じる。
イメージとしては、”ユダヤ商人”・”レバノン商人”のような感じだろうか。
”ギリシャ商人”も、世界

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お花屋地政学(その2)

お花屋地政学(その2)

お花屋地政学、まずは、スカンジナビア半島。

スウェーデンの首都ストックホルムのお花屋さんについて触れてみたい。

話の始まりは、ケニアでバラの品種開発の現場を見ていたときから、

”スカンジナビア半島のトレンドは独特。このバラはスカンジナビア用に開発してるんだよ”

と言われて衝撃を受けたことから始まる。

イメージとしてはオレンジ色に近い暖色系というべきだろうか。
冬は寒いスカンジナビア半島。

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お花屋地政学(その1)

お花屋地政学(その1)

3年前、ちょうど「世界の花屋」を始めたころからだろうか。
各地の花屋を廻ることが”趣味”となった。

これまでは卸売業を営んでいたわけだが、やはり、花屋という小売をやる以上学ばないと、、、なーんて気持ちから始めた気がするが、考えてみたら、月に1回世界一周しているのに現地のお花屋さんを訪ねないと、なんだか損してるような気がしてきたのである。

そしていざ、廻ってみると、どうしてどうして、面白い。

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