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小説 | スマホをなくした

スマホがない! あれ、昨日ヒロキとご飯を食べて、、それからどうしたっけ? 記憶が曖昧だ。飲みすぎたかな。 ただまあ今日は休みだ、仕事もない。早起きなんてしなくてもいい。 二度寝だ二度寝♫ あとでスマホについてはヒロキに聞いてみよう。 夢を見た。 ヒロキと一緒に白い家に住んでる。カーテンは青だ。大きい犬もいる。 ヒロキと私にちょっとずつ似ている子供が庭を駆け回っている。 幸せな夢だ。 起きたら少し頬が濡れていた。 結婚したい、やっぱり私はそう思ってるんだろうなー。 私達

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小説 | 吾輩は猫である。彼女曰く

吾輩は猫である。彼女曰く実家のネコに似ているらしい。 「髪の毛の感じがそっくりです……」だそうだ。 サークルの合宿で仲良くなった僕たちは大学生らしいことを沢山した。BBQ、キャンプ、海水浴、、、キスだってした。 おぼこかった彼女がどんどん綺麗になっていくのは誇らしかった。 ある日突然呼び出された。 「先輩、話があります」 珍しく改まっている様子の彼女。僕の軽口にも曖昧にうなずくだけ。 「どうしたの?」 「……好きな人ができました」 僕たちの関係に、名前はまだない。

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『携帯電話は忘れない』ショートショート

はじめて彼女が出来た。 モテなかったわけじゃない。モテなかったわけじゃないけど今までずっと彼女はいなかった。 「それをモテなかったっていうんじゃない?」と彼女は笑いながら言ってくる。たしかにそうかもしれない。そしてそれでいい。彼女の少したれた眉を見るたびに思う。彼女が最初の彼女で良かった。 僕たちは少し離れたところに住んでいた。車で30分。電車は2時間に1本。 免許が取れない僕たちの年齢からするとそれは途方もなく遠かった。 だけど、ぼくたちには『携帯電話』がある。 毎

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『やさしい復讐』小説

プロローグ 北川ゆいという幼馴染が、いた。 翠川静には、北川ゆいという幼馴染がいた。 小学生の時、学年すべての男子が好きだった女の子。 男子の「誰が好きなの?」という話題で、まずみんな1番は「北川さん」。そして「じゃあ2番は?」でやっとバラけて盛り上がる。そのくらいの人気があった。 中学に上がってからは、カッコいい先輩、ちょっと悪い先輩、頭のいい先輩、運動のできる先輩、それぞれに放課後呼び出されて告白されていた。そのうち誰と付き合って、誰と付き合ってないのかは翠川にはわ

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小説 | 炎上屋

「今日も書き込むか...」 俺は炎上させるのが大好きだ。 そのための努力は惜しまない。 企業の不祥事を暴くためには、しっかりと社史から抑えるしIR情報も読み込む。 芸能人の不倫も、その生い立ちからしっかりと調べて、一番言い訳ができないところから攻撃する。 だから俺のツイッターは、かなりの確率で炎上する。 いや、炎上させることができる。 そう言ってもいいかもしれない。 元々は現実世界の受け入れられなさ、成功者への妬みから始めたが、今では生活の一部になっている。俺の書いた

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小説 | 先のことってなんだろう?

「だからお前はだめなんだよ! もっと先のことを考えろよ」 「先って?」 「そりゃ将来のことだよ。ちゃんと働いて、結婚して、子供と一緒にとかさ?」 僕はよくこうして怒られる。 心配してくれてるし、善意で伝えてくれてるのがわかるから曖昧にうなずことにしている。こんなふうに僕に伝えてくれる人は優しい人なんだと思う。 その日暮らしのバイトをし、お金ができたらそのバイトも辞めて家に閉じこもる。周りは就職し、友達の何人かは結婚もした。すごいことだ。素直におめでとうって気持ちになる

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小説 | 外見ガチャ

見た目はガチャだ。 生まれた時に決まっていて、かんたんには変えられない。リセマラもできないし、『現実(リアル)』はなんていうクソ設定なのか。 外見がいい人が得をする。それはもう純然たる事実。みんな認めよ? 学校ヒエラルキーの上位にいるのはいつも可愛い子。社会に出ても、外見のいい子たちは私よりも多くのチャンスを掴むんだろう。無意識のうちに。 ちょっとした機会に呼ばれる その場でなんとなく情報を手に入れる それによってチャンスを掴む そんな事が日常的に起こっている。

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小説 | 暴食ちーちゃん

ちーちゃんは何でもパクパク食べる。 どんなものでもむしゅむしゃ美味しそうだ。最近のブームは冷蔵庫らしい。 「ゆーとくん知ってた?日本製は少し甘みがあって、中国製は酸っぱいんだよ!どっちも捨てがたいんだけど、私は中国産の方が好きかな―。なんか癖になる……」  ちーちゃんがあまりに美味しそうに食べるから、僕も食べてみたけど美味しいとは思わなかった。普通にカレーとかハンバーグのほうが美味しい。そのことを伝えると彼女は「まだまだこどもねー」とお姉さんぶって言った。1歳しか違わな

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小説 | 世界一借金がうまい男

俺には借金が60億円ある。 はじめは事業の失敗で借金が残り、それをなんとかするために色んな所からお金を借りて増えた額がこれだ。 正直、もう今から事業で返す当てはない。 会社を潰し、自己破産するしかないと思っていたその時、電話がかかってきた。 「もしもし」 「もしもし、エムさんですか?」 「そうですが、どちら様でしょう?」 「あ、わたしA銀行のa支店長エヌと申します」 俺が一番借金している会社だ。取り立てだろうか? 黙っているとエヌが続けた。 「少しご相談したいこ

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小説 | 人を殺した。

人を殺した。 マッチングアプリで出会って意気投合。 とっても楽しい女の子。 何度目かのホテルデート。 ふと首を絞めてみた。 楽しそうに「やめてやめて」という彼女。 やめない。 こちらを涙目で見てくる。 やめない。 暴れまわる。 やめない。 動かなくなる。 やめない。 彼女の顔や体中からいろんな液体が出てきた。 汚いな。 「あ・・・・」 やばい。 あんまり現実感なかったけど、これ現実か。 どうしよう。 おそらく見つかったら逮捕されて、今の生活は一変するんだろ

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6

小説 | 名コメンテーター佐々木

「名コメンテーターの佐々木が来たぞ!」 「わわーほんとうだ!彼が来た。ついに!!」 「今回は話題の『芸能人の不倫問題』」 「最近みんながツイッターやワイドショーなどで話題にしている」 「不倫の問題ってだれでも意見を言いやすい分野だもんね」 「そうそう、しかも明確に『悪い』って攻撃しやすいから、周知集めるのも簡単だし、視聴率も取れる」 「そこに来て、佐々木の出番ってわけか」 「お、記者会見開くらしい。佐々木、すっかり有名になったな―」 「だって見ちゃうもん。佐々

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小説 | 不思議な男の子

出会ったときから不思議な男の子だった。 今まで会った男の人とは違う価値観で生きてるみたい。 自分のやりたいことに素直。 だからこそわがままだし、社会常識?みたいなものは全然ない。 今でも最初にされた失礼な行為忘れないんだから。 でも一緒に行動することが増えるうちに、ちょっとずつホントは優しいんだってのが見えてきた。 誰かが困ってたら助けてあげる。 それで自分が損するなんて考えもしない。 自分の中に芯があるからこそできるのかな。 今ではそんなふうに振り返って思えるけど

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11

小説 | わかりにくい彼女

焼き肉を一緒に食べに行った帰りにキスされた。 外見、性格、タイプど真ん中の、小動物のような彼女。 いっつもニコニコ楽しそう。 僕のこと好きっていうくせに、付き合いたくはないらしい。 僕の友達の前で、僕への好意を隠さない。どれだけイケメンの友達に会っても、興味ないみたい。愛想はいいけど、だれといても僕が一番、そんな気持ちが伝わってくる。元カノたちは、隠れて連絡先交換してたりしたのに。 不意にキスしてくるくせに、手は繋がない。 僕はわからなくなった。 でも一緒にいるのは楽

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小説 | なんでも答える幼馴染

「宇宙人はいるの?」 「いるよ。オレら」 「そういうことじゃなくて」 笑ってしまう。私の幼馴染は何でも答えを持ってる。 「幸せって何?」 「学校帰りに、高野堂のチーズケーキを食べられること」 「人生って何?」 「あの世とあの世の間。人が創り出せる中で一番面白いもの」 「お金って何?」 「多様性を成り立たせるための道具」 「勉強って何のためにするの?」 「その答えを見つけるため」 本当におもしろい。 どんなことも彼の中で言語化されてて、彼の見ている世界を

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