メンタルを壊した私がe-sportsと出会って復活した話
はじめまして。くもしゃじと申します。
まずはこの記事を見に来てくれた方、本当にありがとうございます。
良かったらコーヒーでも片手に気軽に読んで下さると幸いです。
さて今回は初記事ということで、題名の通り
今ここで私が五体満足で記事を書けているのはなぜか?という話をしようかなと思います。
1.大学入ってメンタル壊れた
5年前、私は見事第1志望の大学に現役合格し実家を出て夢のキャンパスライフを満喫していました。
新しい環境に戸惑いながらも沢山の友達に囲まれ、まさに理想の大学生活でした。(彼女ができなかったことを除けば)
しかしそんな生活にも影が差すようになります。部活や私生活での失敗が続き唯一の取り柄だった勉学も周りの人たちの方が優秀で勉強以外にも凄い特技を持ってる人ばかり。
「こんなことも分からないのか。使えねぇなあ」
「お前ちょっとは空気読め」
こんな言葉を浴びせられるようになり次第に私は自信が持てなくなっていきました。
それは2年生の冬の事、大学でとある講義がありました。
それは「大学卒業後のキャリアを考えよう」というもの。
———配布された資料に何年後に自分がどうなってるか書いてみましょう
30分後、私の手元にあるのは白紙でした。
私の頭の中も真っ白でした。
誰かが私の頭のスイッチを切ったかのような錯覚を覚えたのを今でも覚えています。そして再起動した私の頭には1つの疑問が
私には何がある?何が出来る?
私の中の何かがガラガラと音を立てて崩れました。
私は無能だ。私には何も無い。私には何も出来ない。
私なんていない方が良い
次の週、大学の定期試験に私の姿はありませんでした。
2.地獄の底へ
その時の自分を一言で表すなら「抜け殻」そのもの。
目には光がなく辛うじて呼吸はしている状態。頭の中では自問自答のループ処理が続き、気付けば太陽が沈んでいました。
学部の友達と以前のように接することが出来なくなり学部棟を見ただけで吐き気がしました。この世全ての人間が私を責めているような感覚に陥りSNSの人の写真すら私を嘲笑ってるいるかのようでした。
3日何も食べなくても不思議なことに空腹感はなく腹には泥のような何かが居座り食欲とは何かすら私の身体は忘れてしまいました。
今まで楽しめていた読書やアニメも無味乾燥なものに感じられこの世に面白いこと楽しいことなんて一つもないんだと何度思ったことでしょうか。
欲求の全てが消え去り、疲労感と虚無感と後悔で満たされた身体は1つの結論を導きました。
死のう。私が居ないほうが周囲は幸福だ。
ロープか何かないかなーと寮を彷徨って見つからず、そういえば部屋にLANケーブルがあったなぁと思って部屋に戻って探したけど見つからず、その日は仕方なく寝ました。
3.e-sportsとの出会い
次の日、私は扉をノックする音で目覚めました。
なんだうるさいなと扉を開けるとそこにはノートパソコンを持った寮の友人の姿がありました。
「おい、ゲームすんぞ」
私は全く乗り気ではありませんでした。今から死のうかという奴にこいつは何を勧めてんだと。
しかしその友人は寮生活に不慣れだった私を気遣ってくれた奴であり、よくゲームで遊ぶ仲でもありました。
なので無碍にも出来ずグチャグチャの部屋に渋々招き入れる事にしました。
そこで私はe-sportsと出会ったのです。
彼が持って来たのはLeague of Legends 通称LoLと呼ばれる世界一有名なオンラインゲームでした。
詳しい内容は省きますが色々なゲームをやってきた自分でも初めて見るゲームシステムや操作方法は難しながらも新鮮なものでした。しかしそれでも当時の私はつまんねぇなコレという感想しか言えませんでした。それからほぼ毎日彼は扉をノックしてはこう言いました。
「おい、ゲームすんぞ」
どんなに精神が弱っていても、いや弱っていたからこそ小さな成功体験でも嬉しいものです。
csが取れるようになったとかAIをkillできるようになったとか単純な操作が上手くなったとか、そういった小さな嬉しさが積み重なるうち私の心に劣等感や虚無感以外の何かが生まれるのを感じました。
ゲームの疲れからか食欲や眠気も少しずつ湧くようになりました。
依然として心は落ち込んだままでしたが私の頭の中の死にたいという欲求は薄くなっていきました。僅かな余裕が生まれたと言った方が正確かもしれません。
LoLには色々なロール(ポジションのようなもの)があり、特に操作技術が高くなくてもチームに貢献できるキャラクターがいました。特にタンクと呼ばれる敵からのダメージを一身に受けて味方を守る役割は元々不器用な私でもチームに貢献できるため、好んで使うようになりました。
気付けば1ヶ月が経ち私は対人戦ができるようになっていました。
そんなある日私はいつものように1人で対人戦をしていました。その日は調子が良く好プレーの連発。チームは見事勝利しました。試合後のチャットを見ると
「君上手いね!!次のゲームも一緒に行かないかい?」
そのときの感動は今でも忘れられません。人に何かを褒められたのは数ヶ月ぶりのことでした。
見ず知らずの人たちが評価してくれた!自分でも誰かの役に立てるんだ!
その体験は私を立ち直らせるには十分なものでした。
4.それから
本当に色々なことがありました。精神病院に行ったり両親や教授と話したりゲームのイベントに足を運んでみたり...
死ぬという考えは無くなっても依然として他の大学の友達と話すことは出来ませんでした。後遺症や合併症みたいなものでしょうか。
ですがゲームを通して知り合った方々とは普通に接することができるようになりました。
自分の部屋で面と向かって話さなくても良いというネット特有のコミュニケーションは気軽なものでしたし共通のゲームをやってるので話題には事欠きませんでした。そしてボイスチャットで集まってゲームをする様はまるで小さい頃友達の家に集まってゲームをしたときのようで不思議な高揚感と連帯感がありました。
他にも色々なことがあってとても書ききれないのですが今回はここまでにしておきます。機会があれば他の出来事も書いてみようと思います。
ここまで長々と書いてきましたがとどのつまり言いたいことは彼をはじめとして本当に多くの方に支えてもらって今の私があるということです。
5.最後に
私の拙い文章にここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。
最後に伝えたいことを1つ。
昨今若者の自殺が相次いでいます。かく言う自分も危うくそうなりかけました。あの日彼が扉をノックしてくれなかったら今頃私は土の下にいたことでしょう。後から聞いた話ですが彼は私の様子がおかしいのを察して私の部屋へ通ってくれていたそうです。
もし皆さんの周りにいつもと様子が違ったり最近元気が無い人がいたらその人の扉をノックしてあげて下さい。一緒にゲームしようぜ!でも何か食いに行こうぜ!でもいいんです。その行為が人にとってどれだけ救いになるか私は身をもって知りました。
私の命の恩人リアー君へ 友愛を込めて
最後に記事執筆にあたりご協力いただいたYugaming氏に深く感謝申し上げます。
※追記
その後の記事も書きました。良かったら読んでください
#eSports #eスポーツ #メンタル #エッセイ #ゲーム
#LoL
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