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ドン底大学生が教える最強の留年術

皆さんこんにちは!!くもしゃじです。
前回初投稿にも関わらず本当に多くの方に記事を読んでいただきました。この場を借りて感謝申し上げます。
さて今回は前回の続きと言いますか、立ち直った後のお話になります。前回はしんみり感傷的な記事になってしまったので今回は全体的に明るめです。
内容はズバリ

留年はチャンスだ!!


1.逃れられぬ留年

前回、崖っぷちどころかドン底のメンタルをやっとの思いで回復しまともな思考が出来るようになった(と思われる)私に差し迫った問題は「単位が足りないこと」でした。
私は2年生後期の定期試験を全て欠席していたため、再試験も出来ず追試を経ても尚ほぼ全ての科目が未履修のまま残っていました。
このままでは3年生にはなれるけれど3年生の地獄の時間割を前に私は普通の学生生活が送れないことを悟りました。

休学や退学も考えました。今まで歯が立たなかった必修科目や専門科目を前に完全に戦意を喪失していたからです。
というのも私の学部は農学部。生物科目の知識が必要されるにも関わらず私は高校でロクに生物を学んでこなかったためDNAやらRNAやらなんやらの事はさっぱり。有機化学は電子が動くだけで目が回りました。

でも私の中の何かが語りかけるのです

——あんなに難しいと感じたゲームも今では普通に戦えるまで成長したんだ。勉強だって同じ事さ...

そして私は決心しました。

茨の道には違いないけどやってやろうじゃねぇか!!

そうして私は3年生の留年を決めたのでした。

ここで皆さんに問題です。大学生が留年すると決まった時まず最初にする事は何でしょうか?

それは...






2.親に土下座

はい。これに尽きます。土下座はオーバーですが、いつも大学に通えているのは高い学費を払って通わせてくれている両親のお陰です。その両親の許可なくして留年などあり得ません。ですがそれでも実家に帰って今までのことを話すことを決めてからは毎日両親への罪悪感でいっぱいでした。
幸い私の両親は世界一素晴らしく聡明で慈悲深い両親でした。土下座覚悟で話を打ち明けた私を責めるでもなく私の体調を気遣ってくれました。
私はここでも救われることになったのでした。

3.留年したら○○○を買え!

さてやっとこさ留年という決断を下した私の次なる課題はどうやって大学に通うか?でした。
何しろ学部棟や学部の人を見るだけで心拍が上がり吐き気に襲われてしまうのですから。(私はこれを大学アレルギーと呼んでいました)これでは単位を取るどころの問題ではありません。
ですのでまずは学校で心を保つ何かが必要でした。

それは大学の書店に入った時のこと。普段は目もくれないあるコーナーに私の姿はありました。

新書コーナー

新書とはやや小型かつ薄型で何やら小難しい事が書いてあるアレです。裏表紙にはどこのどいつか知らないおっさんの写真と経歴が書いてあり私はこんなの誰が買うんだと思っていました。
でもある時ふと思ったのです。

——世に溢れるおっさん達が大して売れる訳でもないのに金を出してまで伝えたかったものって何だろう?

そう思うと一冊くらい買って読んでやるかという気持ちになりました。新書はお安いのです。だいたい800円くらい。はじめはスカッとする内容が書いてありそうなものを題名で選びました。当時の自分には余裕がなく色々なものを斜に構えて貶すことしか出来なかったからです。
書店付きのカフェに行きコーヒー片手に読み始めるとそこには無数の漢達のドラマがありました。コーヒーに人生を捧げたおっさん、ノーベル賞の授賞に貢献したおっさん、人々に理解されない苦しみを味わいながら芯を通したおっさん。

自分はなんて愚かだったんだろう、なんて視野が狭かったんだろう

いつしか私は1ヶ月に3-5冊の新書を買い漁るようになっていました。
新書は私に居場所をくれました。講義室にいても本を読んでいるときは不思議と周りのことは気にならなくなり内容に没頭できるようになりました。
新書は私に本当に多くのことを教えてくれました。それは内容から来る知識もありますが大切なのはうわべの知識だけではありません。
人生の中での挫折、失敗、事故といった出来事にいかに立ち向かい、かつ自らの糧としていったか。新書にはおっさん(おばさん)の人生、生き様そのものが描かれていたのです。
そして本を読んでいると彼らと対話しているような不思議な錯覚も覚えました。心から自然と孤独も消えていました。また、多くの本を読んだからか読解力も付き大学の教科書も少しは理解ができるようになりました。
だから私が言えることは1つ。

留年したら新書を買え!


4.留年して得たもの

題名で留年術とか言っておきながら中身は自身の経験のみになってしまいました。しかし今思い返してもこれ以上の方法はないと私ははっきり言えます。
新書の内容は大学の勉強とはあまり関係のないものも多く当時の私も直接何かの役に立つとは思っていませんでした。
ですが新書を通して私が得たものもそれなりにあります。ここではその一部をご紹介しましょう。

•話の種が増えた
様々な分野の本を読んだおかげで純粋な知識が増えました。これは初対面の人と会うときの話題作りや会話の端々に織り交ぜることで円滑なコミュニケーションを可能にしてくれました。今でも助けられる事が多いです。また時々レポートの参考書籍としても有用でした。

•視野が広がった
ある出来事に対してどう対応するか、これは人によって様々です。新書の著者の中には思いもよらない決断をする人もいました。この世は決して二択ではない事、逃げてもいい事、何が起きるかわからない事を彼らから学びました。

•自信がついた
この世広しと言えどここまで新書を読み込んだ大学生はそういないだろうという変な自負が生まれました。ある種の自惚れですね。実際はいっぱいいると思いますが。
しかしこの自惚れが自信へと繋がるのはそう遅くはありませんでした。

こんな所でしょうか。まだまだありますがとりあえずはこのくらいにしておきます。

5.最後に

ここまでお付き合い下さり誠にありがとうございます。

最後に1つ

ここまで新書新書と五月蝿く書いてきましたが実は新書じゃなくても何でもいいんです。漫画だってゲームだってそこには必ず学べる事があり、自分の世界を広げてくれるチャンスがゴロゴロ転がっています。
大切なのは没頭し、学び取る事なのです。
留年は確かにあまり喜ばしいものではありません。
しない方が良いくらいです。
ですが留年するという事は他の学生より一年多く何かを学べる機会が与えられたとも受け取る事ができます。
よく少年マンガでは強敵に勝つために修行して1、2年経ったらナントカ諸島とか何とかの里とかに帰って来る事があるでしょう。それと一緒です。
留年とは人生という強敵を前に立ち向かう力を蓄える時期なのです。

全国の留年生へ 卒業スレスレの大学生より

#エッセイ #大学生 #留年 #読書 #eSports

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