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あをによし かくかくシカジカ奈良の秘境【上北山村】

一昨日の金曜日は一日雨降りだった。
そして土曜日に一気に気温が下がり、薄着のワタシも重ねるものが複数に。

そんな土曜日の午後から、また相棒ひーさんと急遽小旅へ。
はじめはまた曽爾でキャンプもいいね、と話していたのだが
ひーさんが面白いお宿を見つけてきた。
見つけたはいいが・・・そこは奈良の奥の奥、奥吉野とも言われる

『上北山村』

濃い緑の部分が上北山村
緑系は全て山間部
その山間部の面積は神奈川県とほぼ同じぐらい。

大台ヶ原や八経ヶ岳などの大峯の山にアクセスするような山間の村。
その向こうは熊野の山々。

月曜日に研修で行って話を聞いた民宿の方ところへ行きたい!とのこと。

ワタシも前から行ってみたいと思っていた吉野の奥地、
しかしその道はかなりハードなのは知っていたので

雲「ひーさんがドライブ大丈夫そうならぜひ!」
ひー「ゆっくり行くので大丈夫です!」

なんとも頼もしいというか無謀というか・・・
でももうこの前から腹はくくってあるので、

雲「よっしゃ、ではよろしく!」

ということで、午後仕事終わりに拾ってもらい日が暮れる前に着かねばと出発。

途中、ワインやらツマミやらなんやら寄り道でどんどん時間は経っていく。

山間は日暮れが早い。



美しい景色を横目に



暮れる



5時すぎ、真っ暗になる前ギリギリに到着。
上りの山道、ほんとお疲れ様だわ。

そこは小橡(ことち)という集落にある民宿。

その名も『民宿100年

現オーナーが元々の『民宿100年』という建物と名前を引き継いで
手入れをして運営。

1組限定のお宿。

元オーナーさんの注意書きを引き続き掲載
達筆!


こちらの現オーナーの女性は、生駒からご家族でここに移住された方。
山岳ガイドもされる根っからの山好きさん。

ひーさんがここに泊まりたかったのは、ここでのジビエ料理が目的。

まずはお風呂で温まって、持ち込みのビールで一杯やりながら食事まち。


今日はモルツな気分
旨し



そして並んだ鹿や地元産の野菜や食材の品々。



生芋こんにゃく


ローストシカ


シカポテ春巻き

シカスネ肉のトマト煮


アマゴの唐揚げ


アマゴご飯


野菜の天ぷら


シカレバーパテ


煮たり、揚げたり、ローストに調理されたシカたち、どれも臭みは全くなく
さっぱりとしたテイスト。こんなにしっかり鹿肉をいただいたのは初めて。

そして赤ワインに最高の相性のよかったシカレバーパテ、美味でした!


食べて飲んでしゃべっての幸せタイム。

片付けに現れたオーナーさんも巻き込んで、移住話しやここでの生活について
いろいろ伺った。


宴もたけなわ


それぞれの話(奈良へ来た経緯)をしながら
縁があればトントンと事は進む・・・
これは全員一致で経験した共通点。
ただその先どう進んでいくかは努力と、これまた縁の繋がり次第。

お話伺って、いろいろ考えさせられた。


話もワインも楽しく進み
ワタシの好みで選んだSHIRAZと、ひーさんセレクトでBordeauxを一本ずつ空けた。
ワイン、難しいです。
好みのテイストはあるが、それが合わせる料理と合うかどうかは全く???
でも気取ったコースでペアリング、なんて洒落込むのも時には良いが
今回のように好みで選んで楽しく飲むのがワタシ流で合っている(笑)


12時すぎにお開きになり、静かな静かな山の夜を爆睡。




今朝はのんびり起床。

朝食後、宿の周辺を散策。

オーナーさんの愛犬、狩猟犬のナツくん。


「だれや?」
不審者に眉が八の字のナツくん





裏山はかつての棚田の名残の石垣が



スキ






すぐそばに川が流れ、清々しい空気がひんやりと肌寒いが気持ちが良い!







散歩から戻ると、オーナーさんと戯れていたナツくん。
顔はかわいいビーグル犬だが、狩となったら本能と本領発揮。
追って追って追いまくる!

凛々しいぞ!



川沿いの静かなお宿、我々の常宿になるのは間違いなし。
次回は新緑の頃に来てバーベキューをしよう。
楽しみ!


そして本日のメインイベント。

秘湯『小処温泉(こどころおんせん)』

お宿から車で20分ほどにあるのだが、ここからはますますチャレンジな道。


がんばれ、ひーさん!


足にも肩にも全身に力が入るのは運転手だけでないのは・・・


温泉を通り越して、先に滝を見に行った。



くらがり又谷の滝


狭い谷間の奥深くから段々になって落ちる滝、神秘的。


崖の脇道の先には澄みに清んだ清流。








渓流の脇は苔の宝庫。


ヒカゲノカズラ
フカフカの苔の絨毯に



滝と渓流の清らかな水と空気を満喫しお風呂へ。



こどころ温泉



駐車場には車は何台かとまっていたが、女湯は我々だけの貸切だった!

内風呂は広々としたヒノキお風呂にの少し熱めの湯。

露天風呂は川沿いに面し、流れる川音と迫る山の木々を眺める
最高のロケーション。



極楽極楽〜



ここはそう簡単に来られないロケーション。
しかも土日しか営業していない・・・
今回来れてよかった!

いいお湯でございました。


雲行きも怪しくなり、そろそろ山を下りて帰りますか・・・

また細くてクネクネの険しい道をドライブ、途中運転しているひーさんが
酔ったと。
休憩がてら道の駅で寄り道したりしながらのんびり帰路へ。





奈良の秘境でジビエと秘湯を堪能した一泊の旅。
また来れると思えばこれだけでも十分満足ね、と話した。

そして奈良の奥の深さをまた改めて実感し、
行くところ、やりたいことが次々に増える一方で時間が足りない!

そんなことを思いながら今回も面白いところへの企画を感謝!
ひーさんとの珍道中はまだまだ続く・・・次はどこへ?


今夜、今シーズン初の暖房を入れた。
今週からいよいよ最低気温が一桁の予報。

立冬の候



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