一つ屋根の下の葛藤
家族。いろんな形があると思います。
私は、異国の地で実母、主人と私の3人で暮らしています。同居が始まり早4ヶ月。幸い旦那さんと母の関係は良好です。
ただ、私が母に対してどうしてもイライラしてしまいます。
思えば、私は21歳のころから、母と密に過ごしたことがありません。21歳で、実家を出てしまってから、1度目の結婚を22歳でしましたので、そこから離婚をする29歳までは一緒に毎日過ごすという生活はしてないです。
1度目の結婚もアメリカ人との国際結婚でしたので、結婚生活の半分くらいを海外で、東京から北海道に引っ越したりと行動範囲が広い結婚生活でしたので、お家で親と過ごすと言うことはあまりありませんでした。
30歳になり、仕事でアブダビに住むようになったりもしたので、また離れて暮らしていました。33歳で日本で会社勤めをしてからはようやく母と同居をしていましたが、ナイトシフトだったので、なるべく休みの日に一緒に過ごしていました。今の旦那さんとはずっと遠距離だったので、日本に母と住んでいる時は、休みの日などは母と過ごすようにしていたのです。
そうした形で、単発的に母と過ごしていたので今のイライラなどは感じていませんでした。
休みの日になるべく母と過ごしたかった理由は、セラピーになれば、親孝行になればと思ったからです。実は2017年に弟を亡くしています。突然のお別れだったので、二人でなんとか前に進もうとお互い支え合っていたのかもしれません。
こうした経緯から、一緒に暮らしても問題のない関係だと思っていました。実際問題という問題はないのですが、私自身、親元を離れて生活をしたのが長かったせいもあり、今一緒に同居をしてみて母とも同居の難しさを痛感しています。
何が問題かというと、自分の立ち位置です。旦那さんと母の間。調整役みたいな立場です。旦那さんが大人なので通訳でもあります。通訳に関しては問題ないのですが、夫婦では夫婦の時間が大切なので、1週間に1度は夫婦で外出をして二人の時間をもうけてます。でも、そこには異国で友達のいない母がいます。
そんな母は、引っ越してからしばしば、タイに越してきたことを後悔しているようなことを私に話してきてくれます。私としては母の人生なので母に決めて欲しいと伝えてますが、母は日本には居場所がないので、私たちと住むしか方法がないといいます。この時点で、私は連れてきてしまった自分にも責任があるのではないかという自問自答が始まりました。
私はそれでも、後悔先に立たずなので、もう決めたことなんだから一度腹を決めてはどうかと何度か母に伝えています。受け止めないと前に進めない。母自身が自分で心の中で踏ん切りがつかないと私もどうして良いかわからないと伝えました。ここでまた、なんて酷なんだ。そんなに母には選択肢がないのか。どうしたらいいのかと悩みます。
そうした葛藤が続き、早3ヶ月。やはり66歳で中途半端な気持ちで海外に来ると大変なんです。66年間、日本でも県外に越したことのない母。父と離婚をして以来他人と暮らしたことのない母。そして、母と密な時間を過ごしたことのない私。そんな母の弱音を聞きながら、そして母に遠慮をする気持ちから夫婦で過ごす時間に罪悪感を感じつ自分に限界を感じた今日この頃。
考え方が控えめな日本人とはかけ離れた私は言い放ちました。
「自分に自信がないからって、常に人のせいにする。自分本位で物事を憶測で判断する。でも事実関係を明らかにするために些細なことでも自分で自発的にコミュニケーションを取らない。事実と違う被害妄想で自分は頑張ってるのに私たち夫婦は陰で母の悪口を言ってるという。どうしたらいいの。寂しいのはわかるけど、夫婦と母は距離が必要だし、関係性が違うんだから当然距離が必要だよ。」
きついですね。家庭の修羅場です。でも、腹の中を出して言いのけました。かき回さないと腐っていくような気もしてつい。言葉って重いのに。
でも、家族。他人じゃない。ぶつかることもある。
これからも一つ屋根の下で暮らしていきますが、きっともっと時間が必要なんだろうと思います。
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