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2022#2 浮気がバレた日

「怒り」とは第二感情なんだそうだ。

怒りの前には、必ず別の感情がある。
心理学の学校で教わった。

わたしの怒りの前には、
どんな感情があったのだろう。


2017年9月

元夫の浮気が発覚した。
バレなければいいと思った。
そう言われた。

バレない訳ないじゃん。

わたしはもうずっと前から疑っていた。
でも、気付かないフリをしていた。
今の生活を壊したくなかったから。

バレたくないなら、
どうしてバレるような事をするんだろう。
わたしが気付かないとでも思ったのだろうか。

怒りと、やり場のない思い。

仕事が忙しくて帰れないは嘘だった。
今までのたくさんの事が、嘘だと分かった。

元夫は
怒っているわたしと話そうともせず、
仕事があるからと
また嘘をついて女の元に帰っていった。


ショックだった。

薄々分かってはいたけど、あっさり認められて
わたしの方がどうしたらいいか分からなくなった。

きっと、謝って帰ってくる。
子供達も居るんだから。

この時は、まだそう思っていた。


仲は悪く無かった。と思う。

喧嘩もほとんどした事がなかった。
喧嘩が無かったのは、お互い本心を言わなかったからなのだと後で分かったけど。

わたし達は、夫婦と言うより
父親と母親だったのだろう。
結婚して10年以上経てば、そんなものだろうと思っていた。

もともと、元夫は仕事が忙しくて
朝早く仕事に出て帰りも遅かった。

わたしも仕事をしていたから、会話する時間もあまりなかった。
子供達のこと、相談したい時にはいつも居なかった。
そのうち相談しようとも思わなくなった。

わたしは自分で決めるしか無かった。
家に居ない父親役も母親役もやり、
強くなってしまった。

そして、元夫は外に居場所を求めた。


夫婦なんて所詮他人だ。

全く違う環境で育ち
全く違う価値観を持っている。

仮に似ている所があったとしても
それは一部で全部では無い。

それなのにわたしは、
分かってくれる。と思っていた。
言わなくても分かっていて欲しかった。


甘えだ。
わたしも、元夫も甘えていた。

浮気をした。
それはルール違反。

だから、わたしが被害者で
元夫が加害者かと言われれば
それも違う気がする。

どちらが悪いのか
原因は何なのか
考えたところで答えは出ない。
どちらも悪くて
どちらも悪くないのだ。

でも
あの頃のわたしは
自分のせいだと思ってしまった。

浮気をして帰って来ない夫より
わたしを苦しめたのは

わたし自身だった。

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