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『人生は七転び八起き』芸人ナイツの師匠、内海桂子の言葉たち

2020年8月、97歳でその生涯を終えた内海桂子さん。最古参ピン芸人として浅草の舞台に立ち続け、都々逸などでお客さんを楽しませてきました。

テレビでも活躍するお笑いコンビ、ナイツのお師匠さんとしても知られており、お2人がよくネタにしているので、若い方もお名前だけは聞いたことがあるかもしれません。

今回は、そんな桂子師匠の生前の言葉を、旦那さんが文章化してまとめた『人生は七転び八起き』をご紹介。バイタリティあふれる桂子師匠のお言葉に「甘いこと言ってられん!」と、喝を入れてもらえるような1冊です。


何歳だから可で、何歳だから否なんてものはない

中身を読むとわかるのですが、桂子師匠は、とにかくフットワークが軽い!気になることや興味が出たことは、とりあえず始めてみる。「年相応に」「もう年だから」はおかしいと。

私は、新しいことを始めるのに、あまり躊躇しません。進められれば一応やってみるし、求められれば断りません。やってみなければよしあしの判断がつかないし、やってみて嫌だったら、次から断ればいいのです。

大人になると、できない理由を探しがちだものね。

50歳過ぎてから絵を描き始めた桂子師匠。80歳を過ぎて本格的に始めてからは、個展を開いたり、自身も所属する漫才協会のカレンダーにも使われるほどの腕前に。

そして、87歳の時にはTwitterもスタート。打ち込むのは旦那さんでしたが、140字きっちり、毎日更新をされていました。テーマを考えるだけで面白いし、ボケ予防にもなるんですって。ボケ予防でTwitterを使うなんて、進んでる……!

よく、リタイア後を「第2の人生」と言ったりしますが、甘い甘い。第10くらいを目指して生きたい、と思わせてくれます。

思わず背筋が伸びる言葉が詰まった1冊


上記のほかにも、だらけた気持ちを引き締めてくれる言葉が、たくさんつまっています。しかも、さすがは芸人さん。説教じみた雰囲気は一切なく、ワハハと笑いながら読める内容になっている。

人間、死ぬまで一生学びを忘れずに生きていきたいものです。最後にわたしが印象に残った言葉をご紹介して、終わります。

年齢は関係なく、働きたければ自分がやりたい仕事を探せばいいし、服は自分の好みで選べばいい。人の言葉に惑わされず、心を穏やかに保って自然に生きるのが大人というものです。
年を取ったからこそ、相手の気持ちを傷つけないで、言うべきことを伝える表現の”工夫”をするべきです。見た目の器量は変えられませんが、いろんな言葉や表現を知っていれば言葉遣いはいくらでも美しくできます。
世の中をちゃんと生きて行くうえで一番大事なのが、言葉遣いです。言葉はその人の生活の中から出てくるものですから、言葉ひとつで、人間性がわかります。

流されず、穏やかに。澄んだ言葉遣いで、シャキッと生きる。そんな桂子師匠の生き方から、学べることがあると思います。

気になった方はぜひ、チェックしてみてくださいね。


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『レンタルなんもしない人のもっとなんもしなかった話』いろんな人の、色んな人生をのぞき見る1冊
『「若者」をやめて「大人」を始める』精神科医が語る、大人になるって、どういうこと?
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