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突然こどもがコロナに罹ったら〜家族を守れ〜

日記

2月26日(土)

土曜日の朝、ゆっくり寝ていたいなと思いながら目を覚ますと、横に次女が苦しそうに寝ている。え?嫌な予感がしたのは、母の直感。

次女が「頭痛いしきつい…」と言うので、慌てて起き熱を測った。
熱はなかったがきつそうな表情がかわいそうで、かかりつけ医に連絡し予約。
長女に留守番をお願いして、すぐ病院へ向かった。

病院に着いたが降りることなく車内での対応。
また熱を測ると微熱が出ていた。
先生の診察で、熱は微熱、頭痛とだるさはあるが、喉はきれいということで、
「検査はしますか?」と尋ねられ…びっくりして即答できなかった。

検査をするしないは、私たちに委ねるの?
喉はきれいということだし、コロナではないと思うけれど、もしコロナだった時が…。

私が色々と考えている間に、先生は次女本人に「どうする?」と尋ねていた。
私ももう次女も小学生、本人の意向に従おうと決め、静かに見守ると、
「します!」次女は覚悟を決めた顔で答えた。

検査結果が陽性であれば明日中(日曜)に保健所から連絡があり、陰性であれば明後日(月曜)病院の先生から連絡があると説明を受けたが、あまり頭に入ってこなかった。
きっと陰性のはず。どこにも行ってないし、コロナになるわけがない!ただの風邪!
と思ったかと思うと、もし陽性だったら…。
1日ずっと考えこの日は寝れなかった。

次女はそれから熱が上がることはなく、夜中に鎮痛剤を一回飲んだのみで、次の日にはもうすっかり元気。
やっぱりただの風邪、疲れだったんだ!陰性だ!
そんな気持ちで家族3人過ごしていたお昼過ぎ…。

一本の電話。
「昨日の結果が出ました。陽性でした。これから外に出られないようにしてください。
今日か明日保健所から改めて連絡があります。」

きっと嘘だよ~。悪い夢でも見たんだよ~
現実が受け止められない。
元気になったけれど、一応布団に横になっていた次女に
「コロナだったんて…」と伝えた瞬間、我慢していた涙があふれでてきた。

次女本人は「そっかぁ」と申し訳なさそうな顔をしている。
長女は私の横で大泣きしている。
今6年生でもうすぐ卒業。来週はお別れ遠足やら楽しみにしている行事が入っていもに、濃厚接触者で学校に行けないなんて。

ごめんね、ママが子どもたちを守ってあげれなかったんだよね。
私がコロナになればよかったのに。私は自分を責め始めた。つらすぎる。

ショックを隠せずにいると、
次女が一言、「コロナじゃない2人が大泣きしてるし!」と言われてハッとした。
何を泣いているんだ!一番泣きたくてつらいのは次女のはず。
母親が落ち込んでどうする!こんなときこそ、前を向いていかないと!

心配そうな顔をしている次女に
「検査をします!って正しい判断をしたの、偉かったよ。これでたくさんの人の命を救えたんだもんね。コロナがここで一つ広がらずに済んだよ!偉かったね!」
と声をかけると、安心した表情になった。

私も前向きな声掛けをしたおかけで、気持ちが落ち着いた。
次は長女の心を救う番。
落ち込んでいる長女の横に座り、「お別れ遠足の日はうちで遠足しよう!3人でここでご飯やらお菓子を広げて遠足したらいいよ!!!」と提案した。
長女は泣いていた顔をすぐに笑顔に変えて喜んでくれた。
「せっかく3人の時間をもらえたんだから、楽しもう!」

これからは連絡やり取りで忙しかった。
まずは近くに住む私の親へ連絡し、買い出しのお願いをした。予想通りびっくりしていたが、
買い出しは任せてという母の言葉にとても心強かった。
単身赴任の主人にも連絡。言葉を失うだろうという私の予想に反して、主人は落ち着いていた。お互いがうつらないことだけ気を付けておうち時間を楽しむように言ってくれた。

次は大事な職場と学校。
職場は病院へ行く段階から早めに連絡をしていたので、シフト変更等のやりとりをすぐしてくださって助かった。

学校は連絡しても日曜日でつながらない。しかし明日朝から連絡しても月曜日で学校にもご迷惑をかけてしまう。今日中になんとか連絡を取りたく、まず、教育委員会に電話。校長にはこちらから連絡しておきます。と言ってくだりホッとしたが、直接担任には連絡を取ったほうがいいと思い、子どもの学校のタブレットを借りて、娘がコロナ陽性という状況説明の連絡をしてみた。すると休日にも関わらず、担任からすぐに返信が来てありがたい。
明日(月曜)からの授業はオンライン授業で参加していいと。
「クラスのお友達には何か聞かれたら、体調がよくなくて用心でオンライン授業にするということにしましょう。コロナが怖くてオンライン授業してるお友達も多いので、大丈夫!」
と心強い返事をいただき、親子ですごく安心した。
長女の担任にも同じように、学校のタブレットから濃厚接触者になった旨の連絡を入れた。

夕方、ようやく保健所の方から電話。
次女の個人情報の確認や家族構成(濃厚接触者の確認)と、食料の確保はできるか聞かれた。
次女は陽性と判明した日をゼロ日として10日間の自宅療養、濃厚接触者の長女と私は一週間の自宅待機という説明。
最後に注意事項として、次女を隔離したほうがいいが…年齢的にムリでしょうからマスクして極力離れるように。食事は一緒に食べずに時間をずらすよう、お風呂も次女は最後に。
と伝えられた。
隔離・・・

子どもには隔離が一番難しい。布団で横になるように言っても元気だし、すぐにリビングに出てきている。そして子どもには「隔離」というワードはあまりにも冷たく悲しすぎる。
「隔離」に代わるワードを使おうと思い、長女と次女が隣同士近くにいようとするとすぐに、
「ソーシャルディスタンス♪」と歌いながら、長女と次女の間に私が入って少しでも2人の距離を取るようにした。
子どもは私が歌って入ってくるので、笑いながら距離を取らないといけないことを思い出して離れてくれるようになった。

食事も気を遣った場面の一つ。
最初に、家中にある除菌ジェルや除菌スプレー、除菌シートをかき集め、常に見えるところに置いた。
何かあるたびに除菌で掃除できるように。

初めの2日は時間差で次女が食べてから私たちが食べるようにしたが、3日目から次女が寂しいと。どうしたらいいか・・・
普段はみんな大きめのテーブルを使って食事をしたり生活してる。
向かい合って食事はしないほうがいいので、次女専用に折りたたみの小さなテーブルを出して大きめのテーブルの前に設置。テレビを黒板に見立てて、次女が一番前、私たちは次女の後ろ。みなテレビに向かって座る形にした。するとこれが大成功!
子どもたちは新鮮でおもしろいと喜んでくれた。
窓も少し開け、換気をしながら黙食。お話したい人はマスクをしよう、とお約束。

次女は自分専用のテーブルがあることがうれしいと、自分の机を常に除菌シートで拭いてキレイにしていてよかった。
勉強もこのテーブルを使って取り組んだ。
コロナ完治後も数日間はこの折りたたみテーブルを愛用してくれたほど。

次女が使った後のドアノブの掃除も欠かさずしたが、あまりあからさまにするのはと思い、
掃除するついで、という雰囲気でしようと心掛けた。

あまり神経質にならず、コロナになった…と落ち込む気持ちよりも、家族でゆっくり過ごす時間をいただいたと思う気持ちのほうを強く持って過ごしたことは大きいと思う。
普段子どもたちが忙しく、チャレンジしてみたいと思いつつも先延ばししていたこと(オンライン英会話の体験)をしてみたりもして、いい時間になった。

なにより、自宅療養中に心配し頻繁に連絡をくださる方がおられたことが、私の心の支えになった。自分は一人ではないと改めて感じることのできた、貴重な体験だった。



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