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全国13万部発行の育児情報誌miku編集長"高祖 常子さん"

パパもママも子どもも、みんな幸せ。そんな「家族の笑顔」をつくるため、講演や講座、本の執筆、プロジェクトの立ち上げなど、多様なご活躍をされている、”高祖 常子さん”にお話を聞いてきました。

高祖 常子さんプロフィール
出身地:東京都
活動地域:北海道から沖縄までの全国
経歴:株式会社リクルートで学校・企業情報誌の編集にたずさわり、妊娠・出産を機にフリーとなる。現在は、育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、子ども虐待防止と、家族の笑顔を増やすため「叩かない子育て講座」「ワーク・ライフ・バランス講座」「女性活躍推進講座」「イクボス講座」などの講演活動を行ったり、地元では男女共同参画推進委員会委員、またファミリーサポートの提供会員として不定期でボランティア活動も行う。
現在の職業および活動:
全国13万部発行の育児情報誌miku編集長
NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事
NPO法人ファザーリング・ジャパン理事 マザーリングプロジェクトリーダー
NPO法人タイガーマスク基金理事
NPO法人子どもすこやかサポートネット副代表
にっぽんネウボラネットワーク副代表
にっぽん子育て応援団運営委員 ほか

「家族がお互いにエンパワーメント(応援)し合える。これだけで色んな事が解決できると思います。」

Q1.どのような夢やビジョンをお持ちですか?

高祖 常子さん(以下、高祖 敬称略)
「家族の笑顔」を増やしていきたいです。「毎日色々あるけれど、今日も頑張ったね。」と、家族みんなでご飯を食べる。そうしたら、明日からまた頑張れると思います。エンパワーメント(応援)し合えることが当たり前の家族になれると良いですね。

私の活動のベースは、「虐待防止」です。家族の笑顔が増える事で、そもそも虐待に至らない関係になると思っています。

子どもも、ママもパパも、みんな社会の中で波にもまれています。常に線を引かれ、比較や評価をされるのが社会。だからこそ、家の中では、線を引かず、「今日も頑張ったね」と、安心してくつろげる関係性になると良いですね。それがあればまた次の日も頑張れると思います。

子育てや家事でストレスがたまり、疲れてくるとイライラします。パパは気がつきません。ママは「察してくれない!」と、どんどんイライラ・・・。そのイライラを子どもにぶつけてしまうこともあるでしょう。

みんな幸せになりたいのに、家の中で家族の会話がほとんど無いというご家庭もあるでしょう。

家族みんなで「今日もがんばったね。」と応援し合える、そんな「家族の笑顔」が広がったらと思っています。

「色んな方向から、幸せな家族の広がりができたらと思い、活動しています。」

Q2.それを具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?そして、どんな活動指針で、どんな活動をしていますか?

高祖 講演や講座(「叩かない、怒鳴らない子育て講座」「感情的にならない子育て講座」「パートナーシップ講座」など)でお話ししています。著書「イラストでよくわかる 感情的にならない子育て」も出しました。

「miku」という無料の育児情報誌を、13万部発行しています。子育てが楽しくなるメッセージを、情報を積極的に取ることが難しいママやパパにも届いたらと発行を続けています。こうあるべきという子育てじゃなくて、楽しく子育てができるヒントになるように、メッセージを発信しています。

ファザーリングジャパンでは、パパの笑顔を増やす事、
マザーリングプロジェクトでは、パパと力を合わせて子育てをしたり、ママのやりたい事の実現をめざしています。

子どもが幸せになるには、パパもママも幸せであることが大切。色んな方向から、幸せな家族の広がりができたらと思い、活動しています。

「私自身が、子育てをしてきた経験が大きいです。」

Q3.その夢やビジョンを持ち、これだけの活動をされているキッカケは何ですか?そこには、どのような発見 や出会いがあったのですか?

高祖 子育てをしてきた経験が大きいです。

夫の仕事が忙しく、帰りも遅かったんですが、そんな中、夫が単身赴任で福岡に行く事が決まったんです。
その時、「全部自分でやらなきゃいけないんだ!電気が切れても自分で変えなきゃいけないんだ!!!」と思いました。そして、夫が単身赴任中に末っ子が生まれました。

父や母に手伝いに来てもらったり、ご近所のママ友に助けてもらったりしながら、3人の子どもを育てました。

ただ、やっぱり、もうちょっと夫と一緒に子育てしたり、困難を一緒に乗り越えてきたよね!という実感があったら、もっと楽しかったかなって思ったんですよ。だから、パパたちにも子育てを楽しんで欲しいと思います。

記者 虐待が起きた後ではなくて、虐待を起こってしまう原因から解決しようと思われたのはなぜですか?

高祖 そうですね。子ども虐待防止の「オレンジリボン運動」では、「虐待かな」と思ったら通告して欲しいという啓発活動をしています。ただ、虐待が起こってしまってからの対処や解決には、とてもパワーがかかります。だから、そもそも虐待に至らないような親子関係が広がったらと思いました。

虐待のニュースを見ると、命を亡くした子どもの写真はみんな笑顔で、かわいい名前がついています。元々は、仲が良い親子関係があったと思うんです。ただ、大きなストレスやちょっとした気持ちのズレが起こることで子どもに暴力をふるったりしてしまう。笑顔の家族関係をキープできていたら、虐待まで行かなかったんだろうなと思うんですよ。

記者 高祖さんは、だれかを悪者にするのでは無く、問題をちゃんと観て、ちゃんと解決するにはどうしたら良いのか?と考えられていらっしゃいますよね。

高祖 親が悪い、とか、児童相談所が悪いとか、何かを悪者にしても解決しない。「虐待してはいけません」では解決しませんよね。暴力をふるってしまう親もいっぱいいっぱいだったり、親が抱えている背景もあります。

親が助けを求められたり、色んな人のサポートや心の支えがあれば、虐待というところまで至らないのではと思っています。

親が抱えている悩みを解決する事で、親自身の考え方がポジティブになって、子どもに対する対応が変わってくることがあります。親が変わると子どもも変わって、どんどんイキイキしてくることもあるんです。会話があり、応援し合える家族関係の方が楽しいと思いませんか。

「私の考え方のベースには、小さい頃からの家族関係があると思います。」

Q4.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?

高祖 振り返ってみると、私の考え方のベースには、小さい頃からの家族関係があると思います。

私の母は、私の考え方を基本的に否定しなかったんですね。私の選択を応援してくれたし任せてくれました。時々褒めてくれて、それがとても嬉しく励みになりました。私が前向きに考えようと思えるのも、母がいつも応援してくれたから。なるべく人生楽しく、人と繋がって生きていきたいと言う母でした。

父は昔の人間なので、静かでしたがお酒を飲むと態度が大きくなり、厳しい人でした。もうちょっと本音で語り合いたかったですね。

そんな経験もあって、家族の中で応援し合えることが励みにもなるし、それぞれの夢の実現にも繋がっていくのでは。と、思っています。

家族の関係、お家の中でエンパワーメントし合えたら、外で元気に頑張れる。それが広がれば、企業や学校、地域も元気になっていくと思います。

記者 高祖さんのお話を伺い、エンパワーメントし合える家族は、とてもステキだと思いました。高祖さんの様に、人の背景や涙を理解し、思いやりや優しさをもっていく事が、家族の幸せや笑顔に繋がっていくのだと思いました。貴重なお話を本当にありがとうございました!

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高祖 常子さんの活動、連絡については、こちらから
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【編集後記】インタビューの記者を担当した熊倉と見並です。

高祖さんは、人の背景や心に寄り添うことを、当たり前に、自然にされている方だと思いました。虐待は良くない、ダメだ。と決めつけるのではなく、虐待をしてしまうお母さんの背景や涙までも理解しようとする高祖さんは、多くのママさんやパパさんを癒されてきたんだろうなと思い、本当に感動しました。多くの人に、高祖さんのお話を聞いていただきたいです。素晴らしいお話を本当にありがとうございました!

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この記事は、リライズ・ニュースマガジン “美しい時代を創る人達” にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36

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