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告白水平線

「あの、さっきから何探しているの?」女性からの声に男性は黙って海を見ている。男性は同僚の気になる女性とのデートに成功して今日が3回目。それだけではない。今日男性は、女性への告白を本気で考えていた。

 それほどまでに惚れた相手の女性も男性に対しては好意的な雰囲気。「どこで告白をするのが良いか」男性の頭の中ではそのことで頭がいっぱいである。
「この場所はいいところだが、記念すべき場所には微妙だ」男性はそう言いながら歩く。

「ねえ、どこに行くんですか?」慌てて後についていく女性。建物が邪魔で海が見えにくいところから浜辺に出た。ここは砂浜が広がっている場所ではあるが、外洋と直接接しているためか、波が荒く夏場でも遊泳が行われていない。

 あるのは時折聞こえる波の音と白い潮が浜辺に打ち寄せるだけで、人も少ない場所。そして男性は視線を遠くに向けた。一面の水平線が広がっている。

 男性は大きく深呼吸をすると女性の目を見て告白。

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