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日々掌編短編小説(そよかぜの千夜一夜物語)

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2020年1月1日から、ほぼ毎日掌編小説を執筆中。東南アジア小説をはじめ、興味のあるあらゆるジャンルをネタにして作品を発表しています。ちなみにこちらには「書き下ろし」としてしばら… もっと読む
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#宇宙SF

宇宙SF 第1152話・4.21

「さっきの声って、まさか?」私は古い街並みを歩いている。ここには私以外には誰もいない。建…

宇宙SF 第1085話・1.21

「さて、きょうはこんなところかな」私真理恵は、コスモスファームという農園を経営している。…

面白い体験 第971話・9.22

「ああ、トイレで考え事をしてしまった」私は時計を見た。気が付いたらトイレに入って15分も経…

自転車を漕いでいると月から 第960話・9.11

「すっかり遅くなったなあ」すでに夜となっていた中を、家に向かって自転車を漕いでいく。ここ…

ありえないことは起こるのか 第942話・8.24

「うん、あれは何だ?」自分が温泉に入っていると、正面から不思議な存在を発見した。よく見る…

スペースホールの中に 第917話・7.30

「博士、この白いベンチがどうしたのですか?」夜中の公園、助手の土田は不思議な表情をしてい…

遠未来の七夕 第895話・7.7

「しかし遥か過去の伝説の物語を、こうやって実際にできるツアーが実現できるとはな。いやいや良い時代に生まれたものだ」  白髪交じりの彼はそう言いながら、あごにわずかに蓄えた髭を右手でゆっくりとなぞっている。彼のいる建物のすぐ目の前はビーチになっており、小さな子供たちが来ている服を、海水で濡らしながらはしゃぎまわっていた。  彼はそんな光景をほほえましく思いながら、空を見るここからふたつの宇宙船が到着するのを待つ。彼はツアー会社の社長で、この日初めて行われる企画ツアーのクライマ

七夕 第879話・6.21

「多分見えるかな」私、真理恵は郊外でコスモスファームという農家を飛んでいる。彼一郎は大学…

ホログラムでコンタクト 第864話・6.6

「レーダーに反応したのはどうやら未確認の艦船です。船長どうしますか?」ここは大型宇宙調査…

重力反転 第859話・6.1

 1万光年先にあるドルーワ星とのファーストコンタクトから10年。いよいよ我が星の主席大統領…

襲来したものって? 第854話・5.27

「おい!上空を見ろ。あの物体大小いくつあるんだ」「か、数えきれないよ!」ある銀河のある恒…

彗星内の生活 第849話・5.22

「たまには外の世界も見たいな」僕は直径数十キロほどの小さな星に住んでいる。この星はある恒…

赤い星! 第839話・5.12

「ちょっと!何よ、何てことしてくれたの!!」私は突然体が震えると、パニックになり目の前の…

タンゴノセック 第832話・5.5

「伝統を大切にしないといけないな」未来の地球人であるXは誰にも聞こえないほどの小さな声でつぶやいた。  今こそは連邦地球国というひとつの国家だけが存在しているが、地球にはかつては200を超える国と地域が存在していたという。そのような遥か過去に存在した日本という小さな島国がもたらした文化は、未来においてもその国が存在した小さな島々の中では、伝承されていたのだ。 「かつては子供の日の祝日でもあった5月5日か」Xは自らの遠い先祖が、日本という国に住んでいることを昨年知った。それ以