ジャズクラリネットの系譜をまとめてみた

どうも！ジャズクラリネット奏者の熊倉未佐子です。note新参者の私がジャズクラリネットの系譜についてギュギュッとまとめてみました。

・ニューオリンズ〜ディキシーランド

【ニューオリンズ〜ディキシーランド(〜1930)】
”第一世代” 1860年代生まれの演奏家達
ルイス・ティオ、ロレンツ・ティオ
“第二世代” 1880年代生まれの演奏家達(第一世代の子供達)
ロレンツ・ティオJr、アルフォンス・ピクー、ビッグ・アイ・ネルソン
“第三世代” 1890年代〜1990年初頭生まれの演奏家達(第二世代の弟子達)

《シドニー・ベシェ》
代表曲「Petite Fleur／小さな花」
「Summer time」
1897年にニューオリンズで生まれ、19歳でシカゴへ出た後、ロンドン、ベルリン、パリで演奏し、時々アメリカへ戻っては録音を重ね、永住の地パリで亡くなったという珍しいキャリアの持ち主です。ヨーロッパに渡ってからはソプラノサックスも吹き始めています。
"Petite Fleur／小さな花"の作曲とオリジナルの録音はシドニー・ベシェですが、日本ではピーナッツ・ハッコーのクラリネットや、ザ・ピーナッツの「可愛い花」で大ブレークしました。
“ブルーノート”レーベルの最初のヒット曲が、シドニー・ベシェが1939年に録音した「サマータイム」というのも有名な話です。

《ジョージ・ルイス》
オススメのアルバム「George Lewis & New Orleans all-stars in Tokyo 1963」
1900年ニューオーリンズ生まれのアルバート式クラリネット奏者。日本にも演奏旅行で数度来日しており、アルバム『George Lewis & New Orleans all-stars in Tokyo 1963』が残されています。彼の奏法は後のニューオーリンズジャズクラリネット奏者の多くに影響を与えました。

《エドモンド・ホール》
代表作「スイング・セッション・ウィズ・エドモンド・ホール」

《ピーウィー・ラッセル》
代表作「ASK ME NOW ！　THE PEE WEE RUSSELL QUARTET」

ジョニー・ドッツ、ジミー・ヌーン、シドニー・ベシェ、アルバート・ニコラス、ジョージ・ルイス、エドモンド・ホール、バーニー・ビガード、ピーウィー・ラッセル、フランク・テシュメイカー(白人)

・スウィング

【スウィング(1930~1945)】
“スウィングブームを牽引した二大スター”《ベニーグッドマン》
代表作「ライヴ・アット・カーネギーホール1938」
ロシア系ユダヤ移民の九男としてシカゴに生まれ、11歳のときに演奏家としてデビューしました。
1938年カーネギーホールで最初のジャズコンサートを行いスウィングの王様（King of Swing）と称されるに至り、1955年には前半生を描いた映画『ベニー・グッドマン物語』が公開されました。

《アーティ・ショウ》
代表作「Begin The Beguine」
本名：アーサー・ヤコブ・アーショウスキーはニューヨークに生まれ、コネティカット州ニューヘヴンで育ちました。
1938年、コール・ポーター作曲の「ビギン・ザ・ビギン（Begin the Beguine）」を編曲、RCAレコードからのリリース盤は大成功を収めました。
1954年、45歳でクラリネットを引退した後も時々楽団の指揮をしていました。
2004年、「グラミー賞特別賞 Grammy Lifetime Achievement Award」が授与され、これを受けました。同年末、94歳で死去。

ベニー・グッドマン、アーティ・ショウ

“エリントニアン”
バーニー・ビガード、ジミー・ハミルトン、ラッセル・プロコープ

・モダンジャズ

【モダンジャズ】
《バディー・デフランコ》(1923~2014)代表作「ミスター・クラリネット」
モダンジャズクラリネット奏者としてとても有名です。バディーは生前、北村英治さんとも親交がありました。

《トニー・スコット》(1921~)
代表作「the touch of tony scott」

《ジミー・ジュフリー》(1921~)
代表作「The Jimmy Giuffre 3」

ロルフ・キューン[ドイツ]
プッテ・ウィックマン(1924~2006)[スイス]

・現代

【現代】
《パキート・デリベラ》
オススメのアルバム「BIG BAND TIME」ラテンからジャズ、クラシックも吹きこなす巨匠

《ケン・ペプロウスキ》
代表作「memories of you」「星に願いを」
渋く吹きこなすテナーサックスとの聴き比べも面白いです。

《アナット・コーエン》
オススメのアルバム「Happy Song」
イスラエルにルーツを持ち、ジャンルを超えて世界中の音楽を繋ぐ才女として今や世界的プレイヤーとして人気を博しています。

エディ・ダニエルズ、ドン・バイロン

“継承者達”
ピーナッツ・ハッコー、ボブ・ウィルバー、ピート・ファウンテン、エヴァン・クリストファー、ティム・ラウフリン、トーマス・フィッシャー

・日本

【日本】＊戦前レイモンド・コンデ

＊戦後〜現代
北村英治(1929~)、鈴木章治(1932~1995)、藤家虹二(1933~2011)、花岡詠二(1944~)

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