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石川県小松市のGEMBAモノヅクリエキスポ2023に参加しました その1

2023年1日と2日、石川県小松市で開催されたGEMBAモノヅクリエキスポ2023にモニターとして参加させていただきました。

GEMBAモノヅクリエキスポ2023はお酒や陶器、繊維など古くから小松市の技術を継承している方々が参加しています。

イベント中は普段入れない工場や工房などに入れるほか、体験コンテンツが豊富に揃っていることが特徴です。

これまで石川県は金沢しか行ったことなかったので、小松市というと重機のイメージしかありませんでした。

駅前には重機の展示が

しかし、小松市にはさまざまな伝統文化があり海と山が空港、JRの小松駅から近く、さまざまな体験ができる町だとわかりました。

小松空港からJR小松駅までは4.2kmとアクセスがよいほか、2024年3月16日に新幹線の駅が開業するため便利になります。

さらに、小松市は海と山が近いことから食文化も豊かであり地元の食材を使ったグルメも堪能できるなど魅力たっぷりの町です。

伝統と新しい技法を融合して九谷焼を制作する五十吉深香陶窯

こまつ観光ナビにも紹介されています。

こまつ観光ナビ

五十吉深香陶窯では九谷焼を作っているのですが、なんといっても特徴は伝統を守りつつ新しい技法を導入していることです。

初代徳田八十吉と北出塔次郎から色絵技術を学んだ初代五十吉は、独自の感覚を取り入れ文化勲章を受章。

現代では、三代五十吉氏、浅蔵一華氏、浅蔵宏昭氏が受け継いでいます。

能美氏九谷焼美術館では、五十吉 深香陶窯展が開かれていました。

能美氏九谷焼美術館

JR小松駅から車で10分、小松空港からも車で20分の場所にあるので気軽に訪問できるのも嬉しいですね。

それでは、五十吉深香陶窯の陶器作りを紹介していきます。

ろくろを使って陶器を作っていきます。

手動のろくろ機

五十吉深香陶窯では、型を使う方法も採用しています。

型を使った陶器作り

左側のシーサーが作ったばかり、一定期間置いておくと真ん中のシーサーのようになります。左側の状態だと水に入れると粘土に戻るそうですが、真ん中のシーサーは元に戻すことができません。

時間がたつと色や質が変化

五十吉 深香陶窯では、大きな窯を使います。焼き上がりから数日かかることから、このような窯を使っているケースはほとんどないそうです。

一度に多くの陶器を焼ける窯

五十吉深香陶窯では、二代三代が作った作品が展示されておりいつでも見学可能。しかも、作り手の話を聞けるチャンスがあります。

五十吉深香陶窯で作られる作品はデザインや色使いなどバリエーションの多いことが特徴です。

色使いが鮮やか

三代浅蔵五十吉作「実り」です。重厚な造形とほかでは見られないような五十吉カラーとよばれる色合いが特徴。

三代浅蔵五十吉作「実り」

いよいよ絵入れ体験開始です。五十吉深香陶窯ではお皿や陶器などさまざまなものに絵入れができます。

次のように独自で配合した塗料を使ってお皿や陶器などに塗っていきます。水性塗料と違って上に乗せていくような感覚です。

絵入れ開始

今回は絵入れだけを体験したのですが、絵を描くところから始めることもできます。

絵が得意な方はぜひ絵を描くところから試してはいかがでしょうか。

2024年は辰年ということで、辰の陶器も準備してくれました。目とひげ、口だけはすでに描いてくれていますが、あとは自分で塗っていきます。

「えっいきなり絵入れをするのは難しすぎる。失敗したらせっかくの陶器がもったない・・・」と尻込みをしていましたが、一華さんがやさしく教えてくれるので安心です。

体験したつくえの様子

この不思議な感覚をぜひ味わっていただきたいですね。「色が混ざってしまう・・・」と心配でしたが、一華さんが「その都度乾かすので大丈夫ですよ。失敗しても削るのであまり気にしないで思い思いに塗ってくださいね」と言っていただけたので楽しく進められました。

こちらは一華さんが塗っている様子です。このようにスムーズに塗れるようになりたいな。

一華さんの作業風景

じっくりと焼き上げるとこのような色合いになります。なんと上の写真で塗っている色は舌の黄色になるようでびっくりしました。混み具合にもよりますが、出来上がりまで数週間から1カ月ほどかかることがあります。

実際に届いてみるまでどのような色になっているかわかりません。こんなところも楽しいですよね。

職人さんが絵入れをした様子

五十吉深香陶窯さんでは、焼き上がり次第配送してくれる嬉しいサービスがあります。「危ない部分があれば修正しますが、基本的に皆様が作ったものをそのまま送付させていただきます」とのこと。

決して上手でなくても自分が作ったオリジナルの配色になるのは嬉しいですよね。

コーヒーを提供してくれました。コーヒーやお菓子も美味しかったのですが、ポイントは窯で作られた器です。ここまで器を見ていたので、「ここで作られている器でコーヒーとお菓子をいただけるなんて嬉しい」と感動してしまいました。

今回いろいろ教わった浅蔵 一華さんの作品。

玉匣 オンラインショップ

五十吉深香陶窯さんの基本情報

  • 石川県小松市八幡己50-1

  • 見学時間については要相談

  • 0761-47-0051

伝統菓子から創作和菓子まで堪能できる長池製菓

公式ホームページ

公式ホームページもぜひご覧ください。

長池彩華堂

加賀は菓子処として有名ですが、小松はちょうど中央あたりに位置しています。長池製菓では、京風の上品さを残して伝統菓子から創作和菓子まで幅広く提供しています。

長池製菓ではお菓子工場があり、作成から販売まで同じ場所で行っていることも特徴です。

すぐとなりで作っているとより美味しさを感じませんか?それでは工場の中に入ってみましょう。

今回体験させていただいたのが、辻占作りです。辻占は言葉を書いて紙に刷り小さなせんべいに包みます。

北陸や加賀地方では正月菓子として、辻占を楽しむのが習慣となっています。お菓子を通じて郷土文化に触れられるのは嬉しいですね。

三角柱の生地を薄く手作業で切っていきます。多くの辻占が作られていたのでてっきり機械で作っていると思っていたのでびっくりしました。

担当されている方に聞いてみると、「数か月で慣れる」とおっしゃっていました。

三角柱の生地を切る工程

しかし、少し薄くなっても厚くなってもうまく紙を包めないそうです。あらためて職人さんたちのすごさを感じました。

さあいよいよ言葉を書いた紙を入れて包む体験をします。小さい生地に紙を入れて、しかもきれいな方にするなんて。

均等な形をしているだけでびっくり

中に入れる紙はもともと用意されているもののほかに、自分で書くこともできます。体験された上司が部下に対する激励の言葉を書いた体験者もいらっしゃったそうです(笑)

横にある白い粉はうまく包めるように滑りやすくするものです。「食べられる粉を使っているので安心してくださいね」と教えていただきました。

自分で書く人も多いそう

作るのに必死であまり写真はないですが(笑)

1つずつ必死に作っていきます。

いよいよ作成開始、どきどき

左上は経験豊富な方に作っていただいたもの。そして残りは僕の作品です。

なんとか紙は入っているけど、お花のようにふわっとできなくて苦戦しました。

「きれいにできていますよ〜」と聞いてホッとしました。皆様優しく教えてくれるので、本当に楽しく体験できます。

職人さんとの違い

「辻占がなくてはならぬ」実際に商品としてあるのですが、僕の作ったものも同じようにパッケージに入れてもらいました。

オリジナルの商品完成

お正月に食べるのが目的で、冷凍庫にいれておけばもつそうです。(作ったのは11月2日)

固くなるそうですが、地元の方はお正月に辻占があることが重要だそう。固いことは気にならないみたいですね。

僕もお正月まで冷凍庫に入れておきます。お正月の楽しみが1つ増えました。

長池製菓さんの基本情報

石川県小松市今江町7丁目669
8:00〜17:00
0761-23-0761

まとめ

小松市には、九谷焼をはじめとしてさまざまな伝統文化があります。

しかし、この中の多くは知らなかったものばかりでした。

今回2日間と短い期間でしたが、小松市の素晴らしさ、皆様の取り組みなどに触れもっと詳しく知りたいと強く感じています。

五十吉深香陶窯さんと長池製菓を紹介したのですが、今回の石川県小松市でのGEMBAモノヅクリエキスポ2023ではほかにもいろいろ体験しました。
長くなったので、次の記事でも紹介させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ぜひ、小松市に行かれる際には参考にしてください。

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