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夏休み旅行記【直島に住みたいんだ編】

先月、家族で夏の旅行に行きました。

家族で毎年夏休みは旅行に出かけます。なぜなら夫も子供も「旅」が好きだからです。私も好き
です。
子供がいつまでも旅行に一緒についてきてくれるかなんて正直わからないじゃないですか。段々お友達とか恋人とかと行くようになる.....(なるのか?)
だったら旅行に行くのは「今でしょ!」ってなるんですよ。
春くらいから「今年はどこ行こうどこ行こう」と楽しく悩むんですね。

昨今はコロナの流行もありまして、あまり大胆な旅行プランはここ数年立てられませんでした。ここ数年の旅行のコンセプトは
「観光地で人の多いところは行かない」
「その土地の美味しいものを食べる」
です。

なので、今回もそこを基軸にプランを立てました。

それで決めた日程は

1日目は香川(直島)に行く(宿泊は岡山)
2〜3日目は広島に行く
の2泊3日プラン

というものにしました。


直島と広島って
「遠くない?」って旅行の報告をしたほとんどの人に言われました。はい、遠いです。おっしゃるとおりです。

ニッポン全国社会科フォトマッピング」より

遠いけど、だって両方行きたかったんだもん。

いいじゃん!!

みたいなノリで、行ってきましたよ。

だって関東住まいの人間としてはなかなかこちらの西の方に来る機会がないんですもの。

行きたいところに行きたい!

というわけで、1日目の直島は私の希望が強かったのですが、家族の同意を得て行けることになりました。

朝方、早起きして東京から岡山まで新幹線で向かいます。

ついたぞ

そこから電車で宇野港まで向かいました。

まさかの電車酔いでほとんどしゃがむ私(泣)

宇野港に着き、フェリーで直島に向かいます。

フェリーに乗るのは私は久しぶりです。私の地元の市には昔、港にフェリーが通っていたのですが、だいぶ昔に大きな橋ができてからはなくなってしまいました。

だから、なんだかノスタルジー。

夫と息子は「涼しいところにいたい!」と夏の暑さにやられて動く気力のカケラも見えなかったので、私と娘でフェリーの屋上に上がって、景色を眺めます。風が気持ちよい。

娘は写真をいつも撮りたがるのでぱしゃぱしゃとマイペースに撮っていました。

かわいい娘!(いつもの親バカ)

船内に戻って娘が「お父さんも景色見てみたら!おもしろいよ」と言われて、素直に従う夫。娘に甘い夫。それにつられて息子も向かいます。

そんなこんなで、すぐ直島の港に着きました。
港は小さくて親密さがあり、海の駅には洗練された空気感もあります。

さすが、アートの島。直島。

岡山県玉野市の南約3kmに位置し、周囲の島々とあわせた直島諸島がそのまま香川県直島町となっています。大正時代から行われている銅の製錬業のほか、ハマチや海苔の養殖漁業も主な産業として挙げられます。

ベネッセのホームページより

私はここの美術館と島に配置されている現代アートを見に来たのでありました。

海の駅で食べたソフト。下のラングドシャも美味しかった
かれいの唐揚げを頂きました。けっこう骨もばりばりいけました
草間彌生さんの有名な赤いかぼちゃ。港の近くにあります
BUNRAKU PUPPETという作品でジョゼ・デ・ギマランイスさんが作成
この島で継承されている「直島女文楽」の人形の動きや着物の裾さばきに着想を得た立体作品とのこと
藤本壮介さんの直島パヴィリオン
中にも入れます。夜はライトアップされるらしい
なぜか、コイキングとヤドンに出会う

バスを乗り継ぎ、お目当ての地中美術館に向かいます。

地中美術館とは?

 2004年に設立された美術館。安藤忠雄設計の館内にはクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの作品が恒久設置されています。アーティストと建築家とが互いに構想をぶつけ合いながら作り上げたこの美術館は、建物全体が巨大なサイトスペシフィック・ワークといえるでしょう。瀬戸内海の美しい景観を損なわないよう、建物の大半が地下に埋設されたこの美術館は、地下でありながら自然光が降り注ぎ、一日を、また四季を通して作品や空間の表情が刻々と変わります。

直島観光旅サイトより

安藤忠雄さん。
私は以前、妹の結婚式で訪れた教会が、彼の作った建築物でありました。

その時の写真
北海道のトマムにあります。

教会は自然を感じさせる建物でした。







あらゆるものがただ、そこにあって。
そしてゆらめいたり
変化したり
様々な表情を見せてくれました。

私はモネの作品が好きで特に
「睡蓮」の絵のシリーズは
新婚旅行で訪れたNYのMOMA美術館で初めて出会ってから、なるべく他の睡蓮の作品も見てみたいなと思うようになりました。

今回はモネの絵に会うこと
そして、安藤忠雄さんの建築物に
またふれることを目的として
この地中美術館に
行きたかったのです。

ところが道中、バスに2回乗り継いで美術館まで向かうのですが、1度目のバスに乗った際に娘の体調が思わしくなく(おそらく普段しない早起きをしたからだと推測されましたが)彼女と夫は美術館に向かわずUターンして、本日宿泊する予定の宿まで戻ることになりました。

夫は「君はこれを見るために来たんだから息子と見てきてよ」と私へのやさしさを見せ

「直島はバスで景色を見ただけになっちゃったけど、僕はもうこの島に住みたいと思うくらい、雰囲気がいいと思ったよ」

「いずれここに移住できたら楽しいだろうね」

と直島に対してかなり好意的な意見を残して、娘と戻ったのです。

そうだよね、雰囲気いいよね。

楽しみにしてたのに見られなくてごめん!夫!
そして、娘!

と思いながらも、息子と2回目のバスに揺られて美術館に向かいます。


館内は....作品が展示されているところは当然ながら写真撮影は不可でしたが、入り口付近のみ撮影が可能であったので、ここに残しておきます。

建物は、やはり北海道の水の教会のように、自然を感じさせるものでした。

地中美術館という名前だけあって、地中に作られているのですが、館内は迷路のように少し入り組んでいて、歩いていて自分がどの場所にいるのか、わかりにくい構造でもありました。

ベネッセのホームページより

お目当てのモネの作品は全部で5つの作品がありました。
絵画は白い壁に飾られていました。
自然光が入り込むように設計された意図は

 自然光の中で描いていたモネの油彩画を見るのには、モネが見ていたであろう自然光の採光が適している。自然光の中でモネの「睡蓮」を見ることが、作品の理解するうえでもっとも大切なことだと思われる

地中ハンドブックより

との事。
床は2cm四方の立方体に切り分けられた白い大理石、壁は目の粗い砂漆喰でできた空間は、写真で見ると無機質に思われるかもしれませんが、実際に靴を脱いで室内に入ってみると、床のふんわりとした侵襲性のない感触や、絵にそそがれる光を感じて、どこか包まれるようなあたたかさを私は感じました。

息子と2人で絵をみるなんて

なんだか新鮮だなぁと思いながら

彼にも感想を求めてみる私。

私はあえて何の絵かは説明せずに何に見えるか尋ねてみました。

「これは池みたいなところで、水面に映っているのは植物かな。ここのピンクの色はお花かなんかだと思う」と息子は答えました。

ああ、説明しなくてもわかるんだなと思い、私はMOMAで出会ってからお母さんはこの絵が好きなこと。
モネはどのような環境でこれを描いたのか。
そして、晩年は目が見えづらくなってしまったが愛する庭を最後まで描き続けたことなどを話しました。

彼は「そうなんだ」と静かに聞いてくれました。


私たちは他に
インスタレーションアート作品の
ジェームズ・タレル
ウォルター・デ・マリア
の作品を鑑賞して

(特に「オープン・スカイ」は金沢の21世紀美術館のタレルの作品「Blue Planet Sky」でも鑑賞したことがあり、息子と懐かしさを感じておりました)

美術館をあとにしました。

黄色いかぼちゃは時間の関係で残念ながら近くで撮れず


岡山に戻っていた娘は、だいぶ体力も回復したようだと帰りの最中に夫から連絡が来ていたので、私たちもゆっくりとホテルに向かいました。

ホテルで2人と合流した私は夫に
「またいつかリベンジしよう」
「いつかまた2人で観に来よう」
と伝えました。

彼は「そうだね、いつか来よう」と話しながら

1日目の旅行は終わりを迎えました。

夕食のカツオ


瀬戸内。

年を重ねたらまた2人で来るぞ....
と心で誓いながら

後半の広島の旅へ続きます。

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