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浜離宮恩賜庭園と和傘

「お会いしたいんです」


という一通のお問い合わせメールを頂いたのは、冬の寒さが和らいできた今年の春の頃でした。

「嬉しいなぁ」と単純に思いました。
そして、同時に「なぜ、私なんだろう」とも思いました。

一つは、あまり自分が興味を持たれるような、おもしろい人間ではないという気持ちをずっと心の底に留めて生活しているからです(ほんとだよ)

もう一つは、それほど、密に交流している印象がなかったから。

記事は読んでいるけれども、頻回にコメントをし合っている訳でもなく、お互い記事に書かれている内容が大きく似ている訳でもない。

はて……と思いましたが、でも、私は話を喜んでお受けいたしました。一つは彼女の記事から人を思うやさしい気持ちが伝わってきたからです。もう一つは娘さんのこと。うちの息子と同い年。
そしてあの2011年に生まれていること。
その年は東日本大震災の年でした。お子さんのことでコメント欄でやりとりさせて頂いたことを覚えていたからです。

ご連絡を頂いたのは茉叶さんです。

茉叶さんは、アロマやヒーリング、ホロスコープなどに長けていらっしゃいます。私のお友達noterさんの中には、茉叶さんだけでなく、自身の特性を生かしてまわりの方へのエネルギーやパワーを送っている方たちがいます。彼女の紡いでいることばは、やさしくいつもそこにあります。


連絡をやり取りさせて頂いて、日にちが決まったのは夏の暑さがピークの頃となりました。

場所は都内にしました。
場所が決まるまで、紆余曲折ありました。
私が提案させて頂いた場所は、彼女がちょうどお友達と近々行く約束をしていたのです。すごい偶然に私たちは驚きました。

なので、行こうと思っていた場所の近場の築地でご飯を食べて、浜離宮恩賜公園に行くプランにさせてもらいました。

私は築地市場の駅前にある国立がんセンターにずいぶんお世話になりました。夫が入院した時や、受診、そして自分ががん検診を受ける時もここで受けました。

夫の入院中は、高速を使って
1人でこの駐車場までよく来たもんだ

久しぶりに来てみた築地。

絵に描いたような夏の空

豊洲にメインの市場が移転してからだいぶ殺風景になってしまった様子を眺めながら、待ち合わせ場所の築地本願寺に向かいました。

まだお店空いてませんね


築地本願寺に辿り着き、連絡をしてみると本堂にいらっしゃるとのことで、目印の服装の方を探しました。

おお!茉叶さん。

お会いできて嬉しく思いました。
茉叶さんはとても自然体な方でした。
はじめから、帰る時までその自然なやわらかい雰囲気は変わりませんでした。
容姿については、彼女のやっていらっしゃることを考慮して私だけの秘密にしておこうと思います。ふふふ。
小柄でした。(そりゃ私からみたらみんな小柄なんですけどね)
そしてピンクのワンピースがよく似合ってました。

さっそく築地に向かい、昼食の場所を探します。
けれどもお店がお休みのところが多い...なんでだろう?と悩んでいると、親切なお店のおばちゃんが声をかけて教えてくださいました。

「あのね、築地の市場は水曜日がお休みなの。だから、水曜日に来ちゃダメだよ。だいたいのお店は水曜日が定休日なんだから」

ええええぇぇぇぇ!

知らんかった〜、驚く私。計画性がないことがばればれです。そしておばちゃん、なんて親切な人なんだ、ありがたい。人のやさしさが身に沁みます。

私はあせる心を落ち着かせながら定休日でないお店を調べます。そして、一つ気になるお店を発見しました。

焼き鳥とつくねの丼です

こちらの「ととや」さんは、つくね丼か、焼き鳥丼、または両方乗った丼が選べます。

このつくねが私はすごくおいしかったです!やわらかくて、味も程よくて、ボリュームもありました。

お互いに子供の話、仕事の話、noteの話などをさせてもらったり、お土産を交換したり、けっこうお店には長居させてもらっちゃいました。お店の人も感じがよくて、昔の定食屋さんみたいな雰囲気です。

そのあとは、近くにある浜離宮恩賜公園に向かいました。近くとは言っても夏の日差しが強くてですね。歩かせちゃって申し訳ないなぁ...なんて思ったりしてたのですが、私たちの当日のお目当ては「和傘」でした。

もう期間は過ぎてしまったのですが、和傘で公園を散策できるなんで、風情があっていいなと期待していたのです。
ところが、入り口には和傘が一つも見当たらず、受付の方に尋ねたところ、全て貸し出されているとのことでした。

残念。無念。

茉叶さんは日傘を持参されていたので、暑さはあるものの、予定通り散策することとなりました。

東京湾から海水を取り入れ、潮の干満で景色の変化を楽しむ、潮入りの回遊式築山泉水庭。

園内には鴨場、潮入の池、茶屋、花畑やボタン園などがある。2000年代前半に西側の旧汐留貨物ターミナルが再開発されて汐留高層ビル群が林立し、庭園とコントラストを成している。

江戸時代に甲府藩下屋敷の庭園として造成され、徳川将軍家の別邸浜御殿や、宮内省管理の離宮を経て、東京都に下賜され都立公園として開放された。

wikipediaより


公園をまわっていて気になったことは、園内に古い木が多いなぁということでした。

このように幹や枝の途中で倒れている木が多くて、それを柱のように支えている箇所がありました。手入れをされている方の丁寧なお仕事ぶりを感じました。有名な三百年の松も入り口近くに立っていました。

もう何がどうなってるんだかのクロマツ

先端がこんなに低いところにあるなんて想像もつきませんでした。長く生きてるのも大変なんだなぁ。どっしりとして雄大です。心の中で「盆栽みたいだな」と思っていました。

もう一つ気になったのは「鴨場」です。

鴨場は池と樹林を3mほどの土手で囲い、土手の周囲は常緑樹や竹笹を植え、鴨が安心して休息できるように外部と遮断しました。ここでは池に幾筋かの引堀(細い堀)を設け、小のぞきから鴨の様子をうかがいながら、稗・粟などのエサとおとりのアヒルで引掘におびきよせ、機をみて土手の陰から江戸時代は鷹を使用して、離宮時代は叉手網(さであみ)ですくいとるという猟を行っていました。

浜離宮のホームページより
園内地図にも示されています。


鴨場を見張るための覗き穴がいくつかありました。いろいろと創意工夫が施されていたのでしょうね。

そして個人的に一番気になったのはこの立て札の絵。

これ

この「静かに待ちます」の絵と説明がかわいすぎて、ツボでした。茉叶さんも笑っていらっしゃった。

散策したあとにお茶屋さんで休憩。

あまりにも暑かったので冷たいお茶を頂きました

店内は外国人のお客さんも多かったです。
そして、散策していた時に、外国人のカップルがいらして、なんと私たちが所望していた和傘を堂々とさしていました。
けれども彼らがさしている様がとても絵になっていたので「あの人たちがさしているなら自分はいいや」と思わず心の底から納得していました。

お茶屋さんでお話しさせてもらったことも印象的でした。私が「最近1番好きなこと、嬉しいことはなんでしたか?」と、遠慮なく質問を投げかけた時に、茉叶さんが真摯に答えてくださったことを私は嬉しく思いました。

彼女の最近嬉しいことは
「お子さんと過ごす時間」
だそうです。
一緒にイベントに出かけたり、スポーツを応援したり...何気ない時間を共有できることが、今1番好きなんです、と笑顔で返してくださったことを私は忘れたくないなぁと思いました。とてもいい笑顔をされていました。

あと、彼女の目指しているところと、私が目指しているところは、違う職業やアプローチであったとしても根っこは同じ場所なんだなと話していて感じました。

彼女は浜離宮に訪れるのは初めてではなく、以前訪れた時にはお琴の演奏会を見たというお話や、他のnoterさんとお会いした話なども興味深く聞かせてもらいました。

「くまさんの記事を全部読ませてもらったりはしてないし、わかってることも全部ではないけども、なんとなく会っても大丈夫なんじゃないかなと思った。そういう安心感はあった」と途中で話してくださったことが、私は嬉しく思いました。

彼女のおおらかでなんでも受け入れてくださるような空気感。
そして仕事に対しては熱心さやひたむきさがあり、お話ししていて包まれるような安心の気持ちが私もずっと続いていたことを最後に伝えたいと思います。


茉叶さん。ありがとうございました。
夏のデートを楽しく過ごさせてもらいました。
築地はまた行きたい場所でもあります。
今度は水曜日を外して....!
夫や子供たちとも行きたいなと思います。

以上、くまの「noterさんと会ってきたよ」の回でした。お読み頂いてありがとうございました。

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