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不妊症とビタミンDの驚くべき関係性

こんばんは(^ ^)今日は不妊症とビタミンDの関係性についてお話していきます。

まず、ビタミンDの作用についてお伝えします。

ビタミンDには免疫作用の調整などの役割があり、最近、専門家の間でもとても注目されている栄養素の一つです。

ビタミンDの不足は免疫機能が低下し、感染症などの病気にかかりやすくなると言われています。


私の勤めているクリニックでは、今までビタミンDの採血項目は、任意のものでした。しかし最近、任意ではなく必須項目になりました。

それだけ不妊症にとってビタミンDが重要だからです。

しかも、このビタミンDの採血をするとほぼ全員と言っていいほど欠乏していることがわかりました、、、!

そもそもビタミンDはどうやって体の中に取り込むのでしょうか。

ビタミンDを作るには日光を浴びる必要があるんです!

多くの方はデスクワークなどの室内勤務が多く、日光に当たる機会がすごく少ないですよね。

いやいや私は外回りが多いから日光によく当たりますよと言う方もいるかもしれませんが、日焼け止めを塗っていると皮膚から日光を吸収されなかったり、吸収していても半減したりして、必要量に達していないんです。

女性は特に日焼けやシミが気になってしまい、日焼け止め+日傘などで紫外線対策を念入りに行いますが、たまには日光浴をした方が良さそうですね。

どうやって作られるかはわかったけど不妊との関係性が気になりますよね。

ここが今日お伝えしたかったところですので詳しく書いていきますね。


◎不妊症とビタミンDの関係性◎

*習慣性流産のリスクを下げる

ある研究では習慣性流産の女性133人のうち63人がビタミンD不足だったことがわかっています。

*40歳以上の女性では血中ビタミンD濃度が高いほどAMH(体の中に残る卵子の在庫数・卵巣予備能力)が高い

ビタミンDの値が低いとAMHの値も低いことがわかっています。

*妊娠率の上昇

海外の研究では卵胞液中のビタミンDの値が1ng/mg上がると、妊娠率が6%上昇したと報告されています。

*着床率の上昇

ビタミンDは子宮内膜の環境を整る着床に必要な栄養素と言われています。不足すると初期流産のリスクを上昇させるという研究結果が出ています。

*PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の改善

ビタミンDはインスリン抵抗性との関連があり、ビタミンDの不足は、遺伝的な要因をはじめ、食生活や生活習慣が起因しやすい、PCOSでも検討されています。

ビタミンDとカルシウムの投与で、インスリンの抵抗性、男性ホルモン値、月経周期の乱れ、排卵の改善が見られたという報告もあります。


ビタミンDの効果ってすごいですね!

ではビタミンDがどんな食材に多く含まれているのか紹介します。以前の記事でも書いているので内容が被るところがありますが、、、

◎ビタミンDが多く含まれる食材◎

・魚介類:魚の干物、イワシ、すじこ、かじき、鮭、しらす

・キノコ類:キクラゲ、マッシュルーム、干し椎茸

・卵

・乳製品

上記の食材に多く含まれていると言われていますが、実はビタミンが多く含まれていそうな野菜や雑穀には含まれておらず、肉類にもわずかにしか含まれていません。効率的に摂取するにはサプリメントがおすすめです。勤めているクリニックでも、サプリメントを飲んでからの値が知りたいと再検査する方がいらっしゃいますが、内服前と比べると明らかに値が上昇しており、欠乏だった値が正常値になっている方がほとんどでした。

ちなみにビタミンDの推奨摂取量は下記の通りです。

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ちなみに、イワシには1尾15μg、鮭には1切れ25μg、干し椎茸には2個で0.8μg、キクラゲには2枚で1.7μg含まれています。魚介類に多く含まれていることが分かりますね。様々な食材をバランスよく摂取していきましょう!


ビタミンDの低下が流産率の上昇や、AMHの低下など、不妊症に大きく関わることが分かりますね。

普段の食事でお魚を取り入れてみたり、天気のいい日に日光浴してみたりと、普段の生活の中でちょっと意識するだけでもビタミンDが摂取できますので、やってみてはいかがでしょうか?

ご閲覧いただきありがとうございました(^ ^)

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