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誕生日と誕生キンの祝い方

『13の月の暦』で共振の月5日、KIN241(7・竜)は、Lの365日暦誕生日と私の260日暦誕生日とがシンクロする52年に一度のタイミングだった。ちょうどグレゴリオ暦では1/14(土)に当たっていたので、午前中に【誕生日&誕生キンの祝い方】という切り口でYouTubeライブを行う事にした。

具体的な日付の情報を含む詳細は動画をご覧いただくとして、この機会を使って視聴して下さる皆様にお伝えしたかったのは、誕生日や誕生キンは、何かが起こる特別な日だと誰かに言ってもらったり、お祝いを期待して待ったりする日ではなく、自らその日に感謝して盛り上げ、誕生時と同じ時空に新たに素晴らしい意味を添えて行くつもりで過ごてみると良い、という事であった。

当日にYouTubeライブを行うというのもその一つで、人に勧める前に自分がやってみせようじゃないか、という気持ちで設定したものだったのだ。実際、そうしてみると、時空は思いもよらぬ贈り物を届けてくれるのである。個人的な感覚で言えば、時空も盛り上がりを喜んでくれているという感じだろうか。

ライブを始める前、私はFBで「沢木耕太郎さんTV未公開インタビュー 25年かけ『天路の旅人』を書いた理由」という記事を目にしていた。インド・チベット好きな人々の間で沢木さんに関する同じ情報がシェアされているのをチラチラ目にしていたのだが、この日は初めてその記事を読んでみる気になった。

すると、『天路の旅人』という沢木さんの作品は、戦時中、密偵としてチベットに潜入していた西川一三さんについてのもので、帰国後は縁もゆかりもない盛岡で暮らしていた事も判明した。以前からお名前は目にしたことがあったが、このタイミングで「チベット」「一三(13)」「盛岡」と来たら、流石にスルーする訳には行かない。

早速、Lにも伝えて購入を決めたのだが、冒頭部分が無料でも読めるキンドル版を先にチラッと見たら、いきなりグイグイ引き込まれる展開で、これはエラい本を見つけてしまったと感じた。

エンニオ・モリコーネ

その後、前日の1/13から近所の109シネマで上映が始まったばかりの映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を観に行った。昨年末から知ってはいたが、このタイミングでの日本公開は、それ自体ファイナルコンサートを観にローマまで行った私達に対する贈り物のようである。

盟友トルナトーレの監督作品という事もあって、ただのインタビュードキュメンタリーだとは思っていなかったが、想像を遥かに超える深さで胸に響いて来て2時間半余りの上映時間の内、1/3くらいは涙を流しながら観ていた。曲の美しさはもちろんだが、モリコーネの背後にある音楽史の流れ、新領域開拓者として不屈の精神、音楽に対する純粋性や誠実さ、それらを直観的に感じ取れていた若い頃の自分に対する感動。そういったものがないまぜになって何度も押し寄せて来たのだ。

小学校の同級生でもあったセルジオ・レオーネと共にスモッグ姿の写真が登場したのも驚きだった。なぜなら、その日の朝、私は夢の中で海外に居て、そこにいた4人組の大人が幼稚園で着るような(あるいは聖歌隊のような?)水色のスモッグを着て現れていたからだ。そして、セルジオ・レオーネの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』は、なぜか心に残る映画でもあるからだ(その謎もこの日の上映の中で解けた)。

山登さんのサイン

夜は、半年ぶりくらいに三茶のシバカリーへ。更にバージョンアップしたスパイスの味を堪能し、近くメキシコに向かうオーナーの山登さんと少し話をしてから帰宅すると、《文字誕生以前の古代メキシコに「建物群で表現されたカレンダー」を発見!建物の配置から「260日カレンダー」の証拠を発見!》というこの日配信されたばかりの記事を見つけてしまった。

”メソアメリカ地域では、260日の祭祀(さいし)暦と365日の太陽暦を組み合わせて使っていたことが分かっています。これを「カレンダー・ラウンド(Calendar Round)」と呼び、約52年で一周して、その変わり目には盛大な儀式が執り行われたそうです。”

ナゾロジーより

記事中にある上記の一文は、午前中にYouTubeライブで話した内容そのまま。遥かな大陸の記憶を生きた西川一三、音楽史を映画史に接続させて再創造したモリコーネ、そしてヒンドゥのスパイスと食の叡智が詰まったシバカリーと、珠玉の最高峰に触れ続けた1日の終わりに届けられたこの情報は、時空からの贈り物以外の何物でもなかった。

まさに、この日を狙って創刊した【「時のからだ」研究ノート】のテーマそのものと言っても良いような象徴的な1日だった。そして、創刊日に配信した記事【「時のからだ」とは】の中に、私はモリコーネ(KIN186)の名前を出してもいたのだった。時を祝うと時から祝われる。誕生日や誕生キンは、それが分かり易く実感できる日だとも言えるだろう。

共振の月7日 9・夜(KIN243)

サポートに感謝いたします! 提唱者のホゼ&ロイディーン・アグエイアス夫妻が伝えた「平和の暦」としての本来の『13の月の暦』の普及活動と、NPOクリカとして行っているチベット・サポート活動に活用させていただきます。