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四月 星繍
2022年8月27日 01:57
刺し違えてでも殺してやりたい過去があるから、生傷の絶えない体に染みるぬるい風。遺影みたいな選挙ポスター、自販機の横に貼られた怪しい広告、ジャンプの新刊で取り戻す曜日感覚、文末にかけて次第に失速する詩。こんなに暑いと煙草も不味くて困る、そんなぼやきも解体現場の騒音に掻き消されて、確かにその時、私は安心したのだ。塗り潰して、重ね書きして。見たくないものの方が明らかに多いから。サマーソニックの投稿ば
2022年7月7日 00:11
想像する。惰性で流れるシネアドが終わり、場内の照明が全て消えて、疎らに聞こえていた会話が静まるあの一瞬。想像する。ケーキに刺さっている蝋燭の火を一気に吹き消して、誰もがそれを固唾を呑んで見守るあの一瞬。想像する。台風が来る前の不穏な空気と、それに比例するように増していく高揚感。消灯時間で真っ暗になる夜行バス。朝日が昇る前の一番濃い夜空。機材チェックが終わって静寂に包まれるライブハウス。
2022年6月25日 00:43
目をつぶった時まぶたの裏側に映るのは、ノーブレーキで赤信号に突っ込んで大破する車とか、屋上からダイブして段々と迫ってくるコンクリートだとか、何かに衝突して命が途絶える瞬間で、視界が突然真っ暗になっては、また再生される。そんな時もあれば、無限に膨張していく暗闇の中で、視覚も聴覚も奪われて、置き去りにされていくような感覚になることもある。その暗闇の中で、私自身が本来許容しえなかった怒りや悲しみ、寂しさ