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「国」が必要なのは「感情」のせいだ! スピノザ『エチカ』第四部

「国」が必要なのは「感情」のせいだ! スピノザ『エチカ』第四部

スピノザの考える『国家』論

人間が、各々理性に従って
生活をするのなら
国家は不要である

特にルールを設けなくても
お互いに害を与えること無く
助け合って生きていけるなら
確かに、国は要らないように思う。

では、
なぜ国家は存在しているのか?
国家の役割は何なのか?

それが
『エチカ』第4部 定理37 備考2に
書かれている。

要約すると、以下のようになる。

国家の無い、自然状態におい

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他人の不幸すら「善」となりうる スピノザ「エチカ」第三部

他人の不幸すら「善」となりうる スピノザ「エチカ」第三部

善悪というテーマを
『エチカ』第三部の中から考える。

昨日紹介したニーチェと同様
行為をなす「自己」が基準になっている。



定理39 備考より

私はここで、善をあらゆる種類の喜び
ならびに喜びをもたらすすべてもの、
また特に願望
――それがどんな種類のものであっても――
を満足させるもの、と解する。

善と判断するがゆえに欲するのでなく、
かえって反対に我々の欲するものを
善と呼ぶのだか

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心と身体が噛み合わないのは、つまり… スピノザ『エチカ』第二部

心と身体が噛み合わないのは、つまり… スピノザ『エチカ』第二部

主に「精神」および「認識」に
ついて語られる『エチカ』第二部

今日は
人の心と身体が噛み合わない理由について、
ヒントを見つけたと感じたので
それを紹介する。



人間の精神は、
人間の身体への刺激を通してしか
外部のものを認識することができない

このことから分かるように
精神と身体は切っても切り離せない

しかしながら、実は…
定理24より

人間精神は人間身体を組織する部分の
妥当な認

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