令和6年能登半島地震、富山県富山市の現状(2024/01/02 22:00)

僕は23歳の富山大学生で、現在は富山市の五福にいます。

生まれと仕事のおかげで、東京・沖縄に知人が多く北陸以外におられる方々から「本当に求められていることに対して支援をしたい」とのメッセージをいただいています。

お心遣いとても嬉しいです。

ありがとうございます。

これを受けて、ライターとしても、たまた富山にいる者としても、僕の現状(1/2の21時現在の状況)をなるべく正確にお伝えして、こんな支援があればいいのではと思ったことをお伝えしようと思い立った次第です。

読まれる方は、誤読のないようしっかり読んでいただけると、変なデマを流すことにならないかと思います。お願いします。

また、僕の観察と感じたことなので、気象庁や内閣府、自治体の出す情報と照らし合わせて考えていただけるとありがたいです。

(まずざっと書いて、随時追記すると思います)

地震発生初日

2024年1月1日の午後4時10分ごろ、僕は昨年7月から運営しているコミュニティ施設(面白ベース)にいるタイミングで大きな揺れがありました。

身の危険を感じましたが、とりあえず揺れが収まったのでテレビをつけニュースを確認。

津波警報が出ており、高いところへ「逃げろ」と連呼していたので、リュックにブランケットとありったけのカイロ、服などを詰め込んで歩いて30秒以内の富山大学へ移動。

多くの学生、近隣住民(17時ごろだと合計50人くらい)が富山大学の図書館前の広場に集まっていました。

特に指示を出す人もおらず、バラバラに1名から5、6名で人が集まっている感じでした。大学は正門から図書館までの範囲ではどの施設も開かれておらず、皆外にいたのだと思われます。

僕は、とにかく見える範囲の人にカイロを配って歩き、不安を取り除く声かけ、同時に情報を収集を行いました。産経新聞の記者の方も来ており、取材を受けました。

1時間以上してから、工学部棟を教授の方が開き、そこへみなで移動、ほぼ同じタイミングで黒田講堂が開き、そこへ全員で移動しました。

元日のためか、避難してきた100名ほどの学生の半分以上が留学生の方でした。日本人学生だと、富山県外の出身で一人暮らし、かつ元日に帰省していない人が多かったです。

日本語がわからない様子の方も多く、不安があっただろうと思われます。同国籍の方で固まっておしゃべりをしている人が多かったです。

たびたびはっきり揺れたとわかるレベルの揺れがあり、場の空気に緊張感と不安が混じっている感じがありました。みな誰かと少し喋ってはスマホを覗き、地元の友人や親族に連絡したり、情報収集・発信をしていました。

僕は、自分のいる場所がほぼ津波の心配がないと判断し、かつ大学で開放されている講堂の講義室ではくつろげないだろうとの観察から、自分が運営している面白ベースを開放することを決めました。

面白ベースは、みなの避難している黒田講堂から歩いても1分以内。歩いて20秒以内の場所にローソンや広い公園があり、地震があればすぐにでも安全な場所に避難できます。

大学でカイロを配っている時に出会った4人を連れ、面白ベースへ移動。暖房とテレビをつけ、飲み物などを出して、場所の説明を軽くし、すぐにローソンで追加の飲み物とカップ麺など軽食を確保。この時点でローソンの惣菜がほとんど売り切れていました(だからカップ麺)。

これらの準備と並行して、Twitter・Instagram・オープンチャットで面白ベースを開放したことを発信しました。

その後、最終的に計7名の学生・社会人が面白ベースを訪れ、食事をし、かき集めた毛布や段ボールを敷いて就寝しました。

とはいえ、数十分おきくらいで揺れが続き、緊張でなかなか寝つけませんでした。2時間くらいは記憶が飛んでますが、あとは起きていました。

本日の現状

ニュースを見ている限りだと、僕のいる富山市五福は比較的大きな被害のない地域です。僕の家は、部屋の棚にあったものが散乱したりする程度でした。津波の被害も考えにくい場所です。

現在2024/01/02の21時。ここ12時間くらいは大きめの地震が減って少し落ち着いている感があります。小さい(震度3くらい)のはちょこちょこあります。

今日の午前に沖縄の親族から、これで避難してきている子たちに飲食料とか必要なものを買いなさいと数万円の寄付をいただきました。

それを持って、正午頃、友人の車でコストコに行き、飲食料やティッシュ・トイレットペーパーなどを調達しました。なので、食料や水は数日分まで確保できています。(ただ、いわゆる防災グッズ(電気水道ガスが止まった場合の備え)は用意できていません)

道中の十数キロの間では、地割れなど特に目立った被害を受けた様子はありませんでした。いくつかの建物の壁が欠損していたりはしていました。

気象庁の発表で数日中は再び震度7級の地震があるかもしれないとのこと。

少なくとも今日までは面白ベースを無料開放するつもりで、備えるに越したことはないと判断してコストコに行ったのでした。

避難所として面白ベースに来ている学生は、ひとり暮らしの子たちで、建物に閉じ込められる恐怖や、寝るときの恐怖や孤独感などからここを利用しています。

みな明らかに睡眠の質が下がったり、生活リズムが狂ったりしています。

僕は僕で避難所として開放している事務所で何かあってはまずいという意識から睡眠が浅くしっかり寝付けたタイミングがない状況です。


22時現在、面白ベースには7名が寝泊まりしています。全員怪我などなく、ご飯も十分食べています。

今求めていること

正直なところ、富山の中心部や東側はまだ被害が小さめなので、今は石川の北部や富山の氷見市の方々など、物理的被害の大きい地域を最優先で支援するのが良いかと思います。

とはいえ、県外からできる支援は限られるでしょうし、寄付以外にも何かできることはないかともどかしい思いをされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、あくまで僕自身の感覚ですが、支援していただけそうなことをお伝えしたいと思います。

北陸に知人がいらっしゃる方、対話のスキル(コーチやカウンセラー)を持っておられる方であれば絶大な力になると思われます。


「1週間以内に大きな地震が来る可能性があるという緊張感・不安」はおそらく北陸一帯にあると推察されます。

なので、そういうメンタル面に対する支援はありがたいのではと思います。

相手が安全な場所にいること、回線が混み合ってなかなか繋がらないみたいな状況ではないことを確認した上で、文面・または通話などで会話すると良いと思います。

僕自身、この30時間ほどは神経を使ってる感じがあります。疲労感と同時に緊張があり、なかなか安心して眠れません。

ただ、北陸から遠く離れた沖縄の友人と通話したり、LINEで励まされることで幾分か安心し、落ち着けています。僕よりパニックな様子の方の言葉はそれはそれで逆に冷静になれたりしました。


ちなみに、苫米地英人さんという方は、東日本大震災の際に被災地でPTSDを患っている方に対するメンタル面の支援をするためコーチングの指導のようなことをすぐに始めておられており、このことは苫米地英人著『イヤな気持ちを消す技術』に記されています。

石川で被害の大きい地域の方などは今後数日後〜数ヶ月経って精神的な苦痛で生活に支障が出るかもしれません(僕の勝手な憶測です)。

そういうことを考えると、被害の大小はもちろん、大地震が直近で起こりうると度々警告を受けている地域一体の人に対し、メンタル面での支援は意外とバカにできないと思います。

再度言いますが、これはあくまで僕が富山大学付近の様子とNHKのニュースなどを見て述べていることです。

行動に反映される方は、信頼できる情報もしっかり集めた上でお願いします。

以上現場からお伝えしました。

サポートいただいたお金は、僕自身を作家に育てるため(書籍の購入・新しいことを体験する事など)に使わせていただきます。より良い作品を生み出すことでお返しして参ります。