秋が来た。 完全に秋だ。 玄関のドアを開けるたび、 外を歩く呼吸のたび、 しみじみと秋の訪れを実感する。 どの季節の匂いも好きだけど、秋は特別好きかもしれない。秋生まれだし、誕生日がくる嬉しさが子ども時代に刷り込まれているせいかも。 同時に、秋の匂は心にがらんと空間が空くような淋しさも連れてくる。 夏の私より秋は1コ静かになる。そういう感じ。 『〇〇の秋』とはよく言ったもので、本当にいろいろな意欲を連れてくる。 私は読書、漫画、映画、お茶&おやつ、散歩あたりが、今したい気
ヤマシタトモコの『違国日記』という漫画のことを、生活の隙間でよく思い出す。 やけに寂しさを感じる時は特に。 違国日記を初めて読んだ時「これは私の物語だ…」と思った。 それ程に、よく知っている感情や普段頭の中にある考えが表現されていて、読み始めてすぐに特別な漫画の一つになった。 事故で両親を亡くした15歳の少女=朝と、小説家の叔母=槙生が共同生活を送る物語なのだが、この叔母の槙生ちゃんがどこまでも自分と重なるのだ。違国日記を読んでいる周りの友人からも、胡桃は槙生ちゃんに似て
今日、お姉ちゃんと初めてコミティアに行った。 初のコミティアはとても楽しかった。 とんでもなく絵が上手い人や、可愛い雑貨を作る人だらけで、この世にはこんなに沢山ものづくりをしている人がいるんだと感動した。 色々買って、読むもので充実している。 今日の目的はオモコロのみくのしんさんの日記本を買うことだった。 前回の12月のときは、すごく行きたかったけど鬱真っ只中で元気がなく、泣く泣くネットで買ったので、今回は直接買えて嬉しかった。 12月から比べて、私も別人級に元気になった。
・2連休があまりない。 1日の休みは一瞬でいつも「え?!もう休み終わり?!早くない?!?!」と思ってびっくりする。 先月ぎっくり腰で休んだツケが回ってきて3連勤・休・3連勤・休・2連勤みたいなリズムで働いているので、働くことが最も嫌いな私の心はイヤイヤ期に差し掛かっている。 楽しみなことを思い浮かべて乗り切るしかない。 頑張ろう。 まだそう思える心の余裕がある。 ・最近、とうとう忍たまに手を出してしまった。 ずっと自分には忍たまにハマる素質があると思っていながらも、その沼深
2024.7.24 宇多田ヒカルのSCIENCE FICTION TOUR2024 さいたまスーパーアリーナ1日目のライブを観てきた。 もう本当に夢だったんじゃないかと思うほど、特別で贅沢で幸せで楽しい時間になった。 チケットを申し込んでから、当選して、カレンダーに書き込んだライブまでの日数を指折り数えて、緊張しながらその瞬間を待って。 当日を迎えるまでも終わった後も沢山の感情であふれていたのに、上手く言葉にできないまま1日が過ぎ、2日が過ぎ、1週間が過ぎていった。 大
夏になると思い出す記憶の一つ。 小学校の夏休み、エアコンの効いたリビングで見ていた昔のちびまる子ちゃん。 小学生時代の夏休みの記憶なんてほとんどないのだけれど、それほど毎日ぼんやりと過ごしていたのだと思う。 夏休みといえど両親は仕事で家にいないし、宿題をコツコツとやるタイプでもないのでただひたすらひ暇をしていたのだろう。 当時、ケーブルテレビを契約していた我が家ではカートゥネットワークやらディズニーチャンネルやらアニマックスやらが自由に見れて、クラスの女の子たちがめちゃモテ
迷子になった。 人生の迷子。 未来についてしつこく考え事をしすぎて、頭の中でごちゃごちゃと絡まりあっている。 途中から自分が何を考えているのかも分からなくなる程に。 今日電車で隣に座っていたサラリーマンも、右手に持つスマホで「遊戯王」と検索しながら左手のスマホでツムツムをしていた。彼も混乱しているようだ。 もっとシンプルに 細い月がきれいとか、 風が気持ちいいとか、 コメダのモーニングが優しいとか、 そんなことだけ考えて生きていたいのに。 最近まで同じように途方に暮れ
調子の良くない日々が1ヶ月ほど続いていた。 ちょうど月一回の精神科の通院があったので、診察で話をしてみることにする。 家から近くのクリニックに通っているため、いつも知り合いに見つかるのではないかと落ち着かない気持ちになる。 でも、見られたからなんなのだ。とも思う。 今どき精神科にかかることは特別なことではないし、心に問題を抱えていることを恥じる必要もない。 狭いけど明るく綺麗な待合室は10代くらいの若い人からお年寄りまで性別もさまざまで混み合っている。 皆んな普通だ。見た
5/11 日記 . 8時に起きてバイトに向かう。 到着した電車から人が流れ出てくる。 駅のホームに人の川ができる。 向こう岸へ渡れず立ち尽くす。 土曜日の人間は眩しい。 天気も良くて、お祭りぐらいに浮かれている。 エネルギーに押し負けて道の端の方を歩く。 サービス業で働いている人たちをなるべく多く視界に入れて自分を鼓舞して行く。 今日はバイトのあとに予定があるので、 なるべく定時で上がりたい。 お客さんが多くて仕事が長引く。 焦って普段はしないミスをする。 注意されて
朝、起きてまずカーテンを開けると、 予報のとおり、雲ひとつない真っ青な空。 絶好の洗濯日和。 布団やら、ニットやら、お気に入りのパーカーやら、普段の洗濯で洗えないものを次々洗濯機に放り込んでお洒落着洗いで回す。 コーヒーを飲みながら待つ。 柔軟剤の匂いになった洗濯物を干した。 くるりとユーミンの『シャツを洗えば』を歌いながらノリノリで干した。 猫がベランダに出たがるので出してやる。 人間ひとりと猫一匹。 しばらくのびのび日光浴。 猫が危ないことをしないよう目線で追いつ
小2か小3くらいのとき、家族でトルコ旅行に行った。 現地のガイド付きのツアーで、バスに乗っているだけで乗客を色々な観光地まで運んでくれた。 古代の遺跡やら世界遺産の絶景やら、 大人になった今でこそ最高に心が躍りそうな場所を見たけれど、あの頃はまだ幼くて面白さがさっぱり分からなかった。 ほとんどの記憶を、ひたすらに進んでいくバスの長距離移動に飽き飽きしていた思い出が占めている。 たしか私はずっと不機嫌だった。 大人は寝てばかり。 姉は相手にしてくれない。 スマホも音楽も
新しい職場でバイトを始めて1ヶ月。 まだ慣れたとは言えない。 むしろ、日に日に増える仕事やプレッシャーにあたふたしている毎日である。 急に訪れた春の陽気のせいか、 明日から新社会人の人たちへの感情移入のせいか、 妙にそわそわと落ち着かず、緊張感のある夜だ。 こんな夜には、部屋の中を見渡す。 今日までの自分が集めてきた大好きなものたちを手に取って確かめる。 本、漫画、映画のDVD、アニメのグッズ、ポストカード、アクセサリー、香水....。 生きてきた証、といえば大袈裟だ
今日はお休み。 母の運転する車に乗ってドライブがてらタイ料理を食べに行った。 千葉県は田舎で、車を少し走らせば田んぼが広がる。 田植えの時期にはまだ早い、人のいない広大な田んぼ。 平らな土地の遠くに続く空白を青空が隙間なく埋めている。 窓を開ければ、春の風が髪を揺らして遊ぶ。 母とドライブする時間が好きだ。 いつも私の好きな歌を流させてくれて、 私はだいたい宇多田ヒカルかBUMPを流す。 そしてだいたい隣で不安をこぼす。 この世界には横並びでいる時にしか打ち明けられな
新しくアルバイトを始めた。 環境が変わることがすごく苦手な私は、 新しい仕事を覚えることにも、 新しい人間関係に馴染むことにも、 膨大なパワーを必要とする。 極度のあがり症で、初出勤の1週間前くらいからソワソワと落ち着かなくなり、前日には心臓がバクバク鳴り始め、家族との会話もままならないぐらいに緊張していた。 そんなふうになる度に、こんなことでどうする、と思う。 お布団の外は怖いことだらけなのだ。 この程度のことで怯えていてはちゃんと生きていけない。 心も、体も、当た
昔から、空を眺めるのが好きだった。 教室の窓から、駅のホームから、自分の部屋から。 いろんな場所から青空を見た。 自分に酔ったイタイ人間だと言ってしまえば実際にそうだし、 「23にもなってお恥ずかしいのですが、どうにも中二病が止まらなくて…」としか答えようがない。 授業中、いつもいつも空を見つめていた。 窓から離れた廊下側の席であっても、教室のドアの隙間から見える僅かな空に思いを馳せた。 退屈な日常とか、やるせない現実とか、自分の居場所が見つからない感じとか、そういう気
季節の匂いをかぐと、 過去の同じ季節の記憶が蘇ってくる。 今日はまだ2月なのにずいぶんと暖かく、外には春の気配が漂っていた。 天気予報によれば明日からはまた寒くなるようだけど、そんなことは全く感じさせない空気感でパーカー1枚で歩いていても少し汗ばむくらいだった。 道端の花とかも、気づけば結構咲いている。 春の匂いは色んな感情を連れてくる。 これから出会う新しい出来事にわくわくするような感覚もあれば、無性に憂鬱で泣きたくなるような気持ちもする。 春はあまり得意ではない。