見出し画像

「はじめまして」。アフリカの女の子に手紙を書く①

先月末、Instagramの広告でとある一文を見かけた。

私の名前を書く練習をしていたと知って胸が震えた。

それは、プラン・インターナショナル(途上国を支援している国際NGO団体)のプラン・スポンサーシップ(毎月3,000〜5,000円の定額寄付で途上国の子どもとスポンサーシップを結び、一対一でお手紙のやり取りをする寄付活動)の宣伝コピーだった。
なぜだかビビビッと来て、すぐ公式ホームページに飛んでみたら、好きな作家の小林エリカさんのイラストが目に入ってきて、あ! と驚くと同時に「ここなら信頼できる」と直感した。
そして何より私は生粋の文通だいすき人間である。
いまの時代、血の通ったひとりの人間と手紙をやり取りできるなんて!
すぐに毎月の継続寄付の申し込みをした。
(公開されている年次報告書を読むと、プランは寄付金の約8割を支援活動にあてていると知れたので、なおさら安心して寄付できた)
「支援をしてあげよう」という立派な思いは一切なく、ただただ「文通がしたい」という、こちら都合の勝手な動機で。

プラン・スポンサーシップに登録後、2週間くらいで封筒が届いた。
〝スポンサード・チャイルド〟の紹介資料だ。
これから私と文通をしていくことになる子。
どきどきしながら封を開けると、やや不安げな表情でカメラをじっと見つめる小さな女の子の写真が出てきた。

私の〝チャイルド〟の写真。プライバシー保護のため、ラストネーム・住んでいるコミュニティーの町名・チャイルドの登録番号はSNSに載せないで、とお願いされている。


名前はAwayeちゃん。カメルーンに住む4歳の女の子。
未就学児特有のまん丸なお腹やほっぺた、ふくふくした腕がなんとまあ可愛らしい。
笑顔ではなく不安そうなまなざしなのは、写真を撮られ慣れていないのか、どこの誰に送られるかも分からないまま撮られることに怯えているのか、たぶんその両方だろう。
4歳という幼さもありまだ学校には通っていないそうなので、手紙のお返事はおそらく保護者やプランのボランティアによる代筆になるんだろうな。

コ口ナ禍以前は物理的な紙ベースの手紙が主流だったらしいが、いまは公式から「オンラインの手紙送信フォームを使ってください」と指定されている。
データ送信のおかげで、チャイルドの家に手紙を届けるのもこちら(スポンサー)側に返事が届くのも、かかる日数がグッと縮まったそう。
私もさっそく一通目を書いた。英語で。
もちろん日本語でも出せるのだが、「日本語 → 英訳 → 現地語翻訳」と工程が1プロセス増えるため、より早く届ける/返信をもらうためには英語で書くのがおすすめとのこと。
(英語のほうが日本語の手紙よりも1ヶ月も早く届くらしい)

「It’s great to meet you!」
これは正真正銘の「はじめまして」だ。
飛行機で20時間以上かかるほど遠い国カメルーンに暮らすAwayeちゃんと、日本に住む私とを近づけてくれる一通目。
この寄付は「文通がしたい」という私の都合で始まった。
でももう、私の名前を書く練習をしてくれるかどうかは、もはやどうでもいい。
Awayeちゃんがいつか自分の手で、彼女自身の感じてること考えていることを私に宛てて書いてくれる日が来るまで、彼女とほんとうの意味で〝友だち〟になれるときまで、スポンサーでいられるよう励むしかない。

プラン・スポンサーシップは最長でチャイルドが18歳をむかえる年まで支援を続けることができる。
ご縁のあったAwayeちゃんとの手紙交換が末永く続けられるよう、私はこれからもがんばって働いて稼いでいこう。



プランがYouTubeで公開している動画シリーズ「チャイルドの一日」。

地域ごとのチャイルドが動画を撮ってくれていて、Awayeちゃんの国カメルーンも紹介されていた。
(上記ページを下までスクロールすると動画リストが出てきます)