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声を上げた人が晒されるデマや誹謗中傷を皆で跳ね除ける方法を考えた ~小木氏クラブハウスの件から~

既にご存知の方もいるかもしれないですが、「女性ってピラニア」発言や、過去のラジオでの発言が批判を浴びていたお笑い芸人「おぎやはぎ」の小木博明氏と、クラブハウスで直接話しました。

「おっぱい出てる」という娘のプライベートゾーンや二次性徴に関する情報を、ラジオという公共の場で触れた小木氏の発言に対して、私が批判を加えるツイートしたところ、それを見た本人が、打ち合わせをしていた私たちのルームに入って来たという経緯です。

様々な作業を同時並行でしていたため、言いたいことを十分に言えなかったのがとても心残りなのですが、当時たまたまルームに参加してくださっていた方々が、それぞれ意見を伝えてくださり、小木氏も反省の弁を述べたことは、意義があったように思います。

◆エールより誹謗中傷やデマが圧倒的に多い

ところがその一方で、デマやフェイク、「小木氏をイジメた」のような印象論とレッテル貼りが流されたことで、私を含めた一部のスピーカーのもとに、誹謗中傷が大量に届きました。

既に小木氏と話した日から2週間以上経った今でも、誹謗中傷やデマが頻繁に投稿されています(※あまりオススメはしないですが、Twitterで「勝部」で検索するとその惨状を見ることができます)。

もちろん、エールを届けてくださった方も一部いらっしゃいますが、それも2桁行くか行かないかです。誹謗中傷やデマは、その10倍も100倍も溢れ返りました。

◆デマや誹謗中傷を扇動する人が儲かる構図

さらに問題なのは、ルームにいた小木氏とたかまつなな氏を除く9名は、今回の件で経済的利益を得ていないのに、誹謗中傷とバックラッシュを誘発した人たちやデマを流している人たちは、noteやYouTube等で自身の知名度の向上に用いたり、経済的利益に繋げた人もいるであろう点です。

中には、noteのサポート機能で13,900円を売り上げたと公言しているアカウントもあります。その一方で、反論する記事を書いても、デマ・バッシング記事を超える金額のサポートをもらえるのは、かなり厳しいハードルでしょう。

毎度毎度このパターンです。人権やフェアネスを主張した側の人間が、誹謗中傷やデマのせいで精神的なダメージを負い、経済的メリットもほとんど無いのに、アンチやバックラッシュを招く人々のほうがヨイショされる&儲かるという構図がずっとずっと続いています。

おそらくその構図を分かった上で、PVや自身の注目度を上げるために、フェミニスト叩きや声を上げる人叩きをする人間もいると思われます。

◆アンチのほうがリーダーを盛り上げている

もちろん、「正論」でもって一緒になって反論してくださった方はたくさんいました。それはとても心強いです。ありがとうございます。

ですが、声を上げた人たちに「頑張れ!」「連帯します!」というエールのメッセージを送る人や、彼らの収益性向上に貢献しようとする人は、圧倒的にアンチのほうが多いです。これではバックラッシュが大きくなるのも当然ではないでしょうか?

石川優実さんが、誹謗中傷やデマの被害に遭っている町田彩夏さんに対して、連帯の言葉をツイートし、以下のような提案もしていましたが、逆に言えば、石川さんがこれを提案しなければならないほど、現状このような動きはごく僅かなわけです。

声をあげた人を一人にしないこと、「もう声上げるのやめよう、嫌な思いするだけだし」と思わせないよう、誰かへの応援ツイートは意識して定期的にしたいですね!

◆アンチは私たちに負けた。でも全体では勝った

そして残念ながら、石川さんがここに書かれたことが、今回も現実になってしまいました。実際に私のところには、今回のバックラッシュによって、声を上げるのを控えてしまった人からのメールが届いています。

誹謗中傷やデマは、あのルームにいた私たちの声を潰すことはできませんでした。だけど、私たちの後を追おうするセカンドペンギンの声を潰すことには大成功を収めているのです。

このような例は今回だけではありません。声を上げ続けていると、「私はあなたみたいに強くはないから…」と諦める人に遭遇します。誹謗中傷やデマを激烈さを知っているからこそ、決して「大丈夫だよ!」と励ますことはできず、「そうだよね。仕方ないと思うよ」と言うしかありません。

確実に社会のアップデートは進むだろうけれども、こうしたバックラッシュによって大幅な遅延が生じている、というのが今の日本の実態のように思います。

◆みんなで乗り越えなくっちゃ社会は変わらない

この状況、悔しくないですか? 私はめちゃくちゃ悔しいです。

私は乗り越えられます。一人でも。でもそれじゃあ意味が無いんです。差別・偏見・蔑視は社会の病理ですから、みんなで乗り越えなくっちゃ変わらないし、生きづらさの無い未来などやって来ません。

だからこそ、差別・偏見・蔑視等に批判を加えるという「外を向いたアクティビティ」に加えて、声を上げたことで誹謗中傷やデマに晒される人を守るという「内を向いたアクティビティ」を強化することも必要なのではないでしょうか? そこが私たちに足りない部分だと思うのです。

ちなみに、ここでの主張は、両方同時に展開しようという話であり、外に向いた声に対して、「もっと優しく話そう」というトーンポリシングや、「どちらが有効か」のような二元論には断固反対します。

◆声を上げる人を励まし、称え、勇気づけるお祭りを

この「内を向いたアクティビティ」を実現するために、私から2つの提案があります。

まず、今度実施する予定のイベント「ソーシャルアクティビストフェス」の中で、声を上げる人たちを皆で励まし、称え、勇気づけるお祭りのような企画を入れ込みたいと思っています。連帯を可視化することで、声を上げた人を1人にしないという文化を作り出したい!

そこで、私たちと一緒に、企画アイデアのブレインストーミングをしたり、参加して欲しい(≒励ましたい)アクティビストを輪に誘ったりして、是非一緒にこの文化祭的な企画を盛り上げて欲しいのです。

ちなみに、ここで言う「ソーシャルアクティビスト」とは、それを肩書きとして名乗っている人だけではなく、「差別・偏見・理不尽・不公平・格差等を無くし、社会をアップデートしようと様々な活動をしている全ての個人」を指すものだと私たちは考えています。

現在、クラブハウスで毎週月曜日21時から打ち合わせを開催していますので、是非私のアカウントをフォロー頂けると幸いです。クラブハウスをやっていないという方は、実際に企画がスタートした段階からジョインして頂き、一緒にお祭りの盛り上げに協力して頂ければと嬉しいです。

◆みんな!オラに元気を分けてくれ!

もう一つは、経済的支援のお願いです。

日本ではアクティビストに対する大規模な支援(※誤りがあったため訂正しました)が皆無であるがゆえに、活動に注力できない現状にあることや、前述のようにデマを流した人やバックラッシュを促した人たちのほうが経済的利益をたくさん得て潤い、社会的プレゼンスを大きくできる現状は、非常に由々しき問題です。

これらの課題を打破するべく、「ソーシャル・アクティビスト」というサイトで、サポーターを募集する仕組み「ソーシャル・アクティビスト・サポーター」を昨年作りました。現在は私の他に3名の方に登録して頂いており、月額500円の支援をすることで、活動を下支えできるという仕組みです。

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また、もし、「●●さんのことを支援したい!」と、他薦したい方がいらっしゃったら、是非フォームよりご連絡ください。説得しやすくなるよう、推薦文を同時に頂けますと嬉しいです。

◆投げ銭とともにソーシャルアクションを称えよう

さらに、この「ソーシャル・アクティビスト」のサイトに、新機能「プレイズ・グッド・アクション」を3月3日に仮実装しました。「●●さんの○○というアクション、とっても素晴らしい!」「アクションしてくれてありがとう!」と思ったら、気持ちと投げ銭で称えるという新しい仕組みです。

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これにより、署名活動、アドボカシー、スピーチ・記者会見、啓発投稿のバズ等、クラウドファンディングではカバーしにくいソーシャル・アクションを盛り上げるができます。

とにかく公開を急いだため、まだ様々な人にお声がけできておらず、石川優実さんと私の合計6つのアクションしか登録できていないですが、これからは他の方々を含む素晴らしいアクションをどんどん登録し、ソーシャル・アクションが盛り上がる中心地となるようにしたいです。コンテンツが揃った段階で改めて告知する予定です。

もしよろしければ、素敵だと思ったアクションに是非「プレイズ」してください。また、「●●さんの○○というアクションが大変素晴らしくて、気持ちと投げ銭を送りたいから是非登録して欲しい!」という人がいらっしゃいましたら、フォームよりご連絡ください。その推薦文を引っ提げて登録してもらえるよう説得に行きます!

◆事実を記しておくのでデマに騙されないで

最後に、今回の件について知らないという方や、「デマやフェイクが飛び交っていて本当のことが分からない!」という方もいらっしゃると思うので、起こった事実を時系列順に記しておきたい思います。これとは違うことを書いてある記事や投稿は全てデマです。

・2月10日ー「バイキングMORE」で小木氏のピラニア発言
・2月14日ー自分の娘に対して小木氏が「可愛くない」と言った過去のラジオでの発言がネット上で問題視される
・2月15日午前11時頃ー勝部、小木氏が娘の二次性徴に言及したラジオでの発言を発見し、問題視するツイートを投稿
・2月15日午後19時頃ー勝部、小木氏の上記2点の発言の問題点について話すクラブハウスのルームを『ソーシャル・アクティビスト・フェス』の打ち合わせの後に別途設定し、告知のツイート
・2月15日午後21時ー『ソーシャル・アクティビスト・フェス』というイベントの打ち合わせルーム「Social Activist Club 01」で打ち合わせを開始(小木氏の件については、冒頭で勝部が少し触れたものの、その後小木氏がスピーカーで上がるまで議題にはなっていない)
・2月15日22時31分ー勝部、小木氏の挙手を確認。程なくしてスピーカー許可。これによりイベントの打ち合わせが事実上停止。程なくして違反ユーザーが録音開始したため、YouTubeに違反アップロードが残る結果に。
・2月15日24時頃ー小木氏との話が終了。当初小木氏の発言の件について話す予定だった別のルームは開かれずにそのまま消滅。
・2月15日24時10分頃ーたかまつなな氏がスピーカーとして発言
・2月15日24時17分頃ールーム終了
・2月15日26時頃ー勝部、「小木さん」がTwitterでトレンド入りしているのを確認し、FBで報告
・2月16日16時05分ーたかまつなな氏「小木さんがいじめられてる」「別の差別を産む」とツイート
・2月17日19時22分ーたかまつ氏がnoteの記事を告知ツイート(※主張内容の是非とは別に、事実と異なる記述が13件、言葉の誤用が3件、合計16件の誤情報あり)
・2月19日21時02分ー東スポが記事配信

※一部誤った記載がございましたので、3/18に訂正しました。「日本ではアクティビストに対する支援が皆無であるがゆえに、活動に注力できない現状にある」というのは、あくまで「大規模な支援」や「本格的な支援の仕組み」が皆無ということが言いたかったので、そのように訂正しております。

◆クソリプを送ってくる人々への返答

誹謗中傷やデマ流しやクソリプマンは、ほとんど似たようなことを言っているので、ここでまとめて彼らに対する返答を掲載します。ここから先は有料にしますので、彼ら以外の方は読んでも読まなくてもどちらでも大丈夫です。

「フェミニストガー!」
「虐待と決めつけるなんて!」
「家族の仲はとても良いし、娘本人も嫌がってないから虐待ではない!」
「切り取りダー!」
「他人の家族への介入ダー!」
「娘さんへのセカンドレイプダー!」
「過去の投稿を掘り起こすなー!」
「イジメダー!」
「対話する態度ではない!」
「ラジオはゾーニングされている!」
「小木氏への名誉棄損ダー!」
「強い言葉で攻撃している!」
「目的は小木さん論破ではないはずだ!」
「差別に反対して別の差別を産んでいる!」
「小木さんに謝れ!」
「お前ごときが小木さんに対して失礼なことを!」


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現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱っています。社会がちょっとでも良くなることを願って、今後も発信に力を注いで行こうと思うので、是非サポート頂けると嬉しいです。