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豪雪の中読んだ本と体のサインについて

雪がひどく外出できないため、文学作品に夢中になっております。

この3、4日で読んだ作品の感想をポツポツと。


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『月の満ち欠け』:佐藤正午

恋愛が生まれ変わっていく中でつながっていく。そんな不思議なストーリーでした。個人的には恋愛の描写よりも、最後に主人公?が恐らく愚問を投げかけなかったであろうと思われる描写が好きです。恋愛ってそういう奥ゆかしいものだったりするのかもしれないな。いかにアピールするか、いかに捕まえに行くか。これは確かに恋愛に置いて必要なことなんだろうけど、その人の側にそっと佇んでいるっていうのが、一番の愛なのかもしれないなって思った。その割に恋愛の描写が浅いような気がしたけどね。そんなにその男にこだわる理由ある!?みたいな。


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『火車』:宮部みゆき

少し古い作品です。今の若い人が読んだらあまりわからないような「公衆電話」や「ポケベル」などが出てくる時代です。宮部みゆき氏の作品は初めて読みましたが、時々入る伏線をほとんど回収しないような小話が面白い。読み疲れさせないようにしているのかなあ。テンポも悪くならないし、こういう書き方もありなんだなって思いました。ラストの描き方も絶妙です。心理学にツァイガルニク効果ってありますが、やっぱりきれいに完結しないものほど心に残るのかもしれません。また、人の心理の描き方も本当にすごい。なんで女性なのに、こんなに男性の繊細な部分まで表現できるのだろうって、作家さんの想像力のすごさに本当に驚くしかありません。


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『少年と犬』:馳星周

表紙を見たときに「あ、読んでみたい」と思えた作品。最後にはうるっときて、久々に感動しました。涙が流れないのが悔しい。泣きたいなあ。ある犬が大切な人を求めて彷徨う話なのですが、世の中って幸せな人ばかりじゃないよなあって改めて思える作品だった。上記に紹介した「火車」もそうだけど、僕たちが想像もできないような不幸にまみれている人は世の中にたっくさんいて、今も悲しみに心震わせている人がいる。そんなところに、ワンコロがやってくる。僕も、数日前の病み具合を考えると、ワンコロがやってくるだけで幸せに満ちていく気持ちも、そのおかげで頑張れる気持ちもよく分かる。一日かからずにスイスイ読めるテンポの良い作品でした。ワンパターンで、あまり奥深くないように感じたので読書初心者にオススメ。


※※※


最近、手持ちの組織、働き方に関する実用書、自己啓発書などをすべて処分し、一気に文学作品に傾倒するようになりました。

なんか、時間かけて、丁寧に読むのは久しぶりです。

これまで、感想もこうやって残したことがなかったので、感想を残しつつ振り返ってみるのも良いですね。その作品の良さだけでなく、自分がどう感じたかもわかる。

文学作品はある意味で、人生において全く読む必要のない分野にも感じられるかもしれません。一応、これまでも直木賞作品や芥川賞作品は読むようにしてきましたが、忙殺されている時期などは「仕事に役に立たない本など読んでも仕方がない」と敬遠しがちでした。

でも、本当にそうでしょうか。こうした本を読み、普段と違う世界に旅立ち、フラットな気持ちになって、心と体に静寂を取り戻すことで、これまで見えなかった何かが見えたり、新しい価値観に気づいたり、美しいものに惹かれたりしていく豊かな心を取り戻せるのかもしれません。

僕にとって、心の中で「文学を読んでも無駄だ」そう感じたときは、豊かな心と時間を失っている証拠です。だから、そう感じたときほどいろいろと危ないので、無理矢理にでも読んだ方がいいと思います。あくまで、僕の場合ですが。


ところで・・・


先程の例と同様に、これまで生きてきた中で、僕が僕自身のためになる!!と、気づいた「サイン」がいくつかあるので少しご紹介致します。


「面倒くさい」が浮かんだ瞬間

「面倒くさい」って思ったことほど、したほうがいいってことが多いです。これまでも、保護者への連絡も「面倒くさい」って感じたときほどきちんと連絡をするようにしていました。こんなことする必要がある!?ってことでもです。それは僕自身が「面倒くさい」って感じて、電話をかけなかったときや、報告・相談・連絡をサボって、大やけどをしたことがあまりにも多かったからです。「あの時しておけば~」ってなるくらいなら、面倒くさいって思うことほどやったほうがいいのです。

他にも

買い物のときに「値札」から見る。

こういうときは後悔する買い物をしやすいので、しないほうがマシだと考えて買わないようにしています。値段から入って買ったものは基本的に手放すか、飽きてしまったものが多いです。


~しなければならない。

こんな風に考えている時も危険なときや失敗するときが多いです。日記を見返すと、こういう時は長々と愚痴を書いていることが多く、最終的に我慢が爆発してトラブルを起こしていることが多いです。悲しいかな、人生は同じことの繰り返し。。。

まだ明確な解決策は浮かんでいませんが、こういうときほどいろいろな人にちゃんと思いを打ち明ける必要がありそうです。複雑な思いほど、説明も難しく、他人に迷惑をかけそうで内に込めやすいんですが、最終的に言ってないことでもっと迷惑をかけちゃっている気がします(笑)



というわけで、文学の話からはすごーくズレちゃいましたが、人の体や心ってすごく素直なので、僕らにきちんと「今はこういうのが大事だよ~」って知らせてくれているんですね。

だから、もっともっと自分自身に「何したいの?正直に話してごらん?」って投げかける必要がある。そして出てきたものをきちんと冷静に受け止めて、丁寧に丁寧に紐解いてやる。他人の悩み事を聴くように、自分の悩み事をゆっくりと聴いてやる。

もちろん、欲望にも叶えていい範囲とダメな範囲とあると思いますが、その辺も自分自身とちゃんと丁寧に対話すれば見失わないような気がします。



さて


このあと何しようかなあ。


本も疲れたし、一度自分自身と丁寧に話し合ってみようと思います。


それでは、また。

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