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Bubble Japan Community代表・おーみち氏がbubbleを使うワケ1

bubbleを皆様ご存じでしょうか?IT業界の方であれば、ご存じの方も多いかと思いますが、ノーコードと呼ばれる開発ツールの一つで、アメリカ発祥のツールとなります。

 ノーコードとは?簡単に言うと、プログラミング言語を知らなくても、Webやスマホアプリ、ソフトウェアなんかを構築することができます。コードとはコンピュータプログラムのことで、コンピュータに対しての命令(処理)を記述したものです。以下のような画面をイメージしてもらえれば分かるかと思います。

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 これまでは技術者でなければ、上記のようなアルファベットの羅列を駆使してシステムを作ることができませんでした。しかし、このノーコードツールを使うことで、誰でも自分の思いついたWebサイトやアプリを作ることができるような世の中になりました。

 今回は、ノーコードの中でも最もグローバルメジャーであるbubbleというツールの、日本コミュニティ代表であるおーみち氏との対談機会があったので、彼がbubbleを使うワケについて書いていきたいと思います。

おーみち氏の経歴

 おーみち氏は普段、大手IT企業の営業マンとして働いています。主に流通サービス業のお客様を担当されていますが、職種としては営業職となるので、本業の中で自らがシステム開発を行うことはりませんし、コードも最低限の知識しかありません。それでもBubble Japan Communityの日本代表を勤めているのは、まさにbubbleというノーコードツールがプログラマーでなくても使いこなせることができる、ということなのだと思います。

 しばしば、このノーコードを巡っては非エンジニアでもシステム開発ができる!という見出しを見ることが多いです。従来のシステム開発と比べれば、もちろんその通りだと思うし、これまでよりも自分のアイデアをソフトウェアという形で表現し易くなったと思います。

 しかし、プログラミング言語を書ける必要はないものの、システム・プログラム構造を理解できていなければ、どんなツールを使ったとしても上手くいかないことが多いです。つまり、そんなに甘い話ではないということです。資格保有の有無が全てではありませんが、おーみち氏も非エンジニアの営業マンでありながら、応用情報技術者やDeepLearning検定など、一定レベル以上のリテラシーを持ち合わせているからこその話なのだと思います。

 話を戻します。
 おーみち氏の経歴の中で特に着目したい点が海外留学となります。海外留学と聞くと、どの国どの都市への留学をイメージされるでしょうか?アメリカ?イギリス?オーストラリアや中国など、主に英語圏をイメージされる方が多いのではないかと思いますが、彼はなんと中東クウェートへの留学をされています。私も無知な人間なもので、クウェートと言われても石油?湾岸戦争?ぐらいしか思いつきません。

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 周りにも日本人留学生はいたらしいのですが、ほとんどが外国語系大学出身でアラビア語を学びに来ている人達だったようです。しかしおーみち氏は決してアラビア語を学びに行ったわけではないのですが、ここでの体験がbubbleへと繋がった一つのきっかけとなったようです。

 日本でもそうらしいのですが、本屋のデータベースが存在していないため、自分の探し求めている文献や本はどこに行けば売っているのかがわからない。ましてやクウェートだと、本屋がどこにあるかすら当時は分からなかったそうです。文献や本屋を探す方法としては、教授や先輩から脈々と受け継がれてきた記録と記憶を辿る他、手段がなかったということです。であれば、自分でデータベースを作ってしまえば、この課題は解決できるかもしれないという思いがこの頃から芽生え始めてきたそうです。

 その後、大学院を卒業し、新卒で大手IT企業へ入社することになりますが、入社後5年間はアパレル・小売関連のお客様を担当として過ごし、その後不動産・サービス業のお客様を担当する部署へと異動して、今に至ります。

 社内でも輝かしい営業成績を残しつつもプライベートでは、留学時からの思いである本屋のデータベースをどうしてと立ち上げたい、という強い彼の意思が、複業の形で「LIBRIS」というサービスを立ち上げます。ここから昼はサラリーマン、夜はノーコーダーという二足のワラジ生活が始まります。

https://www.libris.network/

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 この「LIBRIS」というサービスを一言で表現すると、本屋版食べログであると言えます。どこの本屋にはどのようなジャンルの書籍が置いてあるのか、カフェ併設されているのか、お店の雰囲気はどうか等、これまでまったくデータベース化されていなかった情報が、データベース化することで、おーみち氏自身が抱いていた課題を解決するために作ったサービスとなります。

 自分が実現したいことを突き詰めていった結果、手段として「LIBRIS」というサービスを立ち上げたということです。ここに至るまでの話を聞く中で、自分の中のスキを突き詰められることは尊敬すべきことだと感じました。また、そこにかける時間や労力も決して割に合う仕事では無いにも関わらず、自分のスキを実現するためのおーみち氏のパワーは見習うべき点だと感じました。

 bubbleに至る経緯は次回以降に書きたいと思いますが、「LIBRIS」を立ち上げる際に紆余曲折あり、bubbleに行きつきました。その結果、Bubble Japan Communityの代表となり、ノーコードの世界では知らない人は居ないという存在となります。あくまでBubble Japan Communityは本来なりたくてなったわけではなく、突き進んでいった結果として付いてきた副産物ということです。

 このように自分のスキを突き詰めていくことで、目先の小さな利益に惑わされず、大きな果実を得られるのではないでしょうか。(まだまだ大きな果実には成長しきっておらず、成長途中とのことですが)

 次回は「LIBRIS」という本屋版食べログについて書いていきたいと思います。

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