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泣いたあの夜

大号泣している夜に私を救ってくれた人。
彼はいつまでも私の心にいる。
いつかこの思いを伝えるために。
今日の生きていこうではないか。

中3の9/8私は当時の大親友と喧嘩をした。
私は基本人に興味がない。
それはたとえ同じ部活の仲間であっても
クラスメイトであっても同じ。
どうだっていいが本心。
自分に興味があるというわけでもない。
何にも興味がない。
ただそうはいっても人との関わりが苦手なわけでもない。
にこにこして肯定することはいつもしていることだ。
ただ、‟喧嘩”というものをほとんどしたことがなかった。
部活内で言い争いは何度もした。
でもそれは部活内でだけ。
クラスに戻ればただのクラスメイトとして扱う。
クラスにまで引きづることはない。
これは人に興味がない私の特権だとも思っていた。

今回が初めての‟喧嘩”だった。
それも当時の大親友と。
私の後輩への態度が気に入らなかったようだ。
前述したとおり私は周りの人に興味がない。
それは部活内であっても同様で
先輩後輩、同輩にでさえ大した興味はない。
その分心を許している子とは
ものすごく仲良い自信があった。
それは後輩にも当てはまった。
仲の良い後輩とはものすごく仲が良く、
大学生になった今でも仲良くしている珍しい子もいる。
ただ他の子とはあまり仲良くしてなかった。
それは後輩の中でも話題になることだったらしく、
大親友だったAちゃんに相談していたようだった。
そのAちゃんから注意を受けたのだ。

普通の子なら受け入れることができたのかもしれない。
ただ私はこの相談を飲み込むことはできなかった。
それに加えて悲しかった。
Aちゃんは私の子の人柄を知ってくれていると信じていたが
そういうわけではなかったようだった。
一方的に意見を押し付けられた。
周りで見ていた部活の同輩は全員が敵に見えた。
(結果的にそんなわけではなかったけど)


この瞬間から人を信用することができなくなった


多分ショックが大きかったのか
大きすぎたのかはわからないが
この先がいまいち覚えていない。
Aちゃんは泣いていた。
私は立ち尽くしていた。
何も考えられなかった。
自分が何かを言っていた。
何を言ったのかは覚えていない。
あっちが何かを言っていた。
何を言っていたのかは知らない。

「受け入れられないなら私絶交するから」

Aちゃんが言った。
多分中学生なりの最大級の脅しだったのだろう。
ただ私は

「わかった。」

と言っていた。
そりゃそうだろう。
もう信用できないなら友達でいなくていい。
その瞬間周りの子が言った。
「大丈夫?」
「もう大丈夫だよ」
「見てるだけでごめん」
敵だと思っていた周りの人は味方だった。
Aちゃんが私を切り捨てたことで
周りもAちゃんへの信用がなくなったと言っていた。
ちょっとだけうれしかった。

いつもの分かれ道でみんなとさよならをした。
私は毎日近所の公園を通り抜けて帰っている。
その日も公園を通った。
いつもと変わらないはずの公園。
傷心中の私はなぜか涙が止まらなかった。
なんだか家に帰りたくなかった。

ブランコが目に留まった。
引かれるかのようにブランコに乗った。
ブランコになっている間も涙が止まることは一向になかった。
空を見上げながら
星綺麗だななんてのんきに考えていた。

その時だった。
隣のブランコに人が乗った。
それがK君だった。
彼は小学生からの大の仲良しで
きっと私の人柄を親よりもわかってくれている人。
ただこの時の私は彼への信頼さえも疑い掛けていた。
彼のかけてくれた言葉は













なかった。


そう。
彼は何も話してくれなかった。
何も話さないでくれたといってもいいだろう。
その間も私は一人涙を流しながら
星を見上げていた。
彼もまた星を見上げていた。
やっと涙が落ち着いたころ
彼は「俺が信じているから」と言った。
それだけ言った。
確かに彼は普段から口数は多くない。
それでも
何で泣いてたの?とか
大丈夫?とか
もっと言うことがあるだろと思った。
笑いが込み上げてきた。
「ふっ」と笑うことができた。
あのショックの瞬間から
笑うことなんてできるとは思わなかった。
彼のおかげで笑うということを思い出せた。
「笑えるなら大丈夫。帰ろ」
彼の言った文字には何の温かみもなかった。
ただこの言葉には最大級の温かみがあった。

























この彼とは後に大波乱な恋を繰り広げながら
「20歳になってお互いフリーだったら付き合おう」
という謎な約束を交わす羽目になる。








































ただ、私は今日も生きる羽目になっている。
いつか彼に会ったとき
ありがとうを伝えるために

※この話はほとんどノンフィクションです。
 話の中にもありますがショックにより
 若干記憶あいまいなところあります。
 ご了承ください。

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