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新規事業開発・商品企画開発プロジェクトのヒント

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ソニー(株)で約25年、独立して4年約30社の新規事業・商品企画に携わってきた経験から、企画やプロジェクト現場へのヒントになる記事をまとめています
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#企画

手持ちの手段から意味ある結果を生み出そう!~エフェクチュエーションとは~

エフェクチュエーションってご存じですか? ”成功した起業家の行動を分析した理論” なのですが、 この理論が企業の新規事業開発にも応用できるので 今回ご紹介したいと思います。 |エフェクチュエーションとコーゼーション 先日参加したセミナーでこんな本が紹介されていました。 この考え方にとても共感するものがありました。 もともとは成功した起業家の行動を分析した理論なんですが 企業の新規事業開発にも応用できるので是非読んでみてください。 ここでは私なりの解釈でお伝えします

新規事業のヒントは会議室にはないですよ!

今回は 新規事業のヒントの探し方 についてお伝えします。 |サポートの仕方はチームごとに違う 春は新しい組織やチームでの新規事業や新商品開発のプロジェクトが 始動することも多いですね。 私もこの春から新しいプロジェクトの支援がいくつか始まり どうサポートすればいいか、、、 といろいろ考えているところです。 私の新規事業のサポートは 決まったフレームワークや型に当てはめず プロジェクトチームといっしょに考えていくスタイルをとっています。 なので、チームごとにサポートの戦

企画アイデアの多くが偶然の発見

|ノーベル賞の多くは偶然の発見 最近よく技術トレンドの youtube を見ているのですが こんな動画がありました。 ノーベル賞の多くはセレンディピティ(偶然の発見) 動画の前半のポイントは以下の5つです。 1.ノーベル賞の半数以上がセレンディピティ(偶然の発見) 2.当初狙っていたものではなくサブで残っていたものがヒットした 3.何かあったときにそこに気づくのが必要 4.計画に沿った研究をしているとなかなか気づけない(脱線だから) 5.多様性があるとそこに気づきやす

新規事業開発を一発屋で終わらせないためには?

この記事をお読みいただいている方には まさに今、新規事業開発を推進されている方 これから新規事業開発を進める方 そろそろリリース(上市)手前の方 など新規事業開発に関わっている方が多いと思います。 みなさんは新規事業開発のゴールをどこにおいていますか? |新規事業開発のゴールはどこか 新規事業開発のゴール、どこにおいていますか? 最初の商品やサービスのリリースをゴールにおいている 実はこれ、とてもよくみられるパターンなんです。 これが重要なポイントです。 最初の商

未来思考のススメ~企画推進は未来思考で!~

前回の記事では 自責思考のススメ~企画推進は自責思考で!~ をお伝えしました。 今回は 企画推進にもうひとつの有効な思考のしかた “未来思考" についてお伝えします。 |なぜを5回繰り返せ? 未来思考についてお伝えする前に まず未来思考の逆とはどういうことかみてみましょう。 ・課題思考 ・原因思考 これが未来思考の逆になります。 前回もお伝えしたように 企画推進でのひとつひとつの活動は 8割はうまくいかない(小さな失敗) 2割が前進 くらいの感覚です。 打率2割く

自責思考のススメ~企画推進は自責思考で!~

うまくいかない原因が自分以外の要因であるとき あなたはどうしていますか? 自責思考でいるーこれ、実はとても大事な感覚です。 自責思考でいることのメリットをお伝えします。 |企画がうまく進まない原因をさぐると 新規事業開発や商品企画を推進していると 必ずしもうまくいくとは限りませんよね。 というよりうまくいかないことのほうが 多いように思えてきたりもします。 私の個人的な感覚では ざっくり2割はうまく進むけれど 8割は思ったように進まない くらいのイメージです。 う

ヒアリングとは ”聞く” のではなく ”観察” するもの~エスノグラフィーの有効性~

先日、企画メンバーの方と 「ヒアリングとは聞くのではなく観察するもの」 だという話になりました。 とてもよいディスカッションで、私も観察の大切さを再認識。 皆さんにもシェアしたいと思います。 |企画にはヒアリングが不可欠 企画は現場を見るのが大切 顧客に近い人へのヒアリングが大切 と私は普段からお伝えしています。 企画のヒントは「顧客の声の行間」にあり、 ヒアリングはそのヒントを探し出すために とても不可欠な重要なステップです。 顧客は答えを持っていない だからヒア

新規事業経験は起業に役立つ

先日、新規事業開発チームとの雑談の中で 新規事業の経験が起業に役立つ という話になりました。 これは本当にその通りなんです。 私の実体験も交えてお伝えしたいと思います。 |起業=新規事業開発 私自身は2020年にサラリーマンから起業しましたが、 新規事業開発を担当していた経験が 非常に役にたっています。 というより 起業=新規事業開発 だといっていいでしょう。 なぜそう言えるのか。 ここで、まずざっと 新規事業開発のステップ を見てみましょう。 |新規事業開発のス

企画に必要なヒアリングの回数は?

企画現場をサポートしていると ヒアリングが必要な場面がでてきます。 「ヒアリングは何回したらよいのでしょう?」 こんな質問にお答えします。 |なんとなく分かってくるヒアリングすべき回数 企画は現場! 企画は足で稼ぐ! と私はいつも皆さんにお伝えします。 すると 「ヒアリングは何件すればよいでしょうか?」 「現場はいくつまわればよいでしょうか?」 とよく聞かれます。 実際どうなのでしょう。 一般には 100聞け、とか、300聞け とか言われています。 ですが企画に

これぞ”企画マインド”! ソニーで培った企画マンに必要なマインドとは?

企画マンに必要なものは何だと思いますか? もちろんスキルや知識は大切ですが、 それ以前に持っていておくべきものーそれは ”企画マインド” であると私は思っています。 私のソニー時代の経験を交え 今回は企画マインドについてお伝えします。 |知識・スキルより まずは企画マインド 「企画に必要なスキルは何でしょうか?」 新規事業や商品開発のサポートでこんな質問を受け、 いろいろお話する機会がありました。 企画と言えばやはり ・企画プロセス ・ビジネスモデル ・マーケ

GROWモデルとは~企画推進 課題解決の突破口~

私は新規事業開発や商品企画の伴走コーチコンサルタントをしながら コーチングの講師もしています。 今回は、コーチングの代表的なフレームワーク 「GROWモデル」をご紹介します。 コーチングのフレームワークですが プロジェクトを推進するときにも威力を発揮するアプローチですので、 是非参考にしてください。 |プロジェクト推進には課題が山積 新規事業開発や商品開発を進める際 進行状況に応じてそれぞれステージがありますね。 そのステージごとに解決しなければならない課題が 出てくる

商品企画部の4つの役割り

「 商品企画部を立ち上げたい 」というお問合わせを 企業さんから最近よくいただきます。 この記事では、企業が商品企画部の立ち上げを検討する 背景や課題を整理し、 商品企画部の役割についてお伝えしたいと思います。 |商品企画部を立ち上げる背景 商品企画部を立ち上げたい! 企業が商品企画部や商品企画室などの組織化を検討する場合 その背景にはたいてい次のような課題があります。 ・これまでは営業経由でお客様の要望から商品化していた →言われたように商品化したのに全く売れない

企画やプロジェクトに有効な指標 「学習の5段階」を知っていますか?

|学習の5段階 「学習の5段階」という指標をご存知ですか? 学びの成長のレベルを5段階に分けて提示したもので シンプルで分かりやすい指標です。 実は 学習だけでなく、人の育成にも応用できますし 企画やプロジェクトなどでは、自分やチームの成長の指標にも使えます。 とても汎用性のある指標なので 学習であれ、仕事であれ、 自分が今どのレベルにあるかを意識することで 次のステップに進む意欲につながります。 この指標、私自身も以前から知ってはいたものの 今まであまり気にしていま

プロデュース力~企画推進はプロデュースだ!~

今回は、最近読んだ本の中から企画推進において 参考になった本をご紹介しようと思います。 「プロデュース能力」 佐々木直彦著 私自身の企画推進の考え方と多くの共通点があり 共感できる内容です。 |プロデュース能力 「プロデュース能力」 佐々木直彦著 しっかり読みたい方は、こちらです。 「プロデュース」 という言葉について 冒頭にこう書かれています。 本当にその通りですよね。 私がお伝えしたいことが、この数行に凝縮されていて これまで私が記事などでお伝えしたきたことの