今年、なにを信じるのか。
皆さんは、今年の抱負、決めましたか。
一年ってあっという間だし、せっかくなんでちょっと考えてみませんか?
抱負ってきっと、具体的でなくてもいいんですよね、何かあった時の心の拠り所にするくらいで。
おみくじに書いてある、「失物:辛抱強く待て」みたいな感じで、ちょっと意識して、できたかできないかもよくわからないくらいが、負担もなくてちょうどいいとおもいます。
僕は今日、東京ミッドタウン日比谷にいます。
すこし茶色がかった暖かい光と、柔らかい鍵盤の音がホールをつつんでいます。
ストリートピアノから流れる「木綿のハンカチーフ」に、みんな少し微笑んで、残り少なくなったお正月休みを急ぐように行き交います。
肩を寄せ合い、時に手を繋ぎ歩いていく人達の群れの中で、僕は1人立ち止まって、なんとも言いがたい居心地の悪さを感じています。
冬の街に出ると、居心地の悪さというか、
「自分自身に対する異物感」が、心の奥から普段より強く、深くから湧き上がってきます。
油汚れのように心にこびりついてしまったこの感情は、毎日のように僕をこの世界から消してしまおうと襲いかかってきます。
僕は、1人暮らしを始めました。もう、丸1年とちょっとになります。
自分にとっての居場所をみつけたいという気持ちと、自分を押しつぶそうとする不安から逃げたいという気持ちを持って、両親の住む実家を飛び出した僕は、自分の城を作りました。
これが、僕にとっての居場所になるかも、という期待と共に始まった生活は、今の所は、なんとか毎日を乗り越えることができています。
でも、1人になった僕は、以前にもまして、自分自身と向き合わなければならない時間が増えました。
その中で強く、「自分自身に対する異物感」をよりいっそう強く感じるようになりました。
私は、自分の好きなひとと触れ合いたいという気持ちを持ったことがありません。
それどころか、私は、人と触れ合うことが少しだけ、気持ち悪いと感じてしまいます。
私にとっては、いつからか当たり前にあるこの気持ちが、どうやらこの世界では、あまり一般的ではないようです。私にとっては、自分自身ではなく、この世界こそが、異物です。
私は、みんなのように人を大切にできない。
私は、みんなのように人を好きになれない。
私は、みんなのようにうまく人を愛せない。
人を大切に、できないのか。
人にやさしく、できないのか。
人への愛をもつことは、本当にできないのだろうか。
僕は、自分の居場所をまだ作ることもできていないし、見つけることもできていません。
だから僕はきっと、2022年、中途半端な歩き方をして、誰のことも大切にできなかったんだと思います。自分のことも。
世界から異物のように取り除かれているように感じるのも、当たり前です。自分が、自分の他を異物と思っている限り、世界は僕を受け入れてくれないでしょう。
うまく人を好きになれない自分でも、ひとを大切にできるのだろうか…
ひとを大切にするってのは、いったいなんなんだろうか…
考えて、考える。僕が、1番できていないこと。
それは他人を信じること…特に、信頼すること。
僕は、他人を心から信頼出来ていないと思います。
他人を警戒して、悪い方へ物事を考え、それが現実になった時に、ああ、やっぱりね、と。
自分が傷つくことをとにかく恐れる。
だから、最初から信頼しなければ、傷つくことはない。
僕は、自分の弱さを隠すために、他人を信頼しない人生を送ってきたのだと思います。
じゃあ、どうするか。他人を信頼するために。
まずは、自分自身を変えること。
自分自身を信頼出来るようにすることから始めようと思っています。
自分自身が強くあれば、傷ついたって揺るがない心があれば、自分を信頼して、傷つくことを恐れずに他人を信頼できるようになると思うんですよね。
要は、ひとに傷つけられたと感じても、それまで抱きしめて受け入れられる力を付けるということです。
だから、今年の抱負。
自分自身を信頼できる人間になるための選択を、少しずつ積み重ねていきます。
ふわっとしてるけど、これできっといいんです。
毎日の選択の積み重ねが、自分への信頼になると、信じて。
そして辛い時は、信頼して、もっといろんな人に相談してみよう。
皆さんの今年の抱負もよかったら教えてください。
誰かに言ってしまえば、それは走り出します。
とーやま
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