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指揮のこと

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後輩くん達や学指揮の方に、一行ぐらい役に立つことがあったらいいなと思ってまとめてみました。
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はじめに

KSDマンドリンアンサンブルの花上(はなうえ)と申します。

このページを開いてくださりありがとうございます。
この投稿では、
・なぜ何らまともな教育も受けてない自分のようなウンコクズが指揮の話なんぞ書くのか、
・どれだけウンコクズか、
という説明をさせてもらおうかなと思います(いよいよその後誰が読むんだ?)。

私は、中大附属の3年間と、中大の4年間、マンドリンクラブに属していました。
そのうち

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何を書くのか?

今回、大きく下記の3本立てで書いていこうと思っています。

* バトンの話
* 合奏の話
* その他

演奏会に向けて練習をしていく中で、
「どういう音楽を作りたいか?」(ひとまずのゴール)
を考えながら、
「どうやってそこに辿り着くか?」(手段)
って形で進めていくと思うんです。

で、書こうと思っているのは、どちらかというと手段の方になると思います。
どういう音楽を作りたいか?については、スコ

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バトン 〜叩き〜

自分としては、バトンは「叩きに始まり叩きに終わる」っていうぐらい重要なものだと思っています。
これが出来ればバトンとしては8割出来上がったと言っていいぐらいに思っています。
叩きが出来れば後のことは殆どその延長線上にあるんじゃないかと。しゃくいも平均運動もワルツもそれ以外の応用的な振りも。

叩きって何?どう考えても無茶苦茶なのですが、中大附属で指揮者になったときに一番最初に「指揮法教程(斎藤秀雄

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バトン 〜絵の話〜

これもまた超個人的意見ですが、自分の場合は何拍子の曲であろうが、
* 全ての拍の打点は同じところにする
形で振ってます。

よく四拍子とかだと、拍によって打点が違う形の振り方があると思います。
違うところで打つ事で、何拍目か分かりやすいってことはあるのかもしれません。

ただし毎回打点が変わっちゃうと打点が掴みにくいし、指揮者正面のパートはまだ良くても、指揮者横にいるパートの人は見づらいかなぁと思

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バトン 〜平均運動〜

私としては、これもあくまで叩きの延長だと思ってます。
なぜそう言うのか。

自分の場合、
* 指揮筋の脱力具合を加減する
ことで、叩き・しゃくい・平均運動を振り分けるからです。

叩き:強く跳ね上げ、直後に脱力
しゃくい:打点のところで指揮筋で軽く跳ね上げつつ、すぐには脱力せずに、少しずつ指揮筋に入れた力を抜く
平均運動:腕は脱力して、ほんとに少しだけ指揮筋だけを常時薄く締めておく

要は
* 跳

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バトン 〜先入と叩き〜

先入って振り方があります。何か?はもうググってくれと。いっぱい出るからと。
あんまり先入どうこうって考え方はしないですが、自分が使うのはゆったりとした曲のアウフタクトでよく使います。

叩き・しゃくい・平均運動、どれであっても基本はたたきと一緒で棒が1拍目に向かって落ちてきますと。
そうすると、奏者は点を合わせようとするのですが、どうしてもちょっと力が入りがちになります。例えばpp・pとかで静かに

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バトン 〜三拍子〜

下記は、2010年に書いた内容がベースです。
今は懐かしのmixiで。。改訂してますが、考えてることはそんなに変わってないですね。
まるで成長していない。。。


指揮者やってると
「3拍子」というのが一つ鬼門になってきます。 ワルツとか、踊りの三拍子。

どうにしても日本人なんで、「日本人でワルツつってもなぁ」って思っちゃいますよね。
だってまず踊ったことないすもんね。ワルツを。てかワルツ以

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バトン 〜全身を〜

ダイナミクスを考えたときに、全身を使えるようにしておくのは良いことかなと思います。
普通に基礎練だけしてると出来るようにはならないです。なぜなら基礎じゃないので。当たり前ですね。。
これがなんで必要かっていうと、合奏や本番だとさらに力が入って、絵はどんどん小さくなっていくっていう問題があります。俺だけかもだけど。これを防ぐには、日頃から(必要なところで)大きく振るイメージを持って指揮練・合奏してお

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バトン 〜左手〜

これも難しいテーマですね。
何のために使うのか。

テンポは棒を持ってる手でやりますよね。
あ、ごめんなさい、この左手というのは、右利きの人が右手で棒を持つ前提で言ってます。要は棒を持たない方の手をどう使っていくか?というテーマです。

自分が現役の時は、
「その左手いらねーよ、まず右手だけで全部やってみろ」みたいなお題をくらって泣きそうになりながら必死こいて振るっていうアプローチがありました。

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バトン 〜手首〜

早いテンポを振る時とかに使っています。
勝手に手首振りと呼んでいる振り方です。

基本は叩きなのですが、腕はほとんど跳ね上げず、打点のところで指揮筋を締めて、その連動で手首だけ上に曲げる(手首を上に反る)ような感じで振ります。
棒持った静止状態だと、普通腕と手・手首直線になりますが、それが手・手首だけ上向くと。

これを使うと、腕を跳ね上げなくて良い分、コンパクトに振れます。そのメリットとして
*

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バトン 〜棒持つ・持たない問題〜

これはあんま他のマンクラではないのかもしれないですが、中大ではたまに曲によって棒持ったり持たなかったりします。

だからこれは主に中大マンクラの後輩指揮者たち宛になるかもしれません。

傾向として、比較的スローテンポな横の感じな曲を、棒なしでやってるように見受けられます。アップテンポの早い曲を棒なしってのはあまり見たことないっすね。

棒を持たないことのメリットは
* 両手の指先まで使えて、細かい

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バトン 〜モノマネ〜

これも引き出し増やす意味では大事かなと思います。
いまはもうほんと動画とかには事欠かないというか恐ろしい量の動画が見れますから、是非そういうものを参考にしたら良いかなと。

最初はこなれずにモノマネ感満載になると思いますが、ずっとやってると自分の型っぽく収まってくると思うので、とにかく色々勉強すると。ただ闇雲にモノマネするというよりかは、この振りはこういう効果を出すのに使えそうだな、みたいなイメー

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合奏 〜指摘〜

指揮者になってからやりがちな典型的なミスがあります。

それは
* 一度にたくさんオケに指摘して、その後また全体で弾き直し始める
です。

どうしても指揮者だから「色々指摘しなくちゃいけない」っていう脅迫観念的なものに囚われたりしちゃいますが、無理にアラ探すことはないかなと。無きゃないで。
あんまり良くないのは、最初に書いたケースだと思ってます。

プロは全く別として、例えば4〜5個指摘して、その

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合奏 〜振らない〜

これも当たり前かもですが、合奏ではガシガシ振るというよりかは、まずはオケを聞くことを最優先で振った方が良いかなと思っています。ブンブン振ってしまうと、やっぱりその分そっちに意識がとられるので、器用じゃない場合は全然オケが聞けなくなっちゃうかなと。そうですそれは私のことです。

なので、トレーニングを主とする合奏では、大分余力を残した振りにする方が良いと思っています。
もちろん指揮者として本番を見据

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