バトン 〜三拍子〜

下記は、2010年に書いた内容がベースです。
今は懐かしのmixiで。。改訂してますが、考えてることはそんなに変わってないですね。
まるで成長していない。。。


指揮者やってると 
「3拍子」というのが一つ鬼門になってきます。 ワルツとか、踊りの三拍子。

どうにしても日本人なんで、「日本人でワルツつってもなぁ」って思っちゃいますよね。
だってまず踊ったことないすもんね。ワルツを。てかワルツ以外の踊りも踊ったことないけど。盆踊りぐらいでしょうか。パリピじゃないからさ。 

で、ワルツというか、3拍子の難しいところって、
「音楽を軽やかに進めていく(いちいち停滞させない)」 ところかなと。

振り方は大体3通りでしょうか。
1. 1拍目の初速時を一番強く、2・3拍目にかけて減速していく 
2. 1拍目の初速を強く、その後減速するが、途中から次の1拍目にかけて加速していく 
3. 3拍目を打って、それを先入のような形で取る(1の延長線上な感じ)

上記のうち1と3に難しいケースがあって
* 1拍目を跳ね上げて(円状に)その後減衰させるので、3拍目に向かって停滞する、それを毎小節繰り返すので全然進んでる感じにならない
* 3拍目を軽く打つ振りにしているが、強く打ち過ぎて3拍目が重くなってしまい、軽やかな感じが出ない

1は、型としては間違ってないと思いますが、この型通りに曲振ってても全然前に進んでいかないので、フレーズの中身を振っていく必要があります。まぁこれは三拍子に限らない話だけど。フレーズを振る話については別セクションにて。

3について注意しなければならないのは、 
「3拍目を打つ」のはあくまで 
「1拍目への加速を強めるため」です。 

これを理解せずにやると
「3拍目を打ちすぎ」て「3拍目で流れが止まってしまう」 ことになります。 
「1 2 ドスン」 
「1 2 ドスン」 
みたいな。これだと踊りとしての華麗さとか軽やかさとかが、薄れちゃうかなと。
なのであくまで1拍目に向かって体重移動(エネルギー移動)するイメージで、その連動の中で3拍目をちょっと踏むぐらいのつもりでやるのが良いかなと。

ちなみに、実際には円運動で振る人は案外いないような気がします。上記の振りを「縦運動」で表現する事が多いような。

上記の観点踏まえて、自分が最強の三拍子振りと思っているのが シャルル・デュトワ。 尚、デュトワは円っぽく振ることたくさんあります。

あまり意味無い比較ですけど、テクニックだけ引っこ抜いて比べるなら歴史上ナンバー1じゃないですかね。 激うま。 

全てを的確に使いこなす。 この人は本当にうまい。 散々モノマネして、いくつかは良く使ったりしますが、超高度過ぎてマネ出来ないような指揮もいっぱいされます。

三拍子については
* いろんな踊りを動画で見てみる
* モノホン指揮者(日本人じゃなくて極力その踊り発祥の地域出身の指揮者)の真似してみる
のがオススメです。

(続く)

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