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後編 冷静と情熱の「思念」、深夜書店。

 例えば、、その相手が。
 世界中の誰もを敵にしたとしても、、。
 生涯、自分は味方で在りつづけたい、。
 
 そんなこと考えさせてくれる存在がどれだけいてくれるか、。
 
 冷静と情熱の「思念」、とはこんな感じなんかも、。

 休日の朝、LINEトークが入ってきた。
 【この人探してます!】との人物のことだ。
 「こないだゆーてたやつ見つかった」と、。
 女性とは一文字ちがうだけの名前の娘、可愛い女の子の三歳の誕生日だった日から二日後のことだ。
 「そーか、よかったやないか~い(笑)」
 「ありがとう(絵文字)」、スタンプ、。
 きて。スタンプ、。
 かえして。と、一件落着。

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 けど、その日の夕刻、「だぶる裏切りされた」とのLINEトークが入ってきた。
 すぐに一文字だけで「(笑)」、。
 さらに「詳しいことまた話す」、だった。
 気にさせないように「(笑)」
 と続けた心づかいがあったので安心してやろうと思った。
 「そ~なんか、わかたー」「元気出せよ‼」と返しておいた。ちなみに「、わかたー」はわざとだ。わかった、より「わかたー」。 
 
 とはいえ、ど~したんやろかなぁとはやっぱり考える。
 若かりしころから野性味たっぷりな魅力ある女性ではあった。
 そのくせ、お姫さまに憧れるような可憐で乙女チックな内面もあるのだった。
 LINEトークで可愛らしい花嫁衣装に活かせそうなプリンセスアニメの動画をよこして、あれこれと心情をつげてきてくれて温かな心もちになったひとときもこの数か月のなかであったからだ。
 
 兼業で農家もしてる地元先輩男性からお米を購入してるから、その仕事関係者である失踪者のことも知っていたとかって話だ。
 俺としては女性のこと、
 一文字ちがうだけの名前の娘、可愛い女の子の母になって、包容力のあるいい旦那さんと幸せに暮らしているのに厄介なことに巻き込まれてたら、と、
 心配もするのが人情なんやしな。複雑な心もちにもなる。
 心もち?。任侠心、について?。
 ・・・俺は別に、古臭い精神だと避けているわけでもないのだが、、。

 失踪者の男性はギャンブル依存症、メンヘラ気質なんていわれるだけの自己中心的な人物であるのだろう。
 意識を変えていくべき者だ。
 今、これからすぐに儲からないことに時間をかけてみる勇気は大事で、実はそれが本当にやりたかった選択なのかもしれないと考えることだと思う。
 
 欲得、を抜きにして魂と魂がふれあい共感する時間を見つけることだ。
 
 友人の数の多さなんてことにこだわる必要は一切ないが、関係する他者への思いやりをないがしろにしてはならない。
 
 人、だけではない。
 
 画像になってしまっても、俺と社会をつないでくれている存在が心に陽光をそそいでくれる生涯も奇跡のようにある。
 懐かしい未来、そのものに、。

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 孤独、に自分を磨いてきた者同士が出逢うのが生涯の宿縁であるのは、この俺も痛感している。
 失敗によって生まれる孤独、を高めていけばいい。

 「だぶる裏切りされた」とのLINEトークが入ってきた日の翌日、一文字ちがうだけの名前の娘、可愛い女の子の母たる女性は連絡してきてくれた。
 「たいしたことなかった」
 「また電話で話すわー!」
と、。
 そんで、すぐに電話をくれた。

 失踪者を結果的にかくまうような立場になった者は、娘と一文字ちがうだけ女性の年下、いわゆる後輩だった。
 地元先輩男性との直接の接触を避けることで両者の間で、はさまるかたちになったそうだ。
 かくまうような立場になった者は、年上でいい年こいた失踪者がそんなときでもパチンコ店に足運ぶ神経には呆れたらしいから、放り出すことに決めたそうだ。
 娘と一文字ちがうだけ女性にしたら
 「なんで早いうちに尋(たず)ねたときにゆ~てくれへんのん、」やらで「だぶる裏切りされた」表現はそういうことからなのだとは思う。
 俺は深くは訊(たず)ねなかった。

 若かりし頃から、ちっとも変わらない声、話しぶり、
 時折「うししし」と聴こえる笑い方、。
 それでも歳月を経て、たくましくも他者を思いやる気性が磨かれていることも伝わってきた。
 複雑な心もちも、曇空をさわやかな風がながれ、光射し込むようになった。
 心もち。
 純粋な任侠心、について。

 そういえば、このおっさんにも若かりし頃は当然あって、鉄火肌な姐さん的な者のことなんか懐かしく思い出したりした。
 鉄火な気質・気性。
 多くは女性について云うらしい。
 勇敢ではげしい気性。伝法肌。
 「鉄火肌の女将 (おかみ) 」なんて表現もあった。
 鉄火肌とは、たんに鉄火ともいい、喧嘩っ早いが気風が良くて、根に持たない性格をさした。
 「竹を割ったよう」と同様な意味だ。真っ直ぐで、男勝りなさっぱりとした主に女性の性格を現す言葉として使われた。

 まぁ、そんなことを話すと、
 「昭和やないし」などとムッとされそうなのでやめた。

 その日、家族で朝からキャンプに行ってたそうだ。
 夕刻に帰り着くや、一文字ちがうだけの名前の娘、を旦那さんに託して
 単身、疲れを払って失踪者と地元先輩男性との話し合いの場にも同席したらしい。

 「一番年下でさぁ、生意気な女やって映ったかもしれんけど、思いっきし言いたいとぶちまけてこれたから、まぁ、しんどかったけどよかったかな、」
 娘と一文字ちがうだけ女性からは、「うししし、」と微かに笑い声が聴こえてきた。俺、も笑った。

 三歳になったばかり、女性とは一文字ちがうだけの名前の娘もいて、包容力のあるいい旦那さんと幸せに暮らしているのに厄介なことに巻き込まれにいくような行動して、、。
 なんて批判されたりもあるかもしれない、。誰がなにを感じて、なにを言われようとたくましく在って欲しいと願っている。
 奔放(ほんぽう)に生きていく強さも、。懐かしい未来、へ、。

 例えば、、その相手が。
 世界中の誰もを敵にしたとしても、、。
 生涯、自分は味方で在りつづけたい、。
 
 そんなこと考えさせてくれる存在がどれだけいてくれるか、。
 
 冷静と情熱の「思念」、とはこんな感じなんかも、。

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