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朝寝坊した日曜日

「わー、大変だー!!」
こざるちゃんは飛び起きました。

「みんな、起きて! 起きて! 僕たち、朝寝坊だよ!」
こざるちゃんは慌てて、皆を起こします。

「…ん?」
「なになに?」

皆、大騒ぎの こざるちゃんをぼんやりと見て、そして時計を見て、
「ひゃー!!」
「大変だ!」
「ちょっと りこちゃん、見て来る!」

こざるちゃんは、りこちゃんの部屋へ走ります。

「りこちゃん!」

こざるちゃんがドアを開けると、りこちゃんは ベッドに腰掛けて のんびりとしていました。

「あら、おはよう。」
「わー、りこちゃん、大丈夫だった?」
「もちろん、大丈夫よ。」
「よかったー、僕たち、寝坊しちゃったんだよ、ごめんね。」
「いいんだよー、そんなこと。」

にこにこ 笑顔のりこちゃん、こざるちゃんもホッとします。

今朝は そんなこんなで、いつもよりも一日のスタートが遅れた分、
少し急ぎつつ やるべきことをこなして、無事に あっという間に夜になりました。
りこちゃんは、いつも通り、既にスースー 気持ち良さそうに寝ています。

こざる達は いつも通り コーヒーを飲みながら、おしゃべりタイム、
少し前に買ってきた、トリュフソルト風味のポテトチップス
今日の おやつで、りこちゃんと一緒に食べたのですが、
まだあるので 皆でつまんでいます。

「ほんと今朝は びっくりしたよ。」
「僕、目覚ましが鳴って、止めた記憶がぼんやりとあるんだよねー。」
こざるちゃんが 申し訳なさそうに言います。

「いいんだよ、僕たち、いつも目覚ましよりも先にちゃんと起きているのに、
今朝は、皆で寝過ごしちゃったんだもん。」
「やっぱり 昨夜、かなり遅くまで起きていたからだよね。」
皆、うんうん頷きます。

昨夜、こざる達は、溜まっていた録画してあるドラマや、映画を いつもよりも遅くまで見ていました。
それで寝たのも いつもよりも遅かったのです。

「それに、週末だし、今日は特に予定もなかったから、皆、安心しちゃったんだよ。」
「そうだね、買い物も昨日 済ませたから行かなくてもよかったし。」
「でも、僕たちはいいけれど、りこちゃんの生活リズムが崩れちゃうからね。」
皆、うんうん頷きます。

こざる達が寝坊すると、りこちゃんのスケジュールも遅れます。
それが、それだけが困ること、最も大切な事なのです。

「でも、りこちゃんも体調はよかったし、僕たちも最低限のことしかやらずにテキパキ頑張ったし…」
「ちゃんと無事にこなせて良かったよね。」
「そうだね、ネットとか見なかったのが大きかったかも?」
皆、うんうん頷きます。

とにかく りこちゃんのスケジュールをこなす為に、
今日はネットも見ずに、頑張ってテキパキと片付けていきました。

「ネットって便利だけど、なきゃないで別に大して困らないね。」
「いつもは 何か新しいニュースはないかな?って、起きて普通に見ていたし、
ちょくちょく見ていたけれど、でも少し振り回されていたのかも?」
皆、うんうん頷きます。

「おかげで、何だか頭がスッキリしている感じだよ。」
「僕たち、それでもそんなに ネット漬けの生活ではないけれど、目も疲れないしね。」
「必要以上に見ることはないんだよ。」
「僕たち、いつもラジオを聴いているから、緊急のニュースなら、すぐに言うしね。」
こざるちゃんが、ポテトチップスの最後の一枚をつまんで言います。

「あ、もう最後の一枚だ。」
「いいよ、食べて。」
「いいの?」
「うん、またあったら買って来ようよ。」
「とっても美味しかったね。」
「僕たち、ポテトチップスを食べたのは本当に久しぶりだけど、これは繊細な味がするよ。」
「そうだね、普通のポテトチップスは、もっと味がしっかりついていて濃い感じするけれど、これは上品な味付けだね。」
「うん、とっても美味しいよ。」
「りこちゃんも嬉しそうに食べてたよね。」
「美味しかったんだよ。」
りこちゃんは嬉しそうにパリパリ食べていました。

「トリュフって、こんなんなんだー。」
こざるちゃんが、しみじみと言います。
皆も、本物のトリュフを想像します。


こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
また月曜日、新しい一週間が始まります。
よい毎日でありますように (^_^)

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