見出し画像

夫ゴリラの失敗から

講演会でつかみを失敗して前半スベった。

夫の仕事のことです。

夏の終わり、夫の講演会に同行したんですけど、県民性や世代をつかみ損ねて、最初のつかみを失敗しまして。
焦ってしまって講演の前半をスベってしまいました。

とはいえ、めっちゃ堂々としていて、舞台袖という近いところから見ていても足も手も震えていない。
失敗してる感じは全く出ていないのですが、ちょっと聴講者の方々が置き去りになっているような感じでした。

ですが、落ち着きを取り戻して、後半は見事に立て直し、最後に回収したアンケートも好意的な感想が多く、全体的には成功したと言える講演会でした。

とはいえ夫は「前半、まじで地獄かと思った。」と大反省。

正直、私から見ると、依頼側の問題もあったように感じた部分もあって、それを途中できちんと組み込んで立て直したあの講演会は、スゴイと思いました。実際に次回の講演の依頼もありましたし。

そう伝えても「いや、完全に俺の力不足」と夫は言いました。

芸人が大スベりした舞台ってこんな感じやろうな。
でもみんなこれを経て面白くなってるから。

(いや、あなた芸人ちゃうで、っていうツッコミは置いておいて。)

わたしやったら「もういやや。この仕事向いてないんかな」って思ってたと思います。
しかも、夫の前で恥ずかしい思いをした、と思って。

きっとそこが、わたしと夫の違い。

夫 : 失敗した → 次に活かそう!
私 : 失敗した → もう終わりや…

わたしは、失敗したら終わりやと思ってるから、それが怖くて行動を起こせない。
夫は、失敗しても通過点やと思えるから、どんどん進んでいける。

それに、公演中に震えることなく、立て直すことができたのは、ものすごい量の準備の賜物で、わたしが見ててもすごく準備していたし、夫自身も自覚・自負できるほどの準備でした。

わたしは、それほどの準備もできてない。
夫との距離を思い知った日でした。

思い知った、知ることができたから、わたしも次の行動に出ることができたんだと、今、あの夏の日からの今日までを振り返って思います。

「失敗しても終わらへんで」
って身をもって教えてくれた。

夫のおかげで、わたしの心の持ち方が少し変わりました。

すごく当たり前のことやし、すでにこんなことできてる人も多いと思います。
でもわたしにとっては、一歩踏み出すための大きな後押しを得た経験でした。

夫のすごいところは、「まだそんなこと言ってるん?俺もうとっくにできるで」とか言わへんところ。
どんな些細なことでも「自分で気付けてえらいね。」って誉めてくれる。

夫との差に、奮起するより落ち込んでしまう甘々激甘なわたしに、あきれるんじゃなくて伴走してくれる。
何周も周回遅れの場所にいるわたしに、わたしの必要な時に伴走しに来てくれる。

わたしもそのスピードに追い付かなければ。
隣で並んで生きていくために。

夫の器の大きさと優しさに甘えてばっかりおったらあかんな、と思えた夏の日のことでした。

とはいえ、またすぐ甘えるんですけどね。(おい)
でも自分で気付いて、一歩でもいいから追い付こうと思います。
目標になる人が隣にいるなんて、幸せなことやな!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?