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様々な場面のメンタルケアに森田療法かも

Kさんへ

生きていく上で、どこかでメンタルケアをしといたほうが良いタイミングというのが絶対にある、と思います。そんなとき様々な哲学、宗教、自己啓発、心理学の本に手を出す人もいるでしょう。私も手を出しました。

色々な本を読めば読むほど、大局で言っていることは似通ってきます。で、ある時気づきました。どうも、森田療法という日本で生み出された古い心理療法の考え方がとても良いようです。

仏教的な変化を受け入れる受容の考え、認知行動療法のような体験を通じた認知の変化、感情を受け入れる姿勢、生き方自体を見直す思想。

そういったこと全てに共通しているのが森田療法です。森田療法の考え方を私が簡単に解釈してメモしておきます。

【メンタルがわるくなる流れ】
・変化に対して過敏に反応して、不安になってしまう
・不安やそれに伴う身体症状は気にすることで強まっていく
・不快な感情に蓋をしようとして、より強くなっていく
・理想の自分とのギャップに苦しむ
・他人の評価に依存する
・気分の良し悪しで行動の結果を評価してしまう
【メンタルをよくしていくとき】
・「うまくいかないかも → 不安 → 避けようとする → うまくいかない → また考える」 のループに自分がいることを認識する
・不安や恐怖の裏に、よくなりたい欲望があることを意識する。よくなりたい気持ちが強いほど、不安も強くなるのは当たり前と理解する
・不安を打ち消そうと努力してもなくならないが、目の前のやるべきことを淡々とやっていけば、不安な気持ちは自然と変化する(薬やアルコールへの依存はしないように)
・自分の感情のコントロール、現実を思い通りにする、他人の気持ちを思い通りにする、これらはできないことを知っておく
・自分の限界を知ること、不快な感情を受け入れること、目の前のできること、これらを自分ができることを知っておく。
・メンタルの回復は、反応(強い恐怖・不安) → 再生(後悔・絶望・落ち込み) → 適応(傷を抱えて生きる)の流れがあることを知っておく
・ゴールは不安や恐怖、失敗はあることと受け入れる力を持つこと

鬱や神経症だけでなく、終身医療などでも使われているらしいです。いわゆる、中年の危機など、人生の大きな深い悩みに入った時にもとても役に立つ考えだと思います。

私たちはそういう時、もがき、人を傷つけたり、逃げたり、色んな方法でなんとかしようとします。周りの助けを求めるのもよいと思います。

ただ、それら全てを逃げずに受け止めるという時間を作ることも重要なのかも、と森田療法を学んでみて思います。

そうすることで、落ち込みも、人生の味のあるしわになる、そう思います。

それでは。

参考:森田療法のすべてがわかる本(著 北西 憲二)

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