これから日本の幸福度は上がっていく予感がする
子どもが生まれてから、20年ほど先の日本社会を考える機会が増えました。
私は、これから日本の幸福度は上がっていく気がしています。
とはいえ、足元を見ると暗いニュースばかりなのは、私も感じています。物価は上がる一方だし、円安が進んで外資製品の値上げは進むし、政治も相変わらずで信頼や期待は持ちにくいし、東京五輪の贈収賄など権力者はあきれた有様だし。
きっと20年後の日本経済は、人口減に伴って、もっともっと落ち込んでるんでしょう。
でも、日本社会が「こうすれば幸せになれる」というものを提示できなくなったことこそが、幸福度を上げるきっかけになりそうだなと思うんです。
若い世代を中心に、高い給与は望まないし、物欲もないし、仕事はそこそこにして自分にとって心地よい生活を築きたい、という人が増えています。
バブルを知るような世代の人からすれば、なんとも欲のない軟弱な若者像に映るかもしれません。ですが、違うんです。
高い給与があっても、物価が高まればお金の価値が目減りしているので、昔のようには恩恵を受けられないのです。
高い物品をわざわざ所有しなくても、サブスクやシェアやレンタルのサービスが普及しているので、その価値は手に入れることができるのです。
つまり、若い世代からすれば、高い給与を望む必要もないし、物欲を持つ必要もないわけです。軟弱なわけではまったくないのです。
そんな若い世代が特に上手なのは「自分にとって心地よいものを知る」ということです。
ひと昔前は、日本社会が「これが心地よいものの正解だぞ」というものを提示していました。いい大学を出て、いい会社に入って、結婚して、妻は専業主婦にして夫が稼いで、60歳過ぎたら年金で悠々と過ごす、というやつです。
もう何十年前から言われていて、とっくに崩壊していると思いきや、この思想で上り詰めたのがいま社会のなかで高い権力を持つ50〜60代なので、意外と根強く残っているというのが私の感覚です。(政治家とか、会社の役員クラスとか)
繰り返しますが、いまの日本社会は、そんな幸せの型は提示してくれません。つい数年前は老後2000万円問題で、2000万あればまずは大丈夫そうな雰囲気でしたが、ここまで物価が上がるとそれももう大丈夫なラインとは言えないでしょう。
だからこそ、そんな先行き不安の中で過ごしてきた若い世代は、自分なりの尺度で心地よいものを見つけることに長けています。
たとえ日本社会が落ち込もうとも、「自分はこれで幸せ」と考えられる人が今後増えていくんじゃないでしょうか。
それは妥協でもなんでもなくて、ひと昔前の世代と比べて「幸せを感じるのがうまい」ということなんだと思うんです。
だから、日本社会は、精神的に豊かな方向に向かうんじゃないかなと、楽観的に考えています。
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