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エッセイ『酒とバラの日々』

 先週土曜日に結婚パーティーに出席して、2時間ほどの間に飲みまくり、新婦様から「なんぼでも飲んでくださいね」とあたたかいお言葉を頂戴していたが故であったものの、こういう貧乏根性ほんまになんとかしたい四十三歳。しかし、やってしまったものは仕方がない。お酒もお料理も最高に美味かった。新婦が新郎に微笑みかけたときの幸せそうな瞳を見るにつけ、泣けて泣けて仕方がなかったから、涙の分だけ酒で水分を補給しなければならなかった。
 
 ご存じの方も多いと思うが、酒は飲めば飲むほどアホになり、飲めば飲むほどまだ飲み足りなくなるもので、アホほど飲んだにもかかわらず飲み足りない私は職場の仲間と昼からやってる飲み屋へ入った。これがまだ十四時くらいだったはず。何を飲み何を食い何を話したか、もはや覚えておらず、これではガキの頃に連れて行くハワイ旅行と同じやないか、なんちゅう無駄なことをしとるねん、と憤るのは所詮三日経ったあと。その時はおもろすぎてしゃあないんやさかいしゃあないやんけ。どうせ何を食うても美味い美味い言うて、何を飲んでもたまらんなー言うて、正義を気取って世の中の悪という悪をぶった斬っていたに違いない。私にとっての悪を世の中の悪に仕立て上げて都合よく吊し上げていたに違いない。そんなことに付き合わせたうえ奢ってくれた仲間に頭が下がる。ちなみに私の一回り年下。

 仲間と別れ、まだ飲み足らないアホな私は河原町五条のバーへ行き、なじみの店員を相手にこれまた何を話したか覚えていないが、自分としてはおもろいと感じている話を好き放題に喋り、確か日本酒を二杯飲んで店を出た。帰宅後は家族に煙たがられながらハイボールを飲む。
こんなアホな飲み方をしてしまうと不思議なもので「あれ。俺もう酒要らんかも」と酒を平気で裏切れてしまうもので、昨日から禁酒を始めました。週末に飲む約束があるのでそれまでの間は抜いてみます。

蠱惑暇(こわくいとま)

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