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県道で見つけた奇妙な店【怪談・怖い話】

ワイは仕事柄いろんな街に行くんやが、そんとき看板とかちらっと見るんや。結構おもしろいのもあったりするからな。例えばでっかい社長の顔看板とか。

ある時、某県道を走ってた時に妙な看板を見つけたんや。「この先***m ---屋」って書いてあった。こんなかすれてんのにほったらかしとくんか、とちょっと疑問に思ったけど、そんなこともあるかと切り替えた。

そんで帰る前にその近くを通ると、今度ははっきり読めた。
「この先100m 呪い屋」って。
仕事終わりで疲れもあったからか、ボーッと見てたけど、すぐに興味が湧いてきた。いったいどんな店なのか?と、冷やかしに行ってみることにした。

行くと本当にそういう名の店があり、外ののぼりには「呪い請け負い〼」と書いてあった。不気味ではあったが、好奇心に負けて入ると、本屋の店員でもしてそうな普通の見た目の店主がいた。店内にはそれっぽい道具は見当たらないし、まるでカウンターだけのシンプルな飲み屋のようだった。

「いらっしゃい、今日は誰をお呪いで?」と声を掛けられビクッとしたが、ワイはまた嫌な好奇心を働かせてしまった。「あ、あの……(誰がいいかな……せや!)上司を呪うのは可能ですか?」

「ええ、できますよ。上司さんの写真とか、ありますか?」

「携帯で飲み会の時撮ったのが」(上司が一発芸したのを撮った写真があった)

「はい、大丈夫ですよ」

店主に写真を見せると、それをじーっと睨んでいた。「どの程度で?」

「じゃあ、軽めで」

「はい」

すっと目を細めたと思ったら、「はい、できましたよ」

「え、終わり?」

「はい」


その夜、ワイは半信半疑で家に帰った。次の日、上司が一週間休むという知らせが入った。どうやら食中毒だったらしい。それだけの話なんやけど、あの呪い屋が関係してるのかどうか、今でも分からん。


63:
こう言う話好きやしええけど、なんで某県とか濁すんかなぁって思う。住んでる県ならまだしも、仕事で行ってたんなら言ってもよくね?

64:
じゃあ言うで、S賀県や。なお三年前や。

65:
佐賀か滋賀か。

67:
二択にしといた方がええわ。もしワイが呪われたら怖いし、もし無くなっとったら文句言われるやろし。


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