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剥がしブームは廃れろ

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

剥がしブーム

について書いていこうと思います。


何やら過激なタイトルではありますが

内容はそこまで過激じゃないので

ご安心ください。



実は過去にもこのような記事を書いたのですが

あまりに剥がしたがりな人たちが多いので

また書いていきます。

よろしくお願いいたします。

それでははじめます。


世は空前の「剥がしブーム」

で何かと剥がしたがります。

筋膜をはじめ

頭蓋骨や骨膜などなど

剥がれたらたまったもんじゃないものまで

剥がしたがります。


なんでみんなこんなに剥がしたがるのでしょうか。

このように整体師には

生粋の剥がしスト

がたんまりといるわけですが

これは明らかな勘違いから

起こっている現象だと思うのです。


勘違い①
ミクロとマクロは繋げられない

整体師にかかわらず、理学療法士にも

医者にも、身体に関わる職業であれば

だいたい勘違いしているのですが

ミクロの世界とマクロの世界は別のものです。

前者は

解剖学や生理学などの人体を分けた世界

後者は

痛みやパフォーマンスなど人体から表出される世界

になるわけです。

よく臨床推論で

腱板疎部の瘢痕化が改善されたから肩関節痛がよくなった

とか

外閉鎖筋がゆるんだから股関節屈曲可動域が増えた

というわけですが

まあ実は理由なんてはっきりわかんないんですよね。

非平衡統計力学とか情報量理論など

つなげるための学問の存在はあるらしいのですが

いまだに確率はされていません。

それほど、あまりに難しすぎる事柄なのです。


このことから

施術者本人は剥がれてる感覚なのかもしれませんが

剥がれたから痛みがなくなったかどうかなんて

わからないわけです。


なんなら剥がれたかどうかなんてのも

全くわからないわけですよ。

本人の感覚による解釈で

推論を広めるのはやめてほしいものです。

勘違いが広がっちゃうので。

勘違い②
痛みは脳のアウトプットである

あともう1つは

痛みは脳が作り出している

ということです。

これはどういうことかというと

痛みの改善には少なからず

中枢神経系の応答が関わっているということです。

剥がすとかいろいろ連呼する人のほとんどが

構造的な価値観のみで考えた

痛みの考え方をしており

その複雑性をあまり理解できていません。

構造的価値観で素晴らしい発展を遂げたのは

紛れもない事実ではあるのですが

それに固執するのは良くないことです。

もう少し多面的に痛みはみなければいけません。




ただここで言いたいのは

解釈を広めるのが良くないのであって

効果が出ている事実は

とてつもなく素晴らしいということです。

なのでその治療法を広めるのをやめてほしいわけではなく

なんならどんどん広めていってほしい。

ただもっといろんな価値観を持って
解釈を変えていこう

ということです。


剥がしという解釈自体は

悪影響の方が強そうではありますが

効果が実証できた治療法は

患者を救える可能性が増えていきます。


何を受け止めていくべきかの選択が

今後の発展に重要になってくると思いますので

共に頑張っていきましょう。


本日はこれで以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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