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ドローインのブームに対する私の考察

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

ドローインのブーム

について書いていきたいと思います。

今はブームが過ぎているとは思いますが

ドローインというエクササイズが流行った

ことがありましたよね。

体幹トレーニングや腰痛のエクササイズの際には

必ず聞いたワードです。

理学療法界隈には

こういった流行りがあるわけですが

なぜドローインは流行ったのでしょうか。

その考察について私なりに

書かせていただきますので

よろしくお願いいたします。

それでは始めます。


ドローインの元は?

まずこのドローインというエクササイズは

なぜ出てきたのでしょうか。

これはよく知られていることですが

おそらく腰痛の権威であるHodgesが出した

論文によるものだと思います。

その論文の内容では

簡単にいうと

「ドローインは腹横筋を単独で収縮できる」

というような趣旨の内容でした。


この内容だけ見るとなんかあんまり大した

影響力はなさそうですよね。

それもそのはずで

世間のドローインのイメージは

「腰痛に効く」

という内容のはずです。

ですが論文でいっているのは

ただ腹横筋が収縮できるというだけのものです。

この間に謎に飛躍した部分があるのですが

正直なんでそんな解釈で広まったのかは

私にはわかりません。


少なからず現状でいえるのは

ドローインは過大解釈されている可能性がある

ということです。

ドローインを神格化してるような運動指導者も

実際にいて

あらゆるエクササイズでドローインを指導する

人もいます。

実はこれは危険であり

たとえばバーベルスクワットで

ドローインを指導すると腹圧が不十分になり

大きな障害につながる可能性があります。


ドローインは万能エクササイズではないというのは

確かだとは思います。

なぜかといえば、発信したHodgesが

そのようなことを言ってはいないので。

何より腹横筋というのは

本来不随意的に収縮するべき筋であり

ドローインのみのエクササイズでは

あまりに不十分です。

動くたびに毎回ドローインをするのは

非効率そのものですからね。



まあここまではみなさまが

想定した通りの話だと思うんですよね。

少なからず患者様の治療を真摯に取り組んでいる方は

万能なエクササイズなんてないということは

わかっていると思います。

あらゆる流行りというのは

論理的に欠落している部分は必ずあるはずです。

ただこのドローインを否定しているのかというと

私はそのようにするべきではないと思っています。

むしろある程度の肯定は必要です。




なぜ流行ったのか

前提として考えなければいけないのは

なんで流行ったのか

ということです。

マーケティングの影響?

デマを人が流したから?

上の要素は多少とあると思うんですけど

流行ったってことは

効いたから

だと思うんですよね。

効果のないものが流行るはずがないんですよね。

デマを流しても限界がありますし

何より治療家がそれを実感します。

そのため効果のないものは

自然に廃れていくはずなんです。

つまり流行ったという事実があれば

一部の人々に効果があったには違いないのです。

ですから

あるゆるエクササイズや手技を

論理的に否定しようとする傾向にあるのですが

効果がある事実を論理で否定はできません。

効く人もいれば効かない人もいるのが必然なわけで

そこに優劣をつける必要はないのです。


疑うのは重要ですが

事実を受け止めて情報の選択を

行いましょう。



本日はこれで以上です。

ここまで読んで頂きありがとうございました。


イラスト提供

https://tenpariot.com/lp/rihapic/

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