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動作改善をどう見る?

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は

動作改善

について書いていきたいと思います。

我々セラピスト、運動指導者は

動作を変えるための介入をすることがよくあります。

そして異常動作を見つけると

よくするのが口頭指示による指導です。

例えば足関節背屈が不足していて  

全足底接地になってしまっている人に対して

「つま先を上げるようにしてください」

というような指導のことです。

果たしてこれは有効な手段なのでしょうか。

これについて私なりに書かせていただきますので

よろしくお願いいたします。

それでは始めます。

呼吸や歩行は原始動作である

まず知識として念頭に置いておきたいのは

歩行や呼吸は原始動作ということです。

原始動作は

発育発達過程で無意識的に

発現していきます。

皆さんも誰かに教えられて

歩けるようになったり呼吸ができるようになったり

したわけではないと思います。

このようなことを考えると

原始動作に対して

動作手順や方法を意識的に学ぶことは

決して最適な習得方法ではないと言えるでしょう。

理想的な歩行や呼吸があるのは

確かではあるのですが

それを意識することが改善の糸口になるわけではなさそうです。

無意識的に発現する姿勢・動作は

自動的に変化するため

心身や環境を変化させれば

おのずと変化してくるわけです。

つまりこのような原始動作に対しては

環境や刺激を提供して

適切な姿勢・動作を誘導することが

より自然であり適切といえるのです。


動作の改善に必要な考え

このようなことを言っていますが

理学療法自体、刺激を提供しているため

あらゆる治療が「動作を変える」ことにつながっているのです。

例えば

私が実践している入谷式足底板は

その最たる例ではありますが

動作改善を無意識的に行うことがベスト

と考えると効率のいい手技であることがよくわかると思います。

しかしながら

このような介入で十分なのでしょうか。

動作改善に成功すると

ROMや筋緊張がすぐさま変わることは

理解してはいますが

この入谷式足底板だけでなく

機能解剖学的アプローチやPNFなどの

理学療法士の中で実践されている手技で

いまいちアプローチできていないものがあるのです。

それは心理的側面です。


勉強されている方は

よくご理解されている事実ではあると思いますが

モーターコントロールといった

身体の動きは

感情で変わるとも言われています。

感情は私たちには欠かせないものではありますが

この心理的側面について

私たちはアプローチできているのでしょうか。







実はできてるんじゃないかと私は考えています。

なぜかと言われれば

精神的問題が機能低下からきている可能性があるからです。

例えば呼吸機能が低下していると

ストレス耐性が下がったり攻撃性が強くなったり

と精神的な影響が強く出てきます。

これはfinding connor deeganという

ドキュメンタリーを見ていただければよくわかると思います。

すごいざっくりした例ではありますが

性格が破綻している患者さんって実は

機能低下が起因しているという可能性が十分にあるんです。

「あの人はどうしてるから」

と諦めるのはある意味無責任と言えるかもしれません。

実は理学療法プログラムが

精神的介入になっていた可能性があるということ

はご理解いただけたかと思います。

ですが

ここで私がさらに提案したいのは

視覚・前庭覚への介入です。

この両方の感覚は連携している関係にあり

どちらかが機能不全に陥ると

共にシステムが破綻します。

特に前庭覚は感情の生成に関わるとも言われており

動きに大きく関与すると言えます。


ストレッチや筋トレというような

構造的視点とともに

視覚・前庭覚といった

感覚的視点からも介入することがより

動作改善につながるのではないか

と私は考えます。



本日はこれで以上です。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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