ついカッとなって怒ってしまった後、お互いの感情を最短で落ち着かせるには?
1.カッとなって怒ってしまった時の対処方法の理想系
あなたは、ついカッとなって怒りたくなった時、どのように対処していますか?
よく言われるのが、叱る直前に、数秒間深呼吸して待つことで冷静さを取り戻し、部下に対処するのが効果的と言われます。まさに理想系と言えると思います。
ひと呼吸おければ、自身の怒りのボルテージを下げることができ、ひょっとしたら怒っている自分を客観視することができ、落ち着いて相手を叱ることができるかもしれません。
しかし、皆人間です。それが難しい局面も多いのではないでしょうか?
例えば、あなたの部下が明らかにやってはいけない業務オペレーションのミスをしたとしましょう。
あなたは、瞬時に怒りに襲われます。「この怒りを抑えなければいけない」、「ひと呼吸おかなければ怒鳴ってしまいそう」という言葉が頭に浮かびます。
しかし、どうしても抑えられないマグマのような怒りが湧いてきてしまい、
気がついたら
「何をやってるんだ!!」
と怒鳴ってしまっていることがあります。
部下は、一瞬、びっくりしついうっかり反省を述べ、
「〜を見ていなくつい・・・」と伝え始めます。しかし、すぐさま、自分の非を認めたくなくないという思いが出てきてしまうのです。
「他の先輩だって同じようなミスをしています。私は、まだ配属されて数ヶ月なんですよ・」などと、自分を正当化する言葉を並べ始めます。
2.カッとなって怒ってしまった時の、現実的な対処法
このように部下も感情的に自分の意見を押し付けてくるような時は、注意が必要だ。
その場を離れて、10分〜15分ほど冷却期間を設ける。
これが大事だ。部下も自分が悪いことに気がついていながらも、そんな言い方される筋合いはないなどと悶々とし始めます。自分のミスでもあり、相手の言い方も悪いと悩むのです。決して居心地がよくない状態が続くことになります。
そこで、上司であるあなたは思うのです。
「こちらから言い方が悪かったなどと言ったら負けだ。ミスを指摘したこと自体は、絶対に上司である自分が正しいから、むしろそれに気づかせるべき」とあなたは悩みながら自分に言い聞かせます。
3.部下の悩ましい時間を一瞬にして終わらせる方法
そこで、今回、最も伝えたいことは、次のことです。
上司であるあなたは、部下に悶々と悩ませる無駄な時間を一瞬にしてカットして、業務に向かわせる役割があります。
相手は、怒られたことに対して、どうしても感情的に整理することができなく、あなたのせいにするために思考の時間の多くを費やしてしまうのです。
それをあなたが一瞬にしてカットすることで、部下は感情的にも整理され、通常業務に戻れるのです。
上司であるあなたの伝え方としては、
「さっきは、言い方がまずかったね」
「さっきは、きつい言い方をしてしまったね」
これでいいのです。
ごめんという必要はありません。事実を伝えるだけでいいのです。
そこから、ミスを振り返る必要もありませんし、事実を蒸し返す必要もありません。相手は十分に反省できる心の体制ができたわけです。
4.部下が自分にも非があったと、素直に受け入れるには?
部下は、あなたから謝罪されたような気持ちや、自分のモヤモヤを悟ってくれたと感じるので、自分にも非があったことを素直に受け入れられるのです。つまり、先ほどまで、なんとなく気づいて気づかぬふりをしていた自分の非を、この言葉をきっかけにスッと受け入れてしまうのです。
そこからは、雲が晴れるように相手は饒舌になったりします。
叱ることは、お互いの感情部分を扱うことになるので、それをどうクールダウンさせるかは、あなた自身にかかっています。是非、トライしてみてくださいね。
本日もお読みいただきありがとうございます。
講師ビジョン
島村
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?