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会員がやめないサロンや教室を作ってから会員を集めるという順番が重要

私はこれまで、学習塾やならいごと教室、美容関係のサロン、鍼灸院、パーソナルジムなど「会員の方に何度か通ってもらってはじめて効果を感じてもらえる」というお仕事をされている先生方のお手伝いをしてきました。

その経験を通して感じることは「集客が先、接客が後」という順に考えている先生方が意外に多いことです。

でも、せっかくお越しいただいたお客様がすぐに離脱してしまうサロンや教室というのは、すぐに人が集まらなくなります。ご近所の方々に「あの教室はよくない」といううわさが広がるのはあっという間です。またインターネットでうわさが広がるスピードはもっと速いのです。
だからこそ、「会員として何かを学び始めた方が離脱しにくい環境づくり」を先に行うことが重要です。それを続けていれば、よい評判が人を呼ぶ状況になり、自然に会員が集まるでしょう。

人がやめるサロンや教室とは?

まず、人が簡単に離脱する教室について、考えましょう。

集客時の言葉と中身が違い過ぎる

たとえば「オリンピックや全国大会を目指せる選手を養成します」と言っておきながら、あまりにも緩いレッスンしかしない教室は、信用されないでしょう。何か信念があってそのようにしているなら、その信念をきちんと伝えなければなりません。

後出しで様々な条件をつける

入会金や月謝などの条件を承諾して入塾してから、夏期講習や冬期講習などの案内をしてどんどんお金を払わせる学習塾のビジネスがあることは、広く知られるようになりました。
ならいごと教室ならば、発表会やコスチュームの購入などの費用負担を後出しで伝えることには注意しましょう。また、美容サロンや鍼灸院でも、高額なコースや化粧品などをしつこく売り込むのは、やめましょう。

通い続けるうちに不幸せになる

ここまで書いてきたことも、この項目に含まれるかもしれません。
人は、今より幸せになりたくてサロンや教室に通っているのに、通うたびにストレスがたまり不幸せになるようなら、人は離れていきます。たとえば、先生からのパワハラが続いたり、会員同士の人間関係に疲れたりするような状況だと、人は疲れてしまいます。

とはいえ、技術の向上や安全確保のための叱責、激励は必要な場合もあります。先生自身が「必要な叱咤激励はするが、必要以外には声を荒げない」のような方針を固めておくことが必要でしょう。

人がやめないサロンや教室づくりに必要なことは?

一言でいえば「会員が今より幸せになれる場であること」「会員にえらばれる先生であること」を目指しましょう。

会員の幸せと先生の幸せをまず定義する

ならいごと教室なら、教えることを通して会員にどういう未来を迎えてほしいのか、どのように幸せになってほしいのかを定義しましょう。鍼灸院や美容サロンなら、施術を通して、会員にどのような幸せを提供したいのかを考えます。

ただ、サロンや教室で同じ内容を提供しても、それを受け取る会員の方は一人ひとり状況が違います。
「全国大会に出場することが幸せ」
「痛みがなくなることが幸せ」
のような定義をしてしまうと、その状況に到達できない会員の方を追いつめてしまう可能性があるので、注意が必要です。

また、先生の幸せについても考えましょう。
会員の方のために24時間寄り添い、成績の向上に貢献することが幸せという先生もいるかもしれません。逆に、ご自身の時間も大切にしながらサロンを運営していくことが幸せという人もいるでしょう。

会員の方と先生、両方が幸せになれる環境づくりが重要です。

会員と先生の幸せを目指せる環境づくりを行う

会員の方の幸せと先生の幸せを目指すには、どのような環境が必要でしょうか?

レッスンは週に何度?
どのような場所で教える? 施術する?
グループレッスンがいい? 個人教授がいい?
どのようなカリキュラムを作ればいい?
会員の方の仕事や学業、ほかのならいごとにはどのように配慮する?

また、後出しで様々な条件をつけないように配慮します。
たとえば、発表会やコスチューム購入の費用負担が生じるなら、できるだけ費用の目安を伝えるようにします。

ほかのならいごとへの配慮に関して、私が聞いたお話があるので紹介します。
バレエや新体操に取り組んでいる会員の方がほかのスポーツをする場合、注意が必要だそうです。特に成長期の子どもの場合、スポーツによって筋肉のつき方が変わることがあるので、バレエや新体操の技の美しさや安全面に影響が出る場合があるのだと聞きました。

子どもの会員の方は、興味の幅が広がっていく可能性があります。そうなったとき、先生としてはどのような考えをするのか、入会時にお伝えできることがあれば、できる限りお伝えしておくほうが、先生も会員の方も安心でしょう。

できることとできないことを明確にする

たとえば、先生が「週に1度、限られた時間だけレッスンに携わりたい」と考えているなら、オリンピックに出場するような会員の方を育てるのは非常に難しいかもしれません。
また、レッスンや施術のためのスペースを、時間を区切ってレンタルしている場合、会員の方の都合に合わせてレッスン時間を変えたり、予約を簡単に取り直せるようにしたりするのが、難しいでしょう。

では、ハイレベルなレッスンを週に何度も行う体制を築いてでも、会員の方を育てることができるでしょうか? また、会員の方が自由にレッスンや施術の時間を選べる体制をつくるために、自前のスタジオや施設を用意することができるでしょうか?

「先生ができることはどこまでか」を明確にすれば、どのような会員の方を迎え入れればいいかが見えてきます。

「この先生だからついていきたい」と思われる先生になる

会員の方がやめないサロンや教室とは、結局のところ「この先生だからついていきたい」と思われるオーナーが運営している場です。
「この先生がいれば私は今より幸せになる」
と、会員の方に感じてもらえる環境づくりが重要です。

会員の方が幸せになる環境づくりを徹底すれば、どのようにして会員を集めればいいかが見えてきます。だからこそ「集客が先、接客が後」ではなく、「接客が先、集客が後」なのです。

河野陽炎へのご相談

私はコンテンツプランナーとして以下のポジショニングを意識しています。

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