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初夏の色鮮やかさに心動かされるのはいつの時代も同じ(高駢「山亭夏日」)

今回取り上げるのは晩唐の漢詩からの言葉。

緑樹陰濃やかにして夏日長し、楼台影を倒にして池塘に入る
(読み:リョクジュカゲコマやかにしてカジツナガし、ロウダイカゲをサカシマにしてチトウにイる)

高駢「山亭夏日」

緑に茂る木々の影はくっきりしていて夏の日は長い。山荘の高楼は池の水に逆さまに影を落としている、という意味。

初夏の山荘から見た景色を詠んだ詩です。

きらめく太陽と濃い緑に囲まれた風景が目に浮かんできます。

梅雨ということもあって最近は雨の日が多かったのですが、今日の朝は久しぶりに日光をいっぱい浴びることができました。

やっぱり天気が良いと気持ちが良いですよね。

普段はリモートワークで部屋に篭りがちなこともあり、「今日はできるだけ日光を浴びよう」と思い立ちました。

そこで気づいたのですが、いつの間にか日の出てる時間がすごく長くなっていたんですね。

19時くらいまで割と外が明るくてびっくりしました。

ちょっと前まで夕方には薄暗くなっていたと思ったのに、月日が流れるのは早いですね。

もう初夏といっても良いのかもしれません。

今はジメジメしていますが、もう少しすれば緑が鮮やかな季節になることでしょう。

緑樹陰濃やかにして夏日長し、楼台影を倒にして池塘に入る
(読み:リョクジュカゲコマやかにしてカジツナガし、ロウダイカゲをサカシマにしてチトウにイる)

高駢「山亭夏日」

初夏の山荘から見た、緑の鮮やかな風景を詠んだ詩。

日光の白や影の黒。

木々の緑や海の青。

夏は色鮮やかな季節です。

今年は身の回りの風景をもっと楽しんでみようと思います。


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