凪平コウ@古典・歴史愛好家

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凪平コウ@古典・歴史愛好家

日々感じたことや思ったことを、古典・歴史に紐づけて徒然なるままに発信中。ほっとしたり、学びになったり、何となく前向きになれるような記事を目指しています | 専攻は中国古代史 | 日本の歴史も好き | 博物館学芸員資格あり | Amazonアソシエイトに参加しています

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【概要】 ・皆様の視野を広げるような古典・歴史の知恵をお届けするメールマガジンです。 【活動方針】 ・無料版では取り上げていない古典・歴史書をメインに取り上げます。 ・皆様の気づきや学びにつながる記事をお届けします。 ・普段の記事よりも古典・歴史の比重が大きめです。 ・古典や歴史を身近に感じていただけたら嬉しいです。 【更新頻度】 ・月に2~4回程度を予定しています。 【おすすめの人】 ・無料版の記事を読んで、さらに学びを深めたいと思った方 ・普段ご紹介している古典以外の知恵にも触れてみたい方 ・大人の教養を身につける一歩を踏み出したい方

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視座を高くし、自分にとって本当に大事なもののために行動しよう(『菜根譚』前集四十四)

今回取り上げるのは『菜根譚』前集四十四からの言葉。 成功しようとするならば、周囲より一歩高いところに立たないといけない。 そうしないと、塵の中で着物についた埃を振るい落としたり、泥の中で足を洗ったりするように、何事もうまくいかなくなってしまう、という意味。 つまり、成功を収めるには周囲よりも高い視座を持っていなければならない、ということですね。 大局的な視点を持ちなさい、と言い換えてもいいかもしれません。 「塵裡に衣を振るい、泥中に足を濯う」という部分は、戦国時代の楚

    • 人生を豊かにする中国古典の名言#66

      【今日の名言】 他人が自分にやって欲しくないことは、私もまた他人にすることがないようにしたい、という意味。 つまり、自分がされてほしくないことは相手にもしてはいけないということですね。 孔子の弟子の子貢(しこう)が語った言葉です。 今回の言葉と似たものが『論語』衛霊公篇にあります。 皆さんもよくご存知の言葉ですね。 自分がされて嫌なことは相手にもしてはいけない、という意味です。 孔子が「恕(じょ)」、つまりは思いやりの心について説明した言葉になります。 師匠と

      • 笑わない女と周のオオカミ少年の末路【教養を深める中国古典のお便り#19】

        皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」19通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『淮南子』からお届けしました。 今回は司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は周の幽王に関するお話から、信頼を失うことの怖さについて、学んでいきましょう。 『史記』周

        • 人は自分の意志で努力するからこそ善を為す(『荀子』性悪篇)

          今回取り上げるのは『荀子』性悪篇からの言葉。 人の本質は悪であり、それが善になるのは人為の結果である、という意味。 つまり、自らの意志で努力した結果、人は善を実現するのだ、ということですね。 有名な性悪説のお話です。 荀子は人の本質を悪とします。 これは「人は本能的に悪いことをする」ということではありません。 礼儀や常識を知らない状態では善悪の区別がつかない、ということです。 そのため、荀子は生まれてからの努力や教育を大事にしています。 努力と学びを続けること

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        • 人生を豊かにする中国古典の名言
          65本
        • 荀子
          22本
        • 菜根譚
          14本
        • 漢詩
          14本
        • 春秋左氏伝
          9本
        • 書経
          2本

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          笑わない女と周のオオカミ少年の末路【教養を深める中国古典のお便り#19】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」19通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『淮南子』からお届けしました。 今回は司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は周の幽王に関するお話から、信頼を失うことの怖さについて、学んでいきましょう。 『史記』周

          笑わない女と周のオオカミ少年の末路【教養を深める中国古典のお便り#19】

          今の困難を前向きに捉えることができるように、自分を大事に生きていこう【教養を深める中国古典のお便り#18】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」18通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『戦国策』からお届けしました。 今回は劉向の『淮南子』を取り上げます。 『淮南子』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は淮南子から、日本でも有名な格言についてのお話をご紹介いたします。 『淮南子』に学ぶ今回

          今の困難を前向きに捉えることができるように、自分を大事に生きていこう【教養を深める中国古典のお便り#18】

          秦への大敗という挫折を乗り越え、改革を成功させた趙の初代王様の話【教養を深める中国古典のお便り#17】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」17通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『史記』からお届けしました。 今回は劉向(りゅうきょう)の『戦国策』を取り上げます。 『戦国策』は前漢の劉向によって編纂された全33篇の史書。 戦国時代の始まり(前403年)から始皇帝の天下統一(前221年)までの、約200年間の歴史を扱っています。 西周・東周・秦・斉・楚

          秦への大敗という挫折を乗り越え、改革を成功させた趙の初代王様の話【教養を深める中国古典のお便り#17】

          周囲の意見を押さえつけるのではなく、耳を傾ける度量を持とう【教養を深める中国古典のお便り#16】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」16通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『新唐書』からお届けしました。 今回は司馬遷の『史記』を取り上げます。 『史記』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は周の厲王(れいおう)に関するお話から、周囲の意見や不満に耳を傾けることの大切さについて、学

          周囲の意見を押さえつけるのではなく、耳を傾ける度量を持とう【教養を深める中国古典のお便り#16】

          医学を極めた薬王が語る、人としての理想のあり方【教養を深める中国古典のお便り#15】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」15通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『後漢書』からお届けしました。 今回は、『新唐書』からお届けしようと思います。 『新唐書』は中国の正史の一つ。 全225巻で、1060年に欧陽脩らの手によって完成しました。 もともと『唐書』という正史が存在したのですが、出来があまり良くなかったため、北宋の皇帝の発案で編纂さ

          医学を極めた薬王が語る、人としての理想のあり方【教養を深める中国古典のお便り#15】

          あのときの苦労や困難を糧にして、自分だけの強みにしよう【教養を深める中国古典のお便り#14】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」14通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言を、その背景と共にお届けしています。 前回は『史記』からお届けしました。 今回は范曄(はんよう)の『後漢書』を取り上げます。 『後漢書』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は『後漢書』の名言から、とある苦労人の皇帝のお話をご紹介しま

          あのときの苦労や困難を糧にして、自分だけの強みにしよう【教養を深める中国古典のお便り#14】

        記事

          先週末から発熱して体調を崩してしまいました……。 今日の午後くらいからようやく少し動けるようになってきたところです😭 そのため、次の記事投稿は水曜くらいになると思います🙇 季節の変わり目ですので、皆様もお身体ご自愛くださいませ。

          先週末から発熱して体調を崩してしまいました……。 今日の午後くらいからようやく少し動けるようになってきたところです😭 そのため、次の記事投稿は水曜くらいになると思います🙇 季節の変わり目ですので、皆様もお身体ご自愛くださいませ。

          本日は『老子』からピックアップ🍀 「自分の心を徹底的に虚しくしていけば、心の静かさをしっかりと守ることができるのだ(『老子』十六章)」 取り上げた記事はこちら↓ https://note.com/kou_nagihira/n/naaff4bd7c026 今週もあと少し。踏ん張りどころですね!

          本日は『老子』からピックアップ🍀 「自分の心を徹底的に虚しくしていけば、心の静かさをしっかりと守ることができるのだ(『老子』十六章)」 取り上げた記事はこちら↓ https://note.com/kou_nagihira/n/naaff4bd7c026 今週もあと少し。踏ん張りどころですね!

          日々の学びを十分に活かしきれていますか?(韓愈「贈別元十八協律」其五)

          今回取り上げるのは韓愈の詩からの言葉。 自分はもう十分学んだと判断してそれ以上学ばなくなることを心配し、既に学んだことについて実践していないのではないかと心配する、という意味。 つまり、「自分は学びを十分に深め、実践できているだろうか」と常に自問しなさい、ということですね。 韓愈(768年〜824年)は中唐の文人。 唐宋八大家の一人で、白居易と並び称されるほどの人です。 日本でも、高校の漢文の教科書に出てきたりしたと思います。 韓愈は、当時流行っていた四六駢儷体(

          日々の学びを十分に活かしきれていますか?(韓愈「贈別元十八協律」其五)

          今の困難を前向きに捉えることができるように、自分を大事に生きていこう【教養を深める中国古典のお便り#18】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」18通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『戦国策』からお届けしました。 今回は劉向の『淮南子』を取り上げます。 『淮南子』の概要説明は以下の記事で行っていますので、確認したい方はこちらの記事をご覧ください。 というわけで、今回は淮南子から、日本でも有名な格言についてのお話をご紹介いたします。 『淮南子』に学ぶ今回

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          人生を豊かにする中国古典の名言#65

          【今日の名言】 立派な人は発言するのは苦手であっても、行動することは素早くありたいと願うものだ、という意味。 つまり、本当に立派な人は、いつでも素早く行動できるように心がけている、ということですね。 孔子は礼や仁を大切にしていましたが、そのためには実際に行動することが欠かせません。 礼儀作法を身につけていても、本番で実践できなければ品位や素養を疑われますし、思いやりの心があっても、相手のために動くことができなければ意味がないからです。 そのため、孔子は礼や仁を身につ

          人生を豊かにする中国古典の名言#65

          本日は『論語』からピックアップ🍀 「身近なところから学んでいくからこそ、より深い道理にまで達することができるのだ(『論語』憲問篇)」 取り上げた記事はこちら↓ https://note.com/kou_nagihira/n/nb0a7a71bddf0 今週も折り返しですね。 あと少し、頑張っていきましょう!

          本日は『論語』からピックアップ🍀 「身近なところから学んでいくからこそ、より深い道理にまで達することができるのだ(『論語』憲問篇)」 取り上げた記事はこちら↓ https://note.com/kou_nagihira/n/nb0a7a71bddf0 今週も折り返しですね。 あと少し、頑張っていきましょう!

          日頃からの心の備えがいざというとき役に立つ(『春秋左氏伝』昭公四年)

          今回取り上げるのは『春秋左氏伝』昭公四年からの言葉。 要害の地形や軍馬の数を当てにしていては、国家は決して安泰ではない、という意味。 恵まれた環境や物資の多さを頼りにしていては、いざそれらが無くなったときに動揺してしまいます。 これは個人も組織も同じです。 つまり、何事も常日頃からの心の備えが大事、ということですね。 最近、企業のセキュリティ被害が特に多いように感じています。 どの企業も何かしらのセキュリティ対策を施しているとは思うのですが、ハッカーはそれらを易々

          日頃からの心の備えがいざというとき役に立つ(『春秋左氏伝』昭公四年)

          自分の発言に責任と慎みを持つということ(馮道「舌句」)

          今回取り上げるのは馮道(ふうどう)の漢詩からの言葉。 口は災難を招き入れる門のようなものであり、舌は自分の身を傷つける刀のようなものだ、という意味。 つまり、不用意な発言は自身を苦しめることになる、ということですね。 日本でよく知られている「口は災いの元」の原形だと考えられています。 馮道(882年~954年)は五代十国時代の政治家。 とても優秀な人ですが、彼の人生は波瀾万丈。 無謀なことをする主君に諫言して幽閉されたり、奇跡的に助け出されて転職したものの、転職先

          自分の発言に責任と慎みを持つということ(馮道「舌句」)

          秦への大敗という挫折を乗り越え、改革を成功させた趙の初代王様の話【教養を深める中国古典のお便り#17】

          皆様、こんにちは! メンバーシップ向け特典記事の「古典のお便り」17通目になります。 こちらのシリーズでは、普段の記事では取り扱っていない古典・史書から、さまざまな名言をお届けします。 前回は『史記』からお届けしました。 今回は劉向(りゅうきょう)の『戦国策』を取り上げます。 『戦国策』は前漢の劉向によって編纂された全33篇の史書。 戦国時代の始まり(前403年)から始皇帝の天下統一(前221年)までの、約200年間の歴史を扱っています。 西周・東周・秦・斉・楚

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          数字に一喜一憂せず、画面の向こうを意識して発信するということ(『書経』大禹謨篇)

          今回取り上げるのは『書経』大禹謨篇からの言葉。 正しい道から外れたことをしてまで、人々から人気を得ようとしてはならない、という意味。 邪道な方法で人気取りをしようとする政治を戒めたものになります。 ちなみに、「百姓」の読みは「ひゃくせい」。 農民のことではなく、天下の民衆のことですね。 SNSやブログ、動画や音声など、いつでもどこでも発信ができる現代。 感想や意見などを気軽に表現できるようになったのは良いことですが、その一方で、以前よりも「周囲からの評価」がついて

          数字に一喜一憂せず、画面の向こうを意識して発信するということ(『書経』大禹謨篇)

          【アイコン変更のお知らせ】 本格的に活動して1.5周年ということで、アイコンを新しくしました! 私のテーマが「中国古典の知恵を身近に分かりやすく」なので、知恵の象徴であるフクロウをイメージ。 頭には頭巾を被り、腕(翼)には竹簡を抱えています😊 引き続きよろしくお願いいたします🍀

          【アイコン変更のお知らせ】 本格的に活動して1.5周年ということで、アイコンを新しくしました! 私のテーマが「中国古典の知恵を身近に分かりやすく」なので、知恵の象徴であるフクロウをイメージ。 頭には頭巾を被り、腕(翼)には竹簡を抱えています😊 引き続きよろしくお願いいたします🍀

          座学で終えてはもったいない!得た知識は日々の生活の中で実践してみよう(『論語』述而篇)

          今回取り上げるのは『論語』述而篇からの言葉。 実際に君子らしい行いを実践することは、私はまだまだできていないのだ、という意味。 孔子が自分のことを評して語った言葉です。 つまり、紙の上での学問だけでは十分ではなく、実際に日々の生活の中で君子らしい行動を実践することが大事なのだ、と述べているわけですね。 孔子は礼や仁を大切にし、弟子たちに教育を施していました。 弟子たちは孔子の授業を受け、テキストを読み、孔子と問答をすることで、知識を磨いていきます。 そして、学びを

          座学で終えてはもったいない!得た知識は日々の生活の中で実践してみよう(『論語』述而篇)