骨盤矯正

文字書き。矯正はしたことないです。可愛いものと愛が好き。

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  • 骨盤矯正 小説

    自作の恋愛小説をまとめてます。

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最近の記事

【日記】人命救助した

 お聞きください。ワタクシ、人命救助を致しました。  人命救助というとよく学校や自動車学校で習った、所謂アナタは救急車を呼んでください!アナタはAEDを持ってきてください系を想像してしまいがちですが、それとは少し違う。  どちらかといえば私の判断が功を奏し、命が助かったと言った方が正しいか。  まァ順序立てて話してゆくので興味がある方はぜひ読んで欲しい。 ※これから先、人によっては嫌な気持ちになったり、嫌な記憶が蘇ったりする描写があるかも知れません。最終的には無問題でし

    • ポンプ

       ただの心臓をポンプにした有機生命体である君を太陽だとか神様だとかいうことはやめることにしたのだけれど、それでも遠いところからみて花を愛でるよう心がくすぐられるような恋心を生かしてくれたのだと思った。それがただの思い上がりだとも知らず。  君は愛とか恋とかそれを私自体に抱いていないし、好きとか嫌い以前にどうでもいいを抱いていたことを知ったとき、私は長い長い眠りについた。美味しくない苺を食べて、木の板の目の数を嫌になるほど数えてもそれは夢じゃなかった。現実だった。もう忘れた子

      • 蕾がほら

        桜が葉桜になってゆくように僕の愛しているも色姿形を変えて成長してゆく。この世に不変なものなどなくて、その木の葉っぱが全て枯れ果てて枯れ木になった時、恋は終わり、またさくらの蕾が膨らみ始めた頃、新しい恋が始まる。

        • うまれる

          手を伸ばせば欲しいものが手に入る時代の星に生まれてきた私たちは痛いのも辛いのも嫌いだし、できるだけ軽くてコンパクトに、スマートに生きてゆきたい。 そうして誰かに作られただけの惑星の中で誰かと自分を比べては今日も自分が嫌いになるだけ。

        【日記】人命救助した

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          ね、

          私は私以外の人を傷つけたくないし尊厳も守ってあげたいです。だから私以外の人が傷つかず私だけが傷つけばいい、そうやって自分を消費して欲しかった。それが世界平和である。ただのヒーロー気取りだけど。でも私の小さくて醜い変な形をした心は、些細なことで傷つくし、生きていくのが恐ろしく下手でした。誰かのいうことを全て通してあげたくてもそれすら出来ず誰にも貢献できず、そうやって自分を消費して生きて欲しかったけどそれは無理です。それは体が拒みました。無理です、起き上がれない、もう生きていけな

          コウノトリが運んでこないタイプの愛

          愛とは。永遠のテーマである。 私は親に愛されていない、といえば大抵の人はいや、そんなことはないだろうと言うだろう。私だって言います。私は親に愛されていると思うしそう思いたい。だけどふとした瞬間、何故か私のために親がしてくれたことが私にとって愛ではない何かのように感じて無性に気分が悪くなることがある。それは特定の行為とかではなくて、おそらく私のその日の機嫌とか、あるいは親の機嫌とか、状況とか雰囲気とかいっぱい原因はあるのだろうけれど。どこまでがお前の仕組んだことでどこからが想定

          コウノトリが運んでこないタイプの愛

          世界平和征服

          ひとりの時間が好きだ。それはもうどうしようもないくらいひとりでいる時間ばかりなのに、私は毎日毎日まだまだひとりでいる時間が足りないと感じているほどに。 ひとりで書く文章が好き。文章を思いついたままに書くことを愛している。美しい言葉はもっと軽くて透明でどこかに飛んでゆきそうな儚さを持ち合わせているくらいがいいと思う。勿論人を傷つけ殺す言葉は刃物なので軽く使ってはならないけれど。 人生を儚くも美しく、しかし心にどんと響く言葉はもっと軽薄に、幾らでも書かれては瓶に入れて海に流す

          世界平和征服

          春の匂い

          貴方の存在が脳裏にチラつく時、雑貨屋の同じ色で統一されたコーヒーメーカーがホットサンドメーカーがオーブントースターが電気ケトルが急に愛おしく思えて、それらに夢を見てしまう。それを使う未来があるとかないとかそんな正確性はどうだってよくて、ただそんな未来があったらいいなということが今日も明日も生きていくための光であり希望だ。 今まで何も思わずに生きてきた日常すらも貴方の存在を重ねることでうっとりする。満たされてゆく。 電気量販店で家電を見た時、貴方がいたらいいのにとふと願った。炊

          もうちょっとだけ先のエンドロールに

          生きてゆくことが非常に面倒である。それは決してもう全てどうでもいいとか、死んでしまいたいとかそういう訳ではないのだけれど、人生って長すぎるし、私の人生は物語ではないので終わらない。人生はドラマみたいに終わって欲しい。とてつもない幸せを感じた時、何かを成し遂げた時、何かが始まる前に、エンドロールが流れて、人生に関わってくれた全ての人に感謝して、終わる。そうしてもう二度と物語の幕が上がらなければよいのにと何度も思った。だけど現実はずっと続いてゆくし、物語はいつまで経っても終わらな

          もうちょっとだけ先のエンドロールに

          【創作小説】綺麗な棘

          とある高等学校の教室。時刻は13時20分。昼休憩が始まってから三十分ほどが経過しており、教室内に居る生徒の殆どは昼食を終え、多様で取り留めのない雑談に花を咲かせていた。 そんな教室の窓際を昼休憩中に定席にしているのは私と親友の香澄だ。 私の机には私の、オレンジジュースとクリアケースをつけたスマートフォン、香澄の、紙パックのミルクティと猫耳付きカバーをつけたスマートフォン、そしておやつのじゃがりこが置かれていた。朝私がキヨスクで買ってきたものである。 先程までは香澄がずっと

          【創作小説】綺麗な棘