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自由と枷

これまでに三席、新作落語を書きました。

コンビニの店長が、ゆとりパワー全開のバイト君に翻弄される『ゆとり~マートへようこそ』。
後期高齢者のおじいちゃんが初めてPCを買い、SNSデビューを目指す『お友達になりたい!』。
恋愛下手のOLが、人工知能を指南役にして社内恋愛を実らせようとする『恋愛シンギュラリティ』。

もともと落語が好きで、お付き合いのある噺家さんから、
「書いてみたら?」
と勧めてもらったのが書きはじめたきっかけです。『ゆとり~マート』と『お友達になりたい!』は、高座にかけてもらったこともあります。
でも、普段書いている映画等の脚本とは違い、落語台本は仕事として依頼を受けたわけじゃなく、「好きで書いた」というヤツです。

書いてみて、つくづく思ったのは、「落語って、なんて自由なんだ!!」
ということ。
映画やドラマの脚本執筆時には、予算や撮影スケジュールをはじめとして、たくさんの……それはもう、たっくさんの制約があるんですよ、皆さん!! (日ごろ苦労しているので、つい興奮した。)
仮に「すごくいいラストシーン、思いついた!」となっても予算にはまらなければ、代案を考えるしかない。
その点、落語は、予算やスケジュールに縛られる必要がないし、作劇のルールやセオリーと言われているような事柄をすっ飛ばしても、面白ければ”あり”(だと思う)。

……とは言え、「制約なしで自由に書く方がいい」とばかりも言えない。
制約があり、その枠の中で試行錯誤することによって、新しい表現が生まれるという場合もあり、それが、脚本を書く醍醐味のひとつだも思う。

仕事としてはこの先も「決められた枠の中での最大限のパフォーマンス」を目指し続けていくわけですが、それと並行して「制約なしで、自由書くこと」も続けて行きたい。
今年の元日から始めたnoteも、「制約なしに書くこと」のひとつ。
なので、思いつくまま自由に書いてます。
楽しい!

#日記 #エッセイ #コラム #落語 #脚本 #シナリオ #作劇

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